近況は「お知らせ」に紹介するようにしました。
スポンサーリンク

【インドネシア】汚職と切り離せない経済事情

インドネシアニュース
この記事は約13分で読めます。

KF-21戦闘機の話を書いていて、インドネシアの経済状況ってどうなのよ?と、疑問に思って少し調べていた。

アイルランガ調整大臣は、インドネシア経済が8%成長したと小売起業家を楽観的に呼んだ

17 Maret 2025, 20:29

ジャカルタ – アイルランガ・ハルタルト経済調整大臣は、小売起業家はインドネシアが8%の経済成長を達成できると非常に楽観的であると述べた。

彼は、サンポエルナ小売コミュニティ(SRC)のメンバーである小売起業家も、零細・中小企業の進歩を奨励するなど、ビジネス環境の発展に貢献していると述べた。

VOIより

インドネシアはアジアの成長株で注目されているというような話だった気がしていたんだが、KF-21戦闘機開発の費用は支払っていないんだよね。でも、概ね好調な様子。

スポンサーリンク

好調なインドネシア経済?

経済は堅調

えーと、取り敢えず分析しているところを引用しておくか。

インドネシアの24年成長率は+5.03%と堅調な推移が続く

2025.02.05

  • インドネシアで昨年10月に誕生したプラボウォ政権の滑り出しは上々で推移している。足下のインフレは鈍化するなど家計部門を取り巻く環境は改善するとともに、政策運営への期待も政権支持率を押し上げている。また、中銀は米ドル高に伴うルピア安を警戒して高金利政策を維持してきたが、景気下支えに向けて利下げに舵を切る動きをみせる。ただし、足下のルピア相場は昨年後半の底入れの動きが一巡し、先行きも米ドル高が懸念される状況に鑑みれば、政策運営は物価とルピア相場の動向に左右される展開が続こう。
  • 足下のインフレ鈍化と利下げの動きは経済成長のけん引役である内需を押し上げることが期待される。昨年10-12月の実質GDP成長率は前年比+5.02%と底打ちしており、前期比年率ベースでも同様に底打ちしている。しかし、足下の景気は財輸出や政府消費の堅調さが下支え役となる一方、家計消費や企業部門の設備投資など民間需要は勢いを欠くなど対照的な動きをみせる。分野ごとの生産動向も農林漁業や鉱業、一部のサービスで好調な一方、製造業や建設業は力強さを欠くなどバラつきが生じる動きもみられる。
  • 昨年通年の経済成長率は+5.03%と前年(+5.05%)からわずかに鈍化するも3年連続で5%を上回った。他方、プラボウォ氏は任期中に成長率を平均8%に押し上げる目標を掲げており、その実現には3pt程度押し上げる必要がある。家計消費の拡大余地は大きいが直ちに押し上げることのハードルは高く、雇用機会の拡大に向けた投資受け入れなどに着実に取り組む必要がある。他方、公的部門への依存を強めれば非効率さが増す懸念もある。内需の厚みを如何に増やすかがプラボウォ政権に課された課題と言えよう。
第一生命経済研究所より

日本からすると羨ましい限りだね。

図表3

堅調な感じなんだけれども、現状少し不安な要素もあるのだとか。

こうした状況ながら、上述のように中銀は再利下げに動くとともに、同行のペリー総裁は先行きの追加利下げ余地に言及するなど景気を重視している様子がうかがえる。確かに足下のインフレ率は目標を下回る伸びに鈍化するなど落ち着いた動きをみせる一方、コアインフレ率は目標域で推移するも昨年初めを境に緩やかに加速しており、徐々にインフレ圧力が強まっている様子がうかがえる。

第一生命経済研究所より

インフレ圧力の高まりを懸念して、利下げの方向に舵を切るという判断をしているらしい。

とはいえ、全体的に見て成長が続いているわけで、アジア経済の中での成長株だと言っても間違いはなかろう。

中央銀行の不祥事

そんな中で、お金に纏わるトラブルを見かけたことを思い出した。去年の年末のニュースだ。

インドネシア中銀本部を家宅捜索、CSR不正疑惑

2024年12月17日午後 9:33

インドネシアの捜査機関、汚職撲滅委員会は16日、企業の社会的責任(CSR)プログラムの不正処理疑惑を巡る捜査に関連してジャカルタにある中央銀行本部を家宅捜索した。汚職撲滅委員会と中銀が明らかにした。

