まあ、「残酷な四月」の面目躍如と言えるだろう。
第1四半期の成長率「マイナス」、後退する韓国経済・・・崔相穆経済チーム」責任論
入力 2025.04.24
今年第1四半期実質国内総生産(GDP)成長率が前四半期より0.2%減少し、「崔相穆経済チーム」責任論が大きくなっている。
NAVERより
しかしまあ、凄いメディアだなぁ。
サムスン帝国の衰退が韓国の衰退に
内需低迷と輸出減速
まあまあ悲惨な結果だったという報道だったというのは、ある程度仕方がない。

ハングルはサッパリだが、おそらく2024年第1四半期、第2四半期、第3四半期、第4四半期というメモリが振ってあって、2025年第1四半期でGDP成長率は-0.2%だという結果であったという結果を示している。
政治的な不確実性に加え、内需低迷と輸出減速の警告音が鳴り響く中、追加補正予算(追補予算)編成の遅れ、第1四半期の予算の早期執行実績の低迷など、政府の危機対応が不十分だったという指摘だ。
NAVER「第1四半期の成長率「マイナス」」より
内需低迷の原因は不動産バブルの崩壊で、住宅投資の失敗が民需に響いているという部分が大きいと思う。そもそも韓国の内需というのは大きくないので、少々内需が増えても余り関係ないのだが。
一方、昔から貿易依存度が高い点が問題視されており、2009年頃も貿易依存度が92%もある!と大騒ぎしていたが、2023年の貿易依存度は87.94%であったらしい。
日本の3倍も高い貿易依存度を誇る韓国なので、輸出減速は即時韓国経済に大きな影響をもたらすことになる。
一本足打法
で、既にお伝えしている通り、既に韓国の自動車産業、鉄鋼、石油化学、造船業、電池産業はもう赤字垂れ流しの状況で黒字に寄与しない状況なので、半導体産業に頼りっきりである。
加えて、半導体産業もDRAMとNANDに頼った形であるため、ここの値動きにかなり影響を受けることになる。
米中対立に揺れる韓国半導体産業の現状
2024年5月16日
韓国の半導体産業は、サムスン電子とSKハイニックスを筆頭に世界2位(注1)の地位を確固たるものとしている。両社はともにメモリ半導体のDRAM、NAND型フラッシュメモリを中国国内で大規模に生産している。また、韓国のメモリ半導体の国別輸出入状況に目を移すと、韓国の輸出に占める中国向けの割合は、約4割と最大の仕向け先になっている。輸入においても、台湾に次いで2番目の貿易相手国である(図参照)。このような状況のなか、韓国政府は、2022年7月に「半導体超強大国達成戦略」、さらには2023年3月には「国家先端産業育成戦略」をそれぞれ発表するなど、国内における半導体産業強化の旗色を鮮明にしている。
JETROより
シリコンサイクルと呼ばれる値動きがあるので、DRAMやNANDに依存しすぎるのはかなりリスキーなのだが、そのリスクに直結した現状がアメリカと支那との貿易戦争なのである。
サムスンはHBMに投資して頑張っているけれども、製造プロセス的には自前の技術力で改善しにくい部分もあるので、数年で改善できるとは思えない。そうすると、今は良いけど技術発展に付いていけなくなった時点でドロップアップする可能性が高い。
サムスン帝国の帰趨は韓国経済にも大きな影響を与えるのだろうけれど、そのサムスン帝国の力の源泉は韓国政府の手厚い保護なのだが、そこが最近薄くなっているらしい。冒頭の記事もその辺りを指摘をしていると見ることも出来る。
韓国政府麻痺の理由
そして、韓国のメディアが「崔相穆経済チーム責任論」とか言っているが、その崔相穆氏がどうなっていたのかは、このブログでも散々お伝えしてきた。
去年9月頃から「仕事さしたれよ」という感じなのだが、これは去年5月から韓国政府が麻痺状態にあったから、9月以降が問題だったということではないと思う。
つまり、本来問われるべきは「崔相穆経済チーム責任論」ではなく「与党の足を引っ張った野党とメディアの責任論」の方だと思う。
尤も、切れ者と噂の崔相穆氏が万全に仕事が出来る状態であったとしても、韓国の場合、構造的な問題が深刻なのだから、良い結果になったとも思わないが。
嫌らしい話だが、これも次期政権予定の組織が、現政権のダメなところを色々指摘する政治的な流れであり、韓国で良くありがちな「積弊生産」というヤツである。
5月の大統領選挙の後で、どんな世界線を垣間見られるのかは気になるところだが、日本に降りかかってくる火の粉はしっかりと払わねばならない。

コレは古い記事で2016年の話なのだが、この時期の大統領は誰だったかというと、クネクネである。2016年12月には弾劾訴追されて身動きがとれない状況であり、取り締まりが出来ていなかった時期だ。
ユンユンは違法操業は国際的に問題になるからと、力を入れて取り締まっていたのだが……。

最近はその辺り手薄になってしまっていて、先日は支那に構造物を作られて大騒ぎしていた。

弱っている相手に牙を剥くのが支那のやり方である。
が、韓国籍の漁船の違法操業が日本のEEZ内、或いは領海でも増えてきており、今後更に取り締まりが緩くなる可能性が高い。
漁業の話はほんの一例ではあるが、対日無罪的な政府が樹立することは目に見えているので、このような様々なトラブルに韓国次期政権は対処できない可能性が高い。更に経済成長がマイナスならば金をばらまけば良いじゃない!という謎ロジックで大変なことになると予想される。つまり、様々な面でトラブルを呼び込む国になりかねない。大統領を段がしている場合じゃ無いんだが。
経済成長率マイナスの衝撃はそういった波乱を呼び込む可能性が高く、日本も韓国の存在が防衛面だけでなく経済面でも足を引っ張る可能性が高い。厄介な国家である。
コメント
サムスンはハーマンインターナショナルを買収する際にASMLやRambusの株式を売却したので業態転換・多角化を図ってはいたが裏目に出た