これまでの躊躇から一転して、インドネシアは試作5号機を譲渡して貰うことに決めたらしい。
韓国KF-21「ボラメ」試製機1機、インドネシアに譲渡へ
2026.04.07 11:30
韓国航空宇宙産業(KAI)が開発した韓国型戦闘機KF-21「ボラメ」の共同開発国インドネシアに対し、政府が試製機6機のうち1機を譲渡することで事実上合意した。
中央日報より
インドネシアらしいムーブではあるんだけど、「そこに落ち着いた」のか、というのが正直な感想だ。
試作機だけ買うから
プライスダウンに成功
先日、インドネシアが「やっぱり買う」と言い出して、どうなるものかと思っていたが、試作機のうち1機を譲渡することに決まったとか。
インドネシアのKF-21戦闘機に関する関わりについて、まとめておこう。
- 2010年9月:KF21全体開発費用(約8兆ウォン)の2割にあたる1兆6000億ウォンを分担する代わりに、試作機1台と技術資料の提供を受ける契約に
- 2014年10月:KFX(KF21)共同開発に関する基本合意書を締結したと発表
- 2015年9月:インドネシアのリャミザルド・リャクドゥ国防大臣はKF-X事業からの撤退を発表。理由は度重なる計画の延期と遅延。
- 2015年10月:防衛事業庁はインドネシアのKF-X事業撤退は誤報であり、10月中に同国と本事業の契約を結ぶと発表。
- 2016年1月:インドネシア国防省とインドネシアン・エアロスペースが、KAIとKF-X事業の契約を結んだと発表。開発費総額の20%(約1兆7000億ウォン)を分担する代わりに、一部技術の移転を受けることで合意
- 2021年11月:インドネシアが分担金のうち30%を現物納付する条件を提示し、合意
- 2024年1月:インドネシア技術者がKF-21の開発内部資料の持ち出しをした疑惑が報じられる
- 2024年8月:分担金を1兆ウォン下げた6000億ウォンに減らすと報じられる
費用の変遷は次の通り。
- 1兆7000億ウォン負担(全体の2割)
- → 30%を現物納付に変更
- → 分担金は6000億ウォンに
途中のレート変動によってちょっと金額が変わっているが、半額以下になったのはスゴイね。
試作機の価格
ちなみに、当初の予定通りだと16機のKF-21戦闘機を輸出することになっていたが、どうやら今回の話には完成機の譲渡は含まれないらしい。
あと、技術移転がなされるという話にはなっていないようだが、「技術資料の提供」はあるようなのだ。ここは何がしたいのかがちょっと不明。
面白いことを考えたものだね。
防衛事業庁は分担金の完納が確認されしだい、具体的な試製機および開発資料の移転時期を確定する方針という。一方、政府は今回の価値移転手続きとは別にインドネシアに16機のKF-21を輸出するための協議も続けている。
中央日報「韓国KF-21「ボラメ」~」より
つまり、
- 試作機 → 受け取る
- 量産機 → 別途交渉
という切り分けになっている。
現時点では、インドネシアとしては完成していないKF-21戦闘機は、買う気にはなれないということなんだろうね。
量産1号機がロールアウト
なお、先日、量産1号機が完成したという報道があったね。
量産1号機のテストは今まさに行われている状態で、9月には実戦配備される予定らしいことは既にお伝えしている。
- 兵装統合は依然として道半ば
- 予算不足により戦力化計画が後ろ倒しになる可能性あり
という部分は、前回お伝えしたままのようだ。
この段階でインドネシアが量産機に踏み込まなかったのは、むしろ自然な判断だろう。
まとめ
今回のポイントはシンプルで、
インドネシアは「安く関与し、リスクは最小化した」という点に尽きる。
- 開発費は大幅圧縮
- 完成機の購入義務は回避
- 試作機と資料だけ確保
かなり強かな立ち回りだ。
ただ、この試作機をインドネシアはどうする気なんだろうか。とりあえず飛ぶことは出来るらしいんだけど、自分で何か研究開発する気があるということか。
何というか、「兵装の問題などを含めて完成」するまで、「繋いだ」ということなのかもしれないね。




コメント
どうもー!
試作機を解析しながら自国で担当出来るのはどの部分なのか検討したいんじゃないんですかねー?
インドネシアも僅かながら資金拠出してますからいざ量産ってなった時にちょっとでも担当したいのでは?と思います