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支那の輸出禁止措置と、日本の法的不備

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報道
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朝からNHKラジオが偏向報道を噛ましていた。寝ぼけた頭で「おかしな報道をしているな」と思って聞いていたが、話は整理しておいた方が良いのだろうと感じた次第。

中国の軍民両用品輸出禁止、日本は撤回要請-三菱重工業など20社

2026年2月24日 at 11:14 JST

中国商務省は24日、三菱重工業やIHIなど20の日本企業や団体を対象としたデュアルユース(軍民両用)品目の輸出を禁止すると発表した。同国は1月に輸出管理リストを作成していたが、日本企業が追加されるのは初めてだ。日本政府は、強く抗議し措置の撤回を求めたと明らかにした。

Bloombergより

支那の横暴には困ったものだが、NHKではあたかも高市政権の責任のような解説をしていて唖然とした。もう、公共放送解体だな。

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国内で報じられたニュースについて

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報じられた内容

NHKに対する怒りはさておき、本件で報じられたニュースは幾つかあるが、概ね以下の通りであったと思う。

  1. 何が起きたか
    • 支那共産党が、日本の防衛関連企業など約20社に対し 「軍民両用品(デュアルユース品)」の輸出を禁止
    • 日本政府がこの措置の撤回を中国側に要請
  2. 対象企業
    • 報道で名前が挙がっている代表例:三菱重工業、IHI
  3. 支那側の主張
    • 「国家安全」を理由とする措置
    • 軍事転用可能な製品・技術の輸出を禁止
    • 中国の輸出管理制度に基づく対応

……足りないよ。核心部分が欠けている。

企業選定根拠が不透明

本件で重要なのは2点で、そのうち1点が「なぜその企業が選ばれたのか」という点だ。

支那側は「国家安全」や「軍民両用品」を理由に挙げている。しかし、個別企業について、

  • どの製品が問題視されたのか
  • どの行為が安全保障上の脅威と判断されたのか
  • どのような調査を経たのか

といった具体的説明は、少なくとも公表レベルでは示されていない。現時点で対象になっている企業はこちら。

輸出禁止措置がとられた対象企業

1. 三菱重工業造船株式会社
2. 三菱重工航空エンジン株式会社
3. 三菱重工マリンマシナリ株式会社
4. 三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社
5. 三菱重工マリタイムシステムズ株式会社
6. 川崎重工業航空宇宙システムカンパニー
7. 川重岐阜エンジニアリング株式会社
8. 富士通ディフェンス&ナショナルセキュリティ株式会社
9. 株式会社IHIパワーシステムズ
10. IHIマスターメタル株式会社
11. IHIジェットサービス株式会社
12. 株式会社IHIエアロスペース
13. 株式会社IHIエアロマニュファクチャリング
14. 株式会社IHI航空宇宙エンジニアリング
15. NECネットワーク・センサシステムズ株式会社
16. NEC航空宇宙システム株式会社
17. ジャパンマリンユナイテッド株式会社
18. JMUディフェンスシステムズ株式会社
19. 防衛大学校
20. 宇宙航空研究開発機構(JAXA)

更に、追加して監視対象にする企業まで報じられた。

商務省は2026年公告第12号において、監視対象事業体リストに20の日本事業体を追加すると発表した。

2026年2月24日

中華人民共和国輸出管理法及び中華人民共和国軍民両用物品輸出管理条例の関連規定に基づき、軍民両用物品の最終需要者及び最終用途が確認できない株式会社スバルを含む20の日本企業を懸念リストに含めることを決定しました(別紙参照)。

支那の公式より

監視対象とされた企業

  1. 株式会社スバル
  2. 富士エアロスペーステクノロジー株式会社
  3. ENEOS株式会社
  4. 輸送機株式会社
  5. 伊藤忠アビエーション株式会社
  6. レダグループホールディングス株式会社
  7. 東京理科大学
  8. 三菱マテリアル株式会社
  9. 株式会社ASPP
  10. ヤシマ電機株式会社
  11. 住友重機械工業株式会社
  12. TDK株式会社
  13. 三井物産エアロスペース株式会社
  14. 日野自動車株式会社
  15. トーキン株式会社
  16. 日新電機株式会社
  17. サンテクトロ株式会社
  18. 日東電工株式会社
  19. 日本油脂株式会社
  20. ナカライテスク株式会社

