世界で随分売れているK9自走砲だが、どうやらパワーパックも国産化に漕ぎ着けることになったようだ。
K9自走砲、エジプトでの現地生産を開始…中東・アフリカで「K-防衛産業」の勢力拡大に期待
2026.03.23. 16:07
韓国防衛産業の輸出の「主力商品」であるK9自走砲が、エジプトで現地生産を開始した。防衛産業界では、K9自走砲を皮切りに、今後中東・アフリカ地域における韓国製兵器システムの販売が拡大するとの見通しが示されている。
朝鮮日報より
そういえば、航空万能論様のところではK9自走砲を馬鹿にするヤツは「自分が無知だと周囲に言いふらすようなもの」と言及していたな。どうしたんだろう、ここの管理人は。
別に馬鹿にしたいヤツはバカにさせておけば良いのに。
売れている自走砲
世界各国への販売実績
ともあれ、K9自走砲が世界中に売れているのは事実である。
ノルウェー、ポーランド、フィンランド、ルーマニア、エストニア、スペイン、トルコ、エジプト、インド、ベトナム、オーストラリアなどに輸出成功した結果、総受注数は2,800両(運用中約2,000両/製造予定800両以上)を超えたという実績はスゴイと思う。
それなりに世界でも評価されたということである。
エジプトでも現地生産がなされているので、それなりに評価されているのだろう。
23日、防衛産業界によると、ハンファ・エアロスペース(ハンファ・エアロ)はエジプトと昨年末頃から、エジプト第200軍需工場にK9自走砲の生産ラインを整備した後、量産に着手した。第200軍需工場は、かつて米国のM1A1エイブラムス戦車のライセンス生産・整備に使用されていた場所である。
朝鮮日報「K9自走砲、エジプトでの現地生産を開始~」より
ただ、それでもパワーパックはこれまでドイツMUT製であった。その影響で輸出できる国が制限されていたんだけど、このたびその制限も解除される見込みなんだとか。
契約総量の77%に相当する数量は、エジプト国内で生産される。エジプト向けK9自走砲の最大の特徴は、STXエンジンが2024年に開発を完了した1000馬力の国産ディーゼルエンジンが搭載される点である。
以前は、STXエンジンがドイツのMTUのエンジンをライセンス生産したものを搭載していた。このため、ドイツ政府がエジプトやトルコ、アラブ首長国連邦(UAE)などの国へのK9自走砲の販売を承認せず、輸出に制約があった。今回、STXエンジンが独自に開発・生産したエンジンが搭載されることで、K9自走砲を自由に輸出できる道が開かれたことになる。
朝鮮日報「K9自走砲、エジプトでの現地生産を開始~」より
まあ、STXエンジンも、K2戦車用のパワーパックで随分と苦労したから。流石にちょっとくらい報われても良かろう。
現地生産できる強み
K9自走砲は割とカタログスペック詐欺という部分も過去には指摘されていたが、改善を重ねてマシな機能を実現はしているようだ。
そうでなければ、現地生産工場があっちこっちには出来上がらない。
最近、欧州連合(EU)は主力兵器を欧州で生産させる「欧州財務長計画」を明らかにした。これにハンファエアロはルーマニアにK9自走砲とK10弾薬運搬車両生産工場を建てている。現代ロテムもポーランドにK2戦車現地生産を推進中だ。
朝鮮日報「K9自走砲、エジプトでの現地生産を開始~」より
とはいえ、欧州には「信頼と実績のMTUパワーユニット」の方が人気が高いようではある。
あくまでSTXエンジン製のものは、やや性能や耐久性が落ちる代替品なのである。とはいえ、燃費性能などには優れているので、その辺りは「何をチョイスするのか」という話と、実際に輸出制限がかかるかどうかという点が問題となる。
中東・アフリカ地域も最近、韓国生産製品を輸入する単純な方式から抜け出して技術・生産・整備まで包括する「生態系輸出」に転換することを国内防産業企業に要求している。
朝鮮日報「K9自走砲、エジプトでの現地生産を開始~」より
韓国は、自国の技術が流出することを心配するよりも、現地でのカスタマイズに柔軟に対応し、現地生産を積極的にやっていくことを選んでいる。
それが、売れ行きに繋がるし、場合によっては次世代のK9A2やK9A3などの販売に繋がっていく可能性がある。
懸念も残るが
そういえばこの件はもしかしたら過去にも触れたと思っていたら、どうやら違ったらしい。既にK9自走砲のパワーパックが国産化できるという話題には触れている。
ただ、この件でやや不安な話もあった。
既存に作られたK2には国産エンジンと共にドイツ製変速機が装着された。 このため、海外に輸出する際はドイツ政府の承認を受けなければならないなど、煩わしさが存在した。
第4次量産計画により、2028年までに生産され、韓国軍に供給される150台のK2にはドイツ産ではなく、国内の防衛産業会社SNTダイナミクスが製作した変速機が装着される。
この変速機は耐久度検査で使用してから306時間で欠陥が発生し、国防規格基準(320時間)には及ばなかったが、メーカーが提案した追加品質保証対策と関連機関の意見などを総合的に考慮して導入することに最終決定した。
毎日経済より
このニュース自体はK2戦車の関連ニュースなのだが、基本はK9自走砲に搭載するアイテムも出力が下がるだけで同じ。
1,000馬力級国産エンジン(SMV1000)の直接的な問題は聞かないが、同系統のエンジンであり、MTU社のエンジンをベンチマークして作ったものである。つまり、同じような特性を持ったエンジンだと言え、ちょっと不安はあると。
まとめ
最期に不安な点は書いたが、基本的には売れ筋商品、というよりは大ヒット商品と言って良いだろう。
逆に言えば、世界にはK9自走砲の競合がほぼ存在しないという意味でもある。K9A2自走砲は、装輪車両になるそうだけど……、それは結構競合がいるんだよね。是非ともこの路線を突き進んで欲しい。



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