中銀は捜査を尊重し汚職撲滅委に協力する方針を示した。

副主任捜査官は記者団に、中銀のペリー・ワルジヨ総裁の事務所も捜索し、関連する書類や電子機器を押収したと述べた。

ロイターより

中央銀行が汚職関連で家宅捜索を受けるなんて、なかなか凄い話である。まあ、インドネシアの汚職がなかなか凄惨な状態である事は、今に始まったことでは無い。

インドネシア中銀総裁の解任検討、一部国会議員 地元誌報道

2025年2月17日午後 3:05

インドネシア国会の一部議員が、中央銀行総裁が政府の政策を適切に支持していないと考え、大統領に総裁の解任を提案する予定だと、調査雑誌「テンポ」が匿名の関係筋の話を引用する形で17日に報じた。

ロイターより

解任されるという噂まで出ていたのだが、今のところは大丈夫っぽい。

ただ、インドネシアの中央銀行は過去にも汚職事件で捜査を受けているんだよね。調べて見ると幾つか出てきた。

アジアBiz・インドネシア、元中銀ナンバー2に贈賄容疑 2004年の汚職事件 - 日本経済新聞
【ジャカルタ=野沢康二】インドネシアの捜査機関、汚職撲滅委員会は26日、2004年の中央銀行人事を巡る汚職事件で、ミランダ・グルトム元中銀筆頭副総裁(62)を汚職の疑いで容疑者に指定した。今後捜査を進め、起訴するか判断する。ミランダ容疑者は...

2012年の事件では、逮捕者が出たかどうか調べられなかったのだが、No.2が拘束されるところまではいったようだ。

汚職とKPK

巨大なお金が動くので、汚職事件も起きる。それはなんとなく理解できるのだが、政治家も随分と逮捕されているんだよね。

インドネシア「汚職疑惑で政界大物逮捕」が手放しで喜べない理由

2021.10.6(水)

インドネシアの「汚職撲滅委員会(KPK)」は9月25日、与党ゴルカル党所属のアジス・シャムスディン国会副議長を汚職容疑で逮捕した。

地元紙は、KPKにより汚職犯罪の容疑者として逮捕された場合に着用させられたオレンジ色のベスト姿で手錠をかけられ連行されるアジス容疑者の写真を大きく掲載し、久々の「大物汚職容疑者逮捕」を派手に伝えた。

~~略~~

以前からアジス容疑者については、自らの選挙区への予算配分に関して、国会議員で予算委員長という立場を利用して特段の配慮を求め、その見返りとして、地方への特別割り当て基金配分で2017年以降8%の賄賂を要求した疑いがもたれていたのだが、今回の逮捕は、この件について捜査に乗り出そうとしたKPK捜査員に対し、捜査中止を求めて賄賂を渡した贈賄容疑によるものだ。

JB Pressより

これなんか、なかなか興味深い事件だが、汚職がバレそうになったから汚職捜査をしているKPKの捜査員を買収しようとして、賄賂を渡したことで逮捕された模様。

こちらの記事はなかなか興味深くて、歴代汚職事件のランキングを作ってあった。

繰り返される巨額汚職事件 損害額トップ10をリストアップ 変わらない癒着構造
インドネシアが国営石油・ガス企業の巨額汚職事件に揺れている。今回は石油に関わる事件だが、インドネシアでは、スズやパーム油など天然資源だけでなく、金融、保険、通信インフラといった…

なかなか凄い。

損害額トップは「ティマ」の汚職事件である。ティマは政府系錫生産大手企業で、現在も「他の容疑者がいる」と捜査が行われているらしい。

AGOは、300兆ルピアのスズ汚職事件に新しい容疑者がいる可能性を開きます

10 Agustus 2024, 07:15

ジャカルタ – 司法長官事務所(AGO)は、2015年から2022年の期間のPT Timah Tbkの鉱業事業ライセンス(IUP)エリアにおけるスズ商品取引における汚職疑惑の事件を処理する際に、新しい容疑者の可能性を排除していません。

VOIより

300兆ルピア(約2.8兆円)相当の損失が出たとのことなんだけど、なかなかにダイナミックである。

このように汚職があちらこちらに存在する状況であるので、例の高速鉄道受注失敗の際にも「袖の下がなかったからでは」と噂された。支那のやり方であれば、間違いなく金銭絡みのトラブルはあっただろうし、文化圏も近い部分がある。架橋がたくさん入っているしね。