これらが、「軍民両用品関連企業」と一括りにされているのだが、理由や選定基準については不明。

本来であれば、

  • 「指定理由の詳細は明らかにされていない」
  • 「軍事との直接的関連は不透明である」

とニュースに一言添えるべきところ、国内メディアにはそうした視点が全く欠けているのである。

国際商慣習との関係を示していない

もう1点が、「WTOルールなどへの整合性」である。

国家が安全保障を理由に輸出規制を行うこと自体は、世界貿易機関(WTO)協定上、GATT第21条の「安全保障例外」により一定程度認められている。

支那だけでなく、世界各国が同様の枠組みで輸出管理を行っている。

しかし、今回のケースでは、

  • 措置の比例性
  • 対象選定の透明性
  • 実質的に「報復的措置」ではないか

という点で、適切であるかどうかについて疑いがある。

特に、支那側の主張する「高市氏の台湾有事における存立危機事態に関する発言の撤回」というのは、理由として適切なのかという話だ。

問題を「政権への制裁」に矮小化している

この件、その発端は日本国内の国会での議論であった。つまり、政策形成過程の問題である。

主権国家において、立法府で政策の是非を議論すること自体は、内政の核心だ。その過程に対して経済的圧力が加えられている可能性があるなら、それは単なる外交摩擦ではなく、内政干渉である。

法制化されて支那への政策として行われたのであれば、何らかの措置があったり、言及があったとしても分かるのだが。

しかし、「政権への制裁」と表現してしまうと、問題は与野党対立の一部のように見えてしまう。だが本質は、日本の意思形成過程全体へのシグナルである可能性がある点にある。

そこまで踏み込まなくてもよい。しかし、少なくとも「国内の政策議論に影響を与える意図があるとの見方もある」と触れる余地はあったはずだ。

支那は今後も同様の手段を使う

貿易戦争

事の善し悪しはさておき、支那としては世界の製造工場という立場を確立し、先端技術もある程度押さえている。

その状態で、この状況を政治的に利用可能な政策手段を使ったという事実がある。

輸出管理は外交カードになる。企業指定は政治的シグナルとして機能する。

今後も、技術・半導体・素材など、戦略性の高い分野で同様の手法が使われる可能性は高い。

似たようなことはアメリカも欧州各国もやってきている。手段はかなり巧妙だが、貿易は外交のツールになり得るのだ。

問題は、日本がそれに備えているかどうかだ。

日本に欠けている抑止力

WTO提訴だけでは足りない

WTO提訴は正当なルートである。実際に、今回のケースでも日本政府はWTOへの提訴は検討するのだろう。そして、恐らくは提訴をすることになる。

しかし、時間がかかる。しかも紛争処理機能は十分に機能しているとは言い難い。

法的正当性は確保できても、即応的な抑止にはならない。

日本には包括的な対抗法体系がない

日本には外為法やアンチダンピング制度はある。だがそれらは限定的で、防御的だ。少なくとも制裁的な行動はできない。

現状、外国政府による「経済的威圧」に対して、包括的に対抗措置を取れる明確な法体系は存在しない。

対照的に、アメリカには通商法301条があり、行政判断で制裁措置を発動できる。欧州連合 も反威圧措置を制度化している。

ところが、日本だけが抑止カードを十分に持っていないのである。

法案提出そのものが抑止になる

したがって、不公正な関税措置や貿易阻害要因を準備した国家に対し、制裁的な対抗措置を認める法案の提出が必要であろう。

アメリカの通商法301条やEUの反威圧措置のような強力なカードは、WTOやGATTのルール的にもかなり怪しい面があるものの、この手の手段があること自体が抑止力となっている側面がある。

したがって、制裁手段を含む法案が提出され、国会で審議され、政府見解が公式記録に残る。それだけで対外シグナルになる。

そしてそれは支那だけでなく、アメリカや欧州に対しても牽制となるのである。

まとめ

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今更、支那の行為の正当性を論じたところで、どこからどう見てもおかしな判断ではあるのだが今に始まったことですらない。水産資源の禁止なども、明らかにWTOのルールに抵触していたし、不公正な貿易手段で圧力行使してくるのは常態化している。

重要なのは、日本が備えているかどうかだ。

報復を叫ぶのは気分は良いかもしれないが、何の成果にも結びつかない。それはやっていることは日本の左派系野党と同じである。

日本は、武器などの防衛手段を備えるだけでなく、貿易に対しても他国への対抗手段を備えるべきである。

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