本日は、図らずも毛寧氏2連発というちょっと特殊な構成になってしまった。
ホルムズ問題は「米国とイスラエルの不法な軍事行動が根本原因」 中国が即時停戦訴え
2026/4/2 19:05
中国外務省の毛寧報道官は2日の記者会見で、トランプ米大統領がホルムズ海峡の安全航行に関して中東の石油に依存する国々が責任を持つべきだと主張したことに関し、「ホルムズ海峡の航行が妨げられている根本原因は、米国とイスラエルのイランに対する不法な軍事行動にある」と述べ、軍事行動の即時停止を改めて呼びかけた。
産経新聞より
そして、珍しいことではあるが、彼女の主張については前提条件付きではあるが、賛成だ。……いや、やっぱり賛成できないかなぁ。
いつまで続くのか
前提条件が守られるとは思えない
賛成できると思ったのはこの部分である。
毛氏は、停戦により湾岸地域の平和と安定を実現することによってのみ、「国際的な航路の安全や円滑な航行を根本的に守ることができる」と強調した。
産経新聞「ホルムズ問題は~」より
確かに、停戦しなければホルムズ海峡の平和と安定というのは覚束ないだろう。ただ、前提条件なある。それは、革命防衛隊(IRGC)が、停戦に応じてテロ活動を止めることである。
こちらの記事である程度丁寧に説明したが、IRGCは、戦争の当事者であるか否かに関係なく攻撃を行っており、実態としては戦時行動というより常態化したテロ活動に近い。
何故関係ないかと言い切れるかというと、本来戦争とは無関係な国に対しても被害を及ぼしているからだ。本質的にはアメリカとイスラエルが今回の事案の関係者だが、今回の戦争で影響を受けている国家は、もはや数え切れない。
前の記事でも触れたが、少なくとも共同声明に参加した35カ国は間違いなく何らかの被害を受け続けている。
英がホルムズ海峡の通航再開へ有志国を糾合 日本など35カ国、外相級会合で具体策探る
2026/4/2 07:46
英政府は1日、イランにより事実上封鎖されたホルムズ海峡の通航再開に向けた日本など35カ国による外相級のオンライン会合を2日に開催すると発表した。トランプ米大統領が通航再開に関与することなくイラン攻撃の幕引きを図る事態が指摘される中、英国主導の有志国で戦闘停止後の再開に向けた連携を強化したい考えだ。
スターマー英首相が1日の記者会見で語ったところでは、会合はクーパー英外相が主催。3月19日に「海峡での航行の安全確保のための適切な取り組みに貢献する用意がある」との共同声明を発表した英仏独伊とオランダ、日本に加え、声明に賛同したカナダやバーレーンなど計35カ国が参加する。
産経新聞より
この件、一部の人は「アメリカが悪いからアメリカが落とし前を付けるべきだ。」「タカイチガー」と発狂しているが、ホルムズ海峡の安全確保という問題と、特定の国内政治批判とがどのように結び付くのか、その因果関係は極めて不明瞭である。
そうすると、IRGCの活動は国家規模でやっているテロ活動と断定して差し支えなく、国際常識で言えば、テロリストと交渉して得られるものは何か、という話になる。
衝突の激化は利益にならないか
賛同できそうなところは終わってしまったので、別の部分のツッコミをしておこう。
トランプ氏が今後2~3週間でイランに「極めて激しい打撃」を加えると述べたことに関し、毛氏は「軍事手段は問題を根本的に解決できず、衝突の激化は全当事者の利益にもならない」との考えを示した。対話と協議により問題を解決することで、「世界の経済とエネルギーの安全にさらに深刻な打撃を引き起こすことを避ける」よう訴えた。
産経新聞「ホルムズ問題は~」より
今回のトランプ氏の演説により、直ちにアメリカとイスラエルによるイランに対する攻撃が終わらないことが明らかにされた。
実際、イラン側もやる気だけはあるようだ。
イラン軍、敵が「降伏」するまで破壊的攻撃継続
2026年4月2日午後 3:59
イラン軍統合司令部の報道官は2日、米国とイスラエルが「拭い難い後悔と降伏」に直面するまで戦闘を継続すると表明した。半国営タスニム通信が報じた。