経済的不安要素

そんなわけで、成長著しいインドネシアではあるが、汚職問題とは切っても切り離さない社会情勢である。

その結果、投資に不安要素を抱える外国人投資家も少なくはないらしい。

インドネシア新政府ファンド、国営銀株急落招く

2025年3月11日 17:00

インドネシアで新たに発足した政府系投資機関「ダヤ・アナガタ・ヌサンタラ(ダナンタラ)」が、ガバナンス体制に対する懸念から投資家の不安を招き、傘下に入る国営銀行の株価急落を引き起こしている。プラボウォ大統領が掲げる年率8%の経済成長目標に向けた取り組みだが、市場は慎重な反応を示している。

日本経済新聞より

8%の経済成長ねぇ。

インドネシアは、8%の経済成長を加速するために1,000兆ルピアが必要であると考えられています。

16 Maret 2025, 04:33

ジャカルタ – インドネシアは、8%の経済成長を実現するために、国内総生産(GDP)比で年間1,000兆ルピアの追加資金を必要としています。

「8%成長するには、インドネシアのGDPは2024年のGDPの価値から1,000兆ルピア増加しなければなりません」と経済金融開発研究所(Indef)の研究者Ahmad Heri Firdausはアンタラを引用しました。

VOIより

結構な財政出動が要求される他に、経済安定性の面を見ても不安視されているらしい。インドネシア中央銀行自身に不正があったことも否定はしていない。

で、冒頭のニュースに繋がるわけだが、8%の経済成長というお題目を唱えて小売企業化を集めてお話しちゃったというニュースである。インドネシアの経済調整大臣、もはや経済成長達成したというていで話を進めちゃったのは興味深い。

インドネシア・チレボン石炭火力2号機の贈収賄事件というのも最近あったばかりだし、国営石油プルタミナ巨額汚職事件も被害額が膨らみそうだという話。

何というか、経済活性化のエンジンとして汚職が絡んでいるので、そう簡単には切り離せないのだろうね。つまり、KF-21戦闘機開発も賄賂がなかったからダメになったってことか(違う

え?支那も似たようなものだ?まあ、インドネシアには大勢の華僑(人口の3%)が住み着いているから。

追記

コメント頂いて、ハテ、そんなことを書いたっけ?と読み直してみて、重要な指摘を書き忘れていたというか、主題にしたかった内容がぼやけてしまっていることに気がついたので、少し追記させて貰います。

さて、タイトルに「汚職と切り離せない経済事情」と書いた理由は、そもそも前政権のジョコ氏が「清廉潔白」をウリに当選したという背景があることだ。

前大統領のジョコ氏の公約

先ずはその辺りの解説について。

インドネシアにおける民主主義の実態を検討するにあたり、まず重要となるのは、現政権がどう評価されているかである。10年を迎えるジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)政権に対し、国民がどのように見ているか、そして国際社会やアカデミズムはどう評価しているのか。

インドネシアには、比較的に精度の高い世論調査を行う機関が複数存在する。その多くが、ジョコウィの支持率の高さを示してきた。例えば、2023年7月の調査では、81%の回答者が現ジョコウィ政権を高く評価すると答えている(注1)。この結果は一時的なものではない。政権発足時から一定して非常に高い支持率を維持しているのが、ジョコウィ政権である。多くの有権者が、ジョコウィ大統領は清廉潔白、かつ庶民派で人々に親しみやすい政治を行っているという印象があると見られる。

NIRA総合研究開発機構のサイトより

ジョコ氏(記事ではジョコウィ氏となっている。英語表記ではJoko Widodoなので、本サイトではジョコ氏と表記することにしている)については、過去にも少し触れているが、当選するにあたって「汚職の撲滅」を謳ってきた。

これはスハルト独裁政権時代の汚職疑惑が尾を引いている関係で、現大統領のプラボウォ氏も汚職撲滅を謳って大統領選挙に臨んでいることから、「定番の公約」とも言える。

スハルト政権崩壊から25年、汚職が依然として課題

2023年05月24日

スハルト独裁政権の崩壊から5月21日に25年が経過したと、国内メディアが一斉に報じた。

スハルト政権は1967年から1998年まで30年以上続いた長期政権。1997年に発生したアジア通貨危機を発端とした経済・金融システムの混乱や、国民の経済的窮乏などから、政権の汚職・政治腐敗や経済の非効率性に対する国内の批判が高まった。その結果、国内で暴動とスハルト氏への退任要求が激化し、1998年5月21日の政権崩壊につながった。

