始まったか。
アメリカとイスラエル、イランを攻撃と発表 米軍駐留の近隣国に報復攻撃か
2026年2月28日
アメリカとイスラエルは28日、イランへの攻撃を実施したと発表した。アメリカのドナルド・トランプ大統領は、「大規模な戦闘作戦」が進行中だと自らのソーシャルメディアで説明。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相も、「存亡の危機を排除する作戦に着手した」と述べた。イスラエル軍は、イランから報復のミサイルが発射されたとしている。米軍が駐留する中東各国も、イランから報復攻撃があったとしている。
BBC NEWSより
出来れば、衝突は始まって欲しくはなかった。
中東紛争の始まり
トランプ氏は「我慢できない」
先日触れた時にも、「直ぐに始まりそうだ」という観測は流れていた。
記事を書いた時点で、恐らくは合意はできまいと踏んではいたが、トランプ氏の決断は早かったようだ。
米大統領、核協議に「不満」 軍事行動、決断下さず―イラン側はウラン貯蔵放棄も
2026年02月28日09時13分配信
トランプ米大統領は27日、ホワイトハウスで記者団に対し、核開発問題を巡るイランとの協議に「満足していない」と語った。ただ、対イラン軍事行動については「最終的な決断はまだ下していない」と明らかにした。
~~略~~
トランプ氏は記者団に「米国が必要としている内容を与えようとしない事実に私は不満を抱いている」と述べ、イランの交渉姿勢を批判。訪問先の南部テキサス州でも「(ウラン)濃縮はなしだ」と述べ、核兵器製造につながる濃縮活動を容認しない姿勢を強調した。
一方、米イラン協議を仲介するオマーンのバドル外相は27日公開の米メディアとのインタビューで、イランが濃縮ウランの貯蔵を放棄し、国際原子力機関(IAEA)の「完全な検証」を受け入れる意向を示したと明らかにした。保有する濃縮ウランは大幅に希釈することで同意したという。
時事通信より
昨日の朝の報道では、イランが濃縮ウランの貯蔵の放棄をするという意向を示したという観測も流れていた。だから、交渉は軟着陸する可能性は出てきたとは思っていた。
しかし、最終的にホワイトハウスは軍事行動を選択した。
トランプ氏、核開発を放棄しないイランに「もう我慢できない」…ミサイルを「完全に消し去る」・海軍を「壊滅させる」
2026/02/28 19:25
米国のトランプ大統領は2月28日、米軍によるイラン攻撃を受けたビデオ演説で、「我々はイランが核兵器を手に入れないことを確実にする。とてもシンプルなメッセージだ。決して手にすることはない」と述べ、核開発阻止を目標としていることを明らかにした。
讀賣新聞より
我慢できなかったらしい。
パキスタンによるアフガニスタン攻撃
昨日は昨日で結構大きな出来事があったのだ。
パキスタン、アフガニスタン東部の軍事施設を空爆 米国は支持表明
2026年2月28日 11:33
パキスタン軍は27日夜、アフガニスタン東部ナンガルハル州にあるイスラム主義組織タリバン暫定政権の軍事施設を空爆した。27日未明も攻撃しており、パキスタン治安当局筋は「タリバンの無差別な侵略に対する作戦は継続中だ」と表明した。
米国務省は27日、共同通信の取材に対し、アフガンを空爆したパキスタンを支持すると表明した。
日本経済新聞より
長年、パキスタンはアフガニスタンとの関係に苦しんでいた。
最大の火種は、パキスタン国内で自爆テロを繰り返す武装勢力「TTP」で、アフガニスタンがタリバン政権に掌握された後に更に状況は悪化。タリバンの後ろ盾がパキスタン自身だったことを考えると、なんとも皮肉な話である。
パキスタンのハワジャ・アシフ国防相は2月27日、SNS(X)上で「我々の忍耐は限界に達した。今や我々は戦争状態にある」と宣言した。
事の推移はこんな感じだ。
- 2月21日〜22日: パキスタン軍がアフガン東部の国境地帯(ナンガルハル州、パクティカ州など)にある武装勢力「パキスタン・タリバン運動(TTP)」の拠点を空爆。
- 2月26日夜: タリバン側が報復として国境沿いのパキスタン軍ポストに対し大規模な攻勢を開始。
- 2月27日: パキスタン軍が報復の「ハクの怒り(Operation Ghazab lil Haq)」作戦を発動し、首都カブール、カンダハル、パクティアなどの軍事施設や主要都市を空爆。
- 被害状況: 双方の発表によると、これまでの戦闘でタリバン側は270人以上、パキスタン側は兵士12人以上が死亡したとされている。死者数は全体で320人を超えているとの報道もある。
このニュースを見て、アメリカがパキスタンを支持するというのは少し引っかかってはいたが、まさかイラン攻撃を翌日に……。
パキスタンとアフガニスタンの関係がここまで拗れるとは、アフガニスタン撤退(2020年)を決定した時には考えてもいなかっただろう。だが、トランプ氏はバイデン政権のこの時の決断は失敗だったと思っている節がある。
結果的には、アメリカの後ろ盾を得ていたアフガニスタン・イスラーム共和国が崩壊し、タリバンが実権を掌握。そして始まる深刻な人権侵害とアフガニスタン国内の混乱。この時点でパキスタンはタリバン政権を支援してたというのだから……。
タリバンに渡ったアメリカのハイテク兵器
そして、アメリカとしては尻拭いをパキスタンにさせているという負い目はあったのだろう。
米軍がアフガンに残した兵器や装備、9千億円相当 国防総省報告書
2022.04.28 Thu posted at 11:06 JST
ワシントン(CNN) 米国防総省は議会に提出した報告書の中で、米軍が昨年8月にアフガニスタンから撤退した際、16年かけて同国政府に移転した軍の装備約70億ドル(約9000億円)相当が、アフガニスタンに残されていたと報告した。
~~略~~
報告書によると、米国は05年~21年8月にかけ、186億ドル相当の装備をアフガニスタン治安部隊(ANDSF)に供与。21年8月30日に米軍が撤退を完了した時点で、このうち71億2000万ドル相当の装備がアフガニスタンに残された。この中には航空機、空対地弾、軍用車両、兵器、通信機器などが含まれる。
CNNより
膨大な兵器をアフガニスタンのタリバン政権に悪用されて、その破壊を肩代わりしてくれるのがパキスタンであっても、そりゃ支持はするさ。
ただ、このアフガニスタンのタリバン政権と繋がっているのが、どうやらイラン革命防衛隊だということであったようで。