トランプ米大統領は1日の演説で、イランが「事実上壊滅状態にある」とし、「中核的な戦略目標」がほぼ達成されつつあると認識を示した。
ロイターより
ただ、もはやイラン側の主張の何を信じたら良いか良く分からない状態であり、果たして本当に破壊的攻撃を継続できるのかは不明である。
イラン外相、6カ月の戦闘に備え ホルムズの将来「オマーンと決定」
2026年4月2日 1:47
イランは米国・イスラエルとの軍事衝突で長期戦も辞さない姿勢を示す。アラグチ外相は3月31日、中東の衛星テレビ局アルジャズィーラのインタビューで、少なくとも6カ月間の戦闘への備えがあるとの考えを明らかにした。
日本経済新聞より
メディアは「イラン軍」などとひとまとめにしているが、実際のところ国軍(アルテシュ)のうち、海軍と空軍は壊滅的打撃を受けてしまって機能していない。陸軍はどこかに温存されているかもしれないが、今のところ出番がない。
現在、ひたすら外国に対して戦火を撒き散らしているのは、アルテシュではなくIRGCなのである。ゲリラ活動によってのみ、抵抗している状況と言っていいだろう。そうすると、簡単には止まらないし、止めるための指令系統も存在しない。
そうすると、「衝突の激化」の意味は一体何で、「利益」とは誰の利益を指すのだろうか。
彼らの主張は理念としては整っているように映るが、現実の状況とは噛み合っていない。つまり支那が何を言いたいかと言うと、「オレが困るから、今直ぐ戦争を止めて正常化しろ」という意味なんだよね。
節電の訴え
ホルムズ海峡の不安定化は、単なる軍事問題にとどまらず、各国のエネルギー政策に直結する問題でもある。
実際、そろそろ危機感を募らせている人が日本にもいる。
高市首相、節電要請を「排除せず」 エネルギー高騰対策「臨機応変」
2026年4月2日 17時20分
高市早苗首相は2日の衆院本会議で、中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格の高騰を受け、日本国内で節電や節約を呼びかける必要性について問われ、「可能性を排除しない」と否定はしなかった。
朝日新聞より
朝日新聞は何故か質問者の情報を入れていないが、中革連の後藤議員の質問に応えた格好で、この「排除せず」の報道になっている。
この後藤氏、韓国大統領のミョンミョンが、国民に節電、節約を訴えた話を持ち出して質問している。メディアとしては、これを報じるのが嫌だったのだろうね。
李大統領 国民に節電呼びかけ=中東情勢悪化受け
2026.03.26 16:01
韓国の李在明大統領は26日、青瓦台(大統領府)で開かれた非常経済点検会議で、中東情勢悪化への対応について、「来週発表を予定している補正予算案などで対応の大枠が固まっており、これからは実行段階での完成度が重要だ」と強調した。
~~略~~
「政府の財政損失も問題になり、過度なエネルギー浪費の問題も発生し得る」として、国民に対し、「節電に協力してほしい」と改めて要請した。
聯合ニュースより
ミョンミョンは「直ぐに必要じゃない」と言いながら、節電と節約を国民に訴えた。
実は、ドルウォン相場で1ドル1,500ウォンを超えないように戦いを続けていて、逆にKOSPIが下がらないように戦いを続けている。ここで原油の入手に陰りが見えると、もうどうにも止まらなくなってしまう実情があるのが韓国なのだ。
支那もまあ似たような苦しみをしていて、「とにかく止めてくれ」というのが本音なのだろう。
まとめ
イラン戦争は、軍事衝突にとどまらず、各国経済の不安定化を加速させる要因となっている。ホルムズ海峡はそういった各国経済のチョークポイントだったということだ。
その気持が全面に出てしまったのが支那外交部の嘆きということになるのだと、僕は理解している。
日本も5月くらいまでは耐えられるかもしれないけれど、そろそろ危機感を持って対応せざるを得ない。先ずは、原発再稼働かなぁ。



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