本日は、自衛隊員のやらかしのことに触れようと思ったんだけど、不明点が多いので今回はスルー。バカな行動をしたモノだよ。
で、本日のお題は、相変わらずイラン戦争の話。
トランプ氏、停戦合意の可能性「非常に高い」「イランは本気だ」…イラン議長「交渉は行われていない」
2026/03/24 11:51
米国のトランプ大統領は23日、米国とイランが停戦合意に向けて協議を始めたと明らかにした。トランプ氏は「主要な点で合意した」とし、最終合意に至る可能性が「非常に高い」との認識を示した。一方、イラン側はこれまで協議は行われていないとしている。両国は週内にもパキスタンで高官による対面協議を開く方向で調整中と報じられている。
讀賣新聞より
事態が動いているイラン戦争だが、停戦に向かって動いている模様。……なんだけど、かなり雲行きは怪しいね。
実態は情報戦だが
発電所の攻撃を延期
前日に、「タコった」(トランプ氏の失策を揶揄するTACOの意味)と言われたトランプ氏だが。
米・イラン、戦争終結に向け協議 トランプ氏「発電所攻撃は延期」
2026.03.24 Tue posted at 08:50 JST
トランプ米大統領は24日までに、米国とイランが週末に「実りある協議」を行ったとし、イランの電力・エネルギー関連施設に対する軍事攻撃を5日間延期する考えを示した。
CNNより
駆け引きという意味では、延期の判断はそんなに悪くはないだろう。
実際にイランの発電所を攻撃してしまうと、国民にもかなり甚大な影響が出て、一方で革命防衛隊には影響が限定的という話になりかねない。
脅しとして使う分にはともかく、実行すれば停戦交渉をむしろ拗らせる可能性が高い。
加えて、イラン側も報復としてエネルギー施設や淡水化プラントへの攻撃を示唆している。これが現実になれば、一気に状況は悪化する。
イラン、湾岸のエネ施設へ報復警告 トランプ氏に反発
2026年3月23日午前 6:32
イランは22日、米国が発電所を攻撃すれば、報復としてペルシャ湾岸諸国のエネルギーインフラなどを攻撃すると表明した。
民間インフラに対する報復攻撃が相次ぐ可能性は、地域の危機を深刻化させ、週明けの世界市場をさらに動揺させる恐れがある。
~~略~~
23日の声明で、イランは自国の電力部門が攻撃を受けた場合には、イスラエルの発電所や、中東諸国にある米軍基地に電力を供給している発電所を標的として報復すると表明した。
イランが湾岸諸国の飲料水供給に不可欠な海水淡水化プラントを攻撃する可能性を撤回したことを示すものとみられる。
ロイターより
アメリカ側の攻撃の話も国際法云々の観点から言えばNGなのだが、アメリカの国際法破りは今に始まった話でもない。
一方のイランだが、こちらは論外である。無関係(アメリカの同盟国ではあるが)な国家の海水淡水化プラントを攻撃するというのは、正気の沙汰とは思えない。
この辺りのことは、昨日の記事にも書いたね。
付ける薬がないとは、このことである。
戦争中なので
もっとも、アメリカ・イスラエルとイランは現在交戦状態にあり、綺麗事を並べても意味は薄い。
イスラエル軍は23日未明、テヘランにあるイランのインフラを標的とした大規模な攻撃を開始したと発表した。
イランの複数の通信社は、西部ホラマバードの住宅への攻撃で6人が死亡、43人が負傷したと伝えた。
ロイター「イラン、湾岸のエネ施設へ~」より
23日の記事でもイスラエルによる大規模攻撃が行われていたし、アメリカだって爆撃をしている。
それどころか、周辺国に対しても攻撃をしている始末。
サウジアラビア国防省は同日未明、2発の弾道ミサイルがリヤドに向けて発射されたと発表。1発は迎撃され、もう1発は無人地帯に落下した。
テルアビブを含むイスラエル北部・中部の一部とヨルダン川西岸で空襲警報のサイレンが鳴り、イランから飛来するミサイルへの警戒が呼びかけられた。
ロイター「イラン、湾岸のエネ施設へ~」より
イランの行動については、
- ホルムズ海峡の封鎖により多数の国家の貿易に打撃を与える
- 周辺国家でアメリカと同盟関係のある国にミサイルや無人機で攻撃
- テロを外国に輸出し続けている
と、擁護出来ないポイントが並んでいる。
余裕のないイラン
そして、トランプ氏にもあまり余裕がないとは報じられているけれども、イランにも余裕があるわけではないんだよね。
トランプ氏には中間選挙という時間的リミットが、イランには戦力が日々削られているという物質的なリミットがある。カーグ島もいよいよ上陸されてしまうだろうと言われているしね。
トランプ氏、イランとの戦争終結合意に意欲=イスラエル政府筋
2026年3月24日午後 6:40
トランプ米大統領はイランとの戦争を終結する合意の実現に強い意欲を示しているとみられる。イスラエル政府高官3人が24日明らかにした。
ただ高官らは、イラン側が米国の要求を受け入れる可能性は低いとの見方を示した。
米国の要求にはイランの核開発や弾道ミサイル計画の制限が含まれる公算が大きい。
ロイターより
だが、一般的には、イランがアメリカの要求を受け入れる可能性は低いと見られている。
この点は妥当な見方だろう。
ただし、「何らかの譲歩を引き出したい」という意思は確実にある。
現状は典型的な情報戦の様相を呈しているが、少なくとも交渉意思そのものは存在していると見ていい。
問題は、これまで指摘してきた通り、イラン側の意思決定構造だ。交渉窓口が一枚岩でない以上、仮に合意に至っても履行される保証がない。
まとめ
イラン戦争に停戦の動きが出てきた――これは確かに歓迎すべき兆候ではある。
しかし、これが本当に停戦に至るか?というと、なかなか難しいと思う。当事者のうちの1人、イスラエルからして停戦合意破りの常習犯だから、イラン側もそういう認識だろうしね。
ではイランが誠実に合意を守るのかと言えば、これもまた期待しにくい。
結局のところ、「停戦の話は出ているが、停戦する気があるかは別問題」というのが現実だろう。




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