JETROより

だが、結局のところは、インドネシアの政治は汚職と切っても切れない関係にあって、最近の報道でも巨額の汚職事件があった旨報じた点は上述した通りである。

汚職疑惑と民主主義

では何故そんな話になっているのかと言えば、民主主義を目指すのであれば汚職撲滅は必須と、そのような認識がインドネシアでは一般的なのである。

国立研究・革新庁(BRIN)のフィルマン・ヌール上級政治研究員はスハルト政権崩壊後のインドネシアの民主主義について、「2000年代の初頭は改革の火がまだ燃えていた」とし、「現在はインドネシアの民主主義は停滞している」とした。同氏は「汚職と金権政治がより習慣的になり、縁故主義が再出現し、国家の機能が特定のグループの利益に向けられている」とした(5月21日ビスニス)。

JETROより

このことが真実かどうかはさておき、現大統領就任にあたってもこんな話が。

プラボウォ大統領が就任 「汚職と貧困根絶」誓う―インドネシア

2024年10月20日18時20分配信

インドネシアの大統領に20日、前政権で国防相を務めたプラボウォ氏(73)=グリンドラ党党首=が就任した。任期は5年。ジャカルタで同日、就任式が行われ、プラボウォ氏は「挑戦することを恐れてはいけない。汚職を根絶し、貧困もなくしていかなければならない」などと訴えた。

時事通信より

……社会主義でも目指すのだろうか。

更に、スハルト氏の家族もこんなコメントを出している。

スハルト氏の過ち異例の謝罪

2024/9/29 04:53(更新2024/9/29 04:54)

インドネシアで1998年までの32年間、独裁政権を率いたスハルト元大統領の長女と次女は28日、「(スハルト氏が)過ちを犯していたら謝ります」と公式に謝罪した。独裁政権時の汚職捜査の対象からスハルト氏が外れたことを受け、異例の謝罪で幕引きを図ったとみられる。

北國新聞より

何というか、切ない話ではある。

経済推進の影に汚職

さて、簡単に歴史的経緯を説明したところで、本文に記載したようにしかし汚職はインドネシアに根強く残っており、文化としても政治推進のツールとしても使われている。

コメントに頂いたように、政治の背景にだって人と人の繋がりの上で政治を行うのだから、多かれ少なかれ汚職と目されるような話が出てくるのは避けられない。

ただインドネシアの大統領が代々政治的課題として掲げて選挙をして当選しているにも関わらず、根強く汚職事件が出てきて、特に今回は分かっているだけで2兆円規模。他にもあって、あわせると40兆円規模という話(未確定)があり、これが大規模な社会的課題に発展すると、やや今後の見通しは短期的には厳しいことになる可能性はある。

インドネシアが経済発展を続ける理由と今後の課題 | 東京都主催「X-HUB TOKYO」海外進出・海外ビジネスコラム
インフラ整備も進み、投資環境の整いつつあるインドネシア。インドネシア経済が安定した成長を続けることができた理由、さらなる発展のための課題についてまとめました。

こちらのサイトで解説されていて、引用が出来ないのでリンクだけ貼っておくけれども、前大統領のジョコ氏は、外資取り込みによってインドネシア経済の発展を模索していた。その一環として決定した首都移転の話、これが外資目当てであったという話は、以前にも別の記事で言及している。

ジョコ氏は高速鉄道受注の時もそうだったが、他国の金で経済発展を促す手法が得意であったらしい。ところが外資による投資が鈍ってくる傾向にあるという話と、大掛かりな汚職があって社会不安があるという話がでてくることによって、外資がリスクを考えて投資を控える流れが出てくる可能性がある。

そうなると、折角の成長時期にもかかわらず、外資頼みの成長に不安が出てしまって、場合によっては大掛かりな政変に繋がりかねない。

インドネシアの汚職が何処まで広がっているのかはハッキリしないが、そんな不安を感じるニュースだったよというご紹介であった。

コメント

  1. BOOK より:

    インドネシアの経済は人口ボーナスの影響が大きく、ピークは2030年代と言われているようですね。
    https://kakemochi.co.jp/column/indonesian-population-pyramid-and-population-trends/

    で 汚職だけど古今東西 必要悪的にあって、古代ローマや漢の頃が分かりやすい。

    即ち行政の高級官僚てのは元は覇者の部下武将が「恩賞」として担当し、当然「無給」

    だけど巨大帝国の行政と言う複雑高度な技能は「武将」のそれとはマッチせず次第に構成員がテクノクラートにシフトしていく、

    、、けどテクノクラートは表向き権力ないので制度まで変えられず「無給」のまま、
    なのに「武将」のような領地もなく、霞を食っては生きられず、手っ取り早い収入源として彼らが選んだのが 賄賂、汚職。

