まあそうだろうな、とは思っていたけれども。
米「半導体で合意せず」 韓国「合意した」…MOU文案確定に再び難航か
2025.10.31 06:58
韓米が関税に関する詳細協議を妥結した翌日の30日、米国側が韓国政府の発表と食い違う主張を示した。
中央日報より
中央日報だけじゃなくて、韓国の色々なメディアで了解覚書(MOU)の締結には時間が掛かりそうだと言っている。その理由が、アメリカと韓国とお互いに言っていることが違うということ。
MOUの公開が遅れている理由
そんなこと言っていない
韓国との外交交渉では割とありがちだし、他国同士でもままある話だ。
ハワード・ラトニック米商務長官はこの日、X(旧ツイッター)に「半導体の関税は今回の合意の一部ではない」と投稿した。また「韓国は自国市場を100%完全に開放することにも同意した」とも述べた。
中央日報「米「半導体で合意せず」 韓国「合意した」~」より
ただ、関税に関する妥結をした10月29日の翌日には、米商務長官のラトニック氏が「韓国の言っていることは違うよ」というメッセージを出した。即日否定をして見せたということだ。
このメッセージは、合意のあった日に大統領室政策室室長が出した以下のメッセージを打ち消す目的だった。
- 韓国の主要競争国である台湾と比べ、不利にならない水準の関税を適用される
- 敏感度の高いコメや牛肉などを含む農業分野では、追加の市場開放を徹底的に防いだ
この2点、韓国にとっては結構重要度の高い分野だけに、譲れないと言うことなんだろう。
そしてこれらの点でアメリカと対立していたから、合意は当分先だろうと予想されていた内容でもある。
MOUに至る為には
トランプ氏が韓国を訪れて、米韓首脳会談が行われた話は以前紹介した。
色々不思議なおもてなしを受けた様に映ったトランプ氏だが、韓国とは関税交渉で「合意に達した」ということになったと報じられた。
韓国大統領の李在明氏(ミョンミョン)は、自動車・自動車部品の関税に関して15%にするという言質を取ることに成功し、3,500億ドルの対米投資のうち2,000億ドルを現金で直接投資することになった。
ラトニック米商務長官「半導体関税は合意に含まれず」 韓国政府の説明と食い違い
Posted October. 31, 2025 09:23, Updated October. 31, 2025 09:23
米国のラトニック商務長官は30日、韓米関税合意について「半導体関税は今回のディールに含まれない」と述べた。韓国政府は前日、関税合意を発表し、半導体関税について台湾に比べて不利にならないように適用することで合意したと説明したが、わずか1日で食い違う主張が出た形だ。
~~略~~
ラトニック氏の発言について、大統領室関係者は「発表内容は双方の合意を基にしたものであり、詳細を扱ったファクトシート(説明資料)関連文書は最終検討中だ」と説明した。市場開放についても「今回の合意で追加的に変更される事項はない」と線を引いた。
東亜日報より
合意は成ったということだから、そのファクトシートを元に摺合せをして、時間はかかるだろうけどそのうちクリアになるはず。
アメリカ側が「含まれない」と言い、韓国側が「含まれる」と主張する内容の隔たりは、MOUに反映されるかどうかということが注目ポイントになりそうである。
おそらく、韓国側も話題に全く出していない話を主張しているわけではなく、話題には出たけど合意に至らなかったことまでMOUに反映させようという狙いがあると思われる。場外乱闘で既成事実を作ってしまおうという戦術なんだろうね。
アメリカもその狙いがわかっているので、即座に否定して見せたと。そういう話なんだ。
時期は未定
問題は、前の記事でも紹介したが、関税引き下げ実施時期は明らかにされていないこと。
自動車関税引き下げで合意するも実施時期未定、半導体関税は未確定のまま 韓米首脳会談
2025/10/30 11:35
韓米両国が29日、関税交渉でが劇的に合意に達し、韓国産業界にとっては対米輸出で最大の悪材料が解消された。対米輸出の3分の1を占める自動車・自動車部品の関税が下がり、医薬品への追加関税に関する不透明性が解消したためだ。ただ、半導体関税を日本や欧州連合(EU)並みの最大15%に確定できなかったほか、鉄鋼関税引き下げに対する言及がなかった。
~~略~~
自動車・自動車部品の関税がいつから引き下げられるか正確な時期はまだ不明だ。業界では10月1日から遡及適用されることを期待している。
朝鮮日報より
韓国自動車業界は、関税分を値下げしている。だから、いつまでも今の状態を続けられないのだ。
だが、いつから実行されるか分からない合意で、更にMOUの作成が遅れているから開始時期が決まらない。
いち早く合意にこぎ着け、ファクトシートが公開された支那とは随分と様子が異なると、韓国メディアも歯噛みしている状況である。
ホワイトハウス、中と合意の二日ぶりにファクトシート公開…ハンファオーシャン制裁解除注目
2025年11月2日 08:21
ドナルド・トランプ米大統領が先月30日、釜山で習近平中国国家主席と6年ぶりの会談を行い一部貿易合意を成し遂げた中、ホワイトハウスは2日ぶりの1日関連内容を網羅する公式文書であるファクトシートを公開した。
朝鮮日報より
そもそも、訪韓したトランプ氏、何故だかミョンミョンとの共同記者会見、共同声明、共同発表などは行われなかった。外交交渉は本当に「大成功だった」のかは、かなり怪しいと思う。
この話、拗れると両国関係を悪化させかねない。どこかで落としどころを見つけてMOUの公開にこぎ着けるしかないのだけれど、担当者は苦労しそうだね。




コメント
こんにちは。
・中国人の「出来ました」
・韓国人の「出来ます」
・日本人の「出来ません」
は信用してはならない、は、ここを見に来るような方であれば常識かと思いますが、中韓には契約とか約束とかそういう概念がありませんからね……
「強いものは約束を破って良い、約束を破っても平気なのは強いから」
こういう連中とはやってられませんよね。
彼らの得意技「もう発表しちゃったニダ!その通りにして欲しいニダ!」も、今や通じなくなってる。
どこの国も、もう、猿と紳士のゲームをする余裕(時間も、お金も)は無くなってるんですよね。
こんばんは。
何というか、韓国の諺に「泣く子は餅を余計にもらえる」というものがあります。
ゴネて見せるのは様式美なのでしょう。こういうのも、外交戦略の一環なのでしょうから、日本も強かにいかなければいきませんね