イランとアフガニスタンは隣国同士なので、テロリスト同士で共鳴するというのは、不思議な話ではないのだけれど、パキスタンとイランが対立構造にあった話は以前にも書いている。
そして、麻薬の話。
兵器があって、麻薬があって、宗教がある。この周辺国は色々とトラブルが耐えない状況が続いていたのだが、イランが色々と悪影響を輸出していた側面があったのは否定できない。
以前は、アフガニスタンやパキスタンに対してはロシアが影響力を行使していたんだけど、今やロシアは自分のことで手一杯である。
ホルムズ海峡危機が再燃
そして、イランとアフガニスタンで戦火が燃えるということは、ホルムズ海峡でのトラブルにも繋がる。
「ホルムズ海峡通過許されない」イラン革命防衛隊 ロイター報道、海事当局は封鎖確認せず
2026/3/1 06:52
ロイター通信は28日、石油輸送の要衝ホルムズ海峡の封鎖に関する複数の報告が英海事当局に寄せられたと報じた。海事当局は実際に封鎖されたかどうかは確認できないとしている。
産経新聞より

ホルムズ海峡が世界有数のエネルギー輸送路であり、日本の原油輸入においてもこの海峡は極めて重要。日本のシーレーンの要衝なのである。
実際に封鎖を実現する可能性は低いが、通行が阻害されるだけでもエネルギー価格には大きな影響が出る。残念ながらこの話は地域紛争では終わらないのだ。
まとめ
報道では、ハメネイ氏の除去に成功したような話も出ているが、事実関係は確認できていない。
トランプ氏はイラン市民に「呼応せよ」とメッセージを出しているようだが、この話の着地点は何処に想定しているんだろうか。
- 限定打撃で終わるのか
- 体制転換まで進むのか
- それともホルムズ危機に拡大するのか
これらの状況によって日本への関わり具合は大きく変わってくる。
願わくば、長引かないことを。







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