    この時代の汚職も三國志なんかでは責めてるが、汚職収入が
    無ければテクノクラートは生きられず、漢帝国の維持も不可能だった。

    こうしたシステムの弊害が解って官僚・役人に給料が出るようになったのは何処の国でも大凡 、産業革命以降の近代。

    わーくにの場合、責任や働きが巨大企業役員クラスかそれ以上となる霞が関官僚
    の給料が働きや責任に見合わないのが、汚職や天下りの大きな一因なのでしょうね。

    (私は公務員等でなく、企業勤務サラリーマンです(^-^;)

    閑話休題

    それぞれの国の起こりにも関わりますが、行政官に汚職のない国はまず無く単に程度問題なので、そこを注目点にすると全体像がぼやけませんか?

    • 木霊 木霊 より:

      頂いたコメントの趣旨は、汚職は必要悪だからインドネシアから切り離すのは良くないんじゃないの?というものだと理解しました。
      近代化前の伸び盛りのインドネシアにとって、汚職撲滅というのは悪手だということであれば、それはご指摘の通りだと思っています。

      そして、改めて自分の記事を読んでみて、重要な話を書き忘れているというか、宜しくないことに気がついたので、追記させて頂くことにしました。
      ご指摘感謝します。

  2. 七面鳥 より:

    こんにちは。

    冒頭の記事引用を見る限り、インドネシアの好景気は外需頼りで内需は伸び悩んでいる、と受け取りましたが……大丈夫か?
    似たような外需頼りでホルホルしてた国が隣にありますから……

    日本の不景気は本当にどうしようもないですが、それでも、アジア諸国に抜かれる未来は見えないんですよね……

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      世界経済が停滞の方向にある中でのインドネシア経済の好調はどうなるの?というところがスタートで、KF-21戦闘機の開発費くらい出してやれば良いよねと思ったら、それがなかなか難しそうだという結論でありました。
      インドネシアの経済的な成長はスバラシイモノがあるので、日本が抜かれる可能性は十分にあるとは思っています。ただ、それとは別に構造的な問題もあるんだと思っています。

  3. 砂漠の男 より:

    近年のインドネシアへの海外直接投資データを見る限り、停滞しているようには見えません。
    https://www.lloydsbanktrade.com/en/market-potential/indonesia/investment

    ただ、直接投資のデメリット面をみると、投資対象国としてはかなりムズイといえます。
    ・世銀調査によるとインドネシアの法的・経済的枠組みは他のアジア諸国より信用度が低い
    ・司法、税務、関税行政は一般的に腐敗しており、恣意的
    ・インフラが未整備、群島へのアクセスが複雑で、経済格差が拡大中
    ・多民族で高い失業率 一部は極度に貧困で、民族間の緊張が悪化し、統治が不安定
    ・6000以上の有人島があり、ジャワ島、スマトラ島、ボルネオ島以外への経済アクセスは困難
    ・支那への資源輸出依存度が高いため、支那の経済減速からの経済リスクが高い

    公式にはインドネシアのGDPは少しづつ増えているのですが、鉱工業、農業、林業への依存度が高いので、経済発展に多くの外資や援助が必要なのでしょう。
    他方で、多島嶼国家、多民族国家で、地域経済格差が大きく、民族紛争が頻発し、均一な制度や投資が不可能。そんな社会では、賄賂は生きる糧、経済の潤滑油でしかないと。

    余談ですが、例の新首都建設事業ですが、今年度予算が削られてしまい先行き不透明という話が出ています。これも民間投資や外資が集まらないことが影響しているようですが。
    https://www.globalconstructionreview.com/disappointing-start-to-2025-for-indonesias-new-capital/

    • 木霊 木霊 より:

      すみません。
      言葉は正確に使わないとダメですね。正確には「経済が停滞」ではなく、「成長率が安定的に推移」というべきした。グラフを見る限り順調に経済は成長しています。
      ですが、人口ボーナス時期なのでもっと経済成長率が増加傾向を示しても良いとは思いますが、世界的に経済が鈍化していることと政治的要因で不安定要素を抱えたという話です。

      一方で、投資のデメリットについてもご指摘の通りかと。

      新都市建設事業については、現在の首都が渋滞状況が酷くて大気汚染も酷いために機能不全を来しており、手直しするより一から作り上げた方が合理的だという話には一定の理があると思います。ただ、選ばれた土地がアクセスに問題がある上に、計画そのものが結構不透明な部分があって順調ではないようですね。結局のところ、政治の方針がイマイチ不安なことが経済の不安定化に繋がるのではないかという懸念が出てきたという話にはなると思います。