近況は「お知らせ」に紹介するようにしました。「注意して下さい」もお読み下さい。
スポンサーリンク

「野党で見苦しい綱引きが展開」と報じられる

政治
この記事は約6分で読めます。

最近、僕の中で時事通信と共同通信の株が著しく暴落している。もうNHKはストップ安なのでどうでもいいが、通信社が記事の信頼性を損ねるとなるともはや何処の記事も引用できなくなってしまうので止めて欲しい。

さておき、そんな時事通信からの引用である。

「野党公明」挟み綱引き 立・国、思惑にずれ

2025年10月24日07時04分

立憲民主、国民民主両党が、政権から離脱して野党陣営に加わった公明党を巡り、綱引きを繰り広げている。

時事通信より

おっさんがおっさんを取り合う展開である。見苦しい。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

野党連携とは一体

バランスは大切

公明党は与党経験のある真面目な議員が多いので、ノウハウが欲しいということかなとも思ったが、よく考えたら取り合っている立憲民主党も国民民主党も、与党経験なりますよね?

立民は「中道」を旗印に、保守色の強い自民党と日本維新の会の高市連立政権に公明と共に立ち向かいたい考え。国民民主は公明を巻き込んだ与党との協調路線を志向しており、思惑にずれがある。

時事通信「「野党公明」挟み綱引き」より

もう、「立民が中道を旗印に」という文頭から苦笑を禁じ得ないのだが、彼らにとっては自分の位置こそが中道なので、似た雰囲気のある公明党も中道なのだろう。

余談だが、「高市政権はかつてないほど左右のバランスがとれた政権である」というポストをXで見かけた。






天才かっ!

確かに左右対称で、バランスが採れているよ。結局のところ、この手の話は何処に中心線を持ってくるか?という話に過ぎないのである。

与党との協力体制を模索する国民民主

で、自分たちより右派の与党を、公明党と手と手を取り合って是非とも攻撃したいということらしいのだが、なんともウンザリする話である。

公明が10日に政権離脱を表明すると、国民民主は直ちに働き掛けを開始。3連休を挟んで14日に幹事長会談を行い、16日には玉木雄一郎代表が斉藤鉄夫代表と会談した。

現在模索しているとみられるのが、自民、維新、公明との4党の政策調整の枠組み。党勢拡大の原動力となってきた「政策実現」には、与党との歩み寄りが欠かせないとの判断からだ。

時事通信「「野党公明」挟み綱引き」より

国民民主党の狙いは、公明党との連携で政策協力によって自分たちの実現したい政策を推進するのだという狙いがある。

この辺りは玉木氏本人も玉木チャンネルという本人のチャンネルでも説明しているし、榛葉氏の会見でもこの辺りを説明している。「国民民主党は政策ありき」だ、と。

安易に与党に与して閣内で協力するか、野党にいて政策実現に向かうべきか?という選択肢ではあったが、こちらでも紹介したけれども与党に入った日本維新の会は驚くべき方針を採った。

ああ、失礼。言及はしていなかった。

要は、日本維新の会は閣内に人材を送り込みはしなかったのである。

その理由だが、おそらくは閣内に人材を送ると「閣内不一致」を生み出すという理由から内閣を批判できなくなるという判断であるといわれていて、そんな戦略もあるのかと驚いたものだ。

その上で、首相補佐官として遠藤氏を送り込んだのである。完全に連絡要員だと思う。

首相補佐官に維新・遠藤氏 政務秘書官には自民党職員起用:時事ドットコム
政府は21日、首相補佐官に日本維新の会の遠藤敬国対委員長を充てる人事を決めた。首相補佐官は計5人で、遠藤氏は連立合意政策推進担当。ほかに、外国人政策担当に自民党の松島みどり衆院議員、地域未来戦略担当に井上貴博同党衆院議員、国家安全保障・核軍...

こんなやり方もあるんだね。国民民主党もそれが出来れば良かったのだが、残念ながら支持母体の連合の反対を受けたのだろう。与党には入らなかった。

連合、国民民主党の連立政権入りをけん制…芳野会長「容認できない」
【読売新聞】 連合は、支援する国民民主党が自民党との連立政権に入らないようけん制を強めている。3期目の続投が決まった芳野友子会長は8日の記者会見で、国民民主の連立入りについて「容認できないスタンスに変わりはない」と強調した。 連合で

もしかしたら、「与党入りできなかった」というのが正しいかもしれない。連合のお家事情が絡んでいそうだからね。

立憲民主党は共同歩調に期待

一方の、立憲民主も公明党との連携を模索しているようだ。

立民も公明との関係を「政策的に近い」(幹部)と重視。ベテラン議員は自維政権と対峙(たいじ)するための構えとして、「公明を取り込むことが大事だ。キーワードは『中道』という言葉になる」との認識を示した。

公明の斉藤代表は連立離脱を表明した際の記者会見で、党運営の基本について「中道改革の軸になる」と明言している。

立民の野田佳彦代表は斉藤氏と17日に会談。関係者は「かみ合った議論になった」と明かし、共同歩調に期待を示した。両党はその後、政調会長会談も行った。野田氏は「中道に軸足を置き、国会論戦を通じて(政権と)対決したい」と語る。

時事通信「「野党公明」挟み綱引き」より

中道への突っ込みは上でもやったのでさておき、「対決」をお望みらしい。

立憲民主としては「とにかく数が欲しい」んだろうね。数が揃えば再び与党に返り咲けると考えているのだろう。

立憲民主党は、何がやりたい政党なのかが国民の誰にもよく分かっていないのだが、流石に公明党にも伝わっていないなんてことはないよね?

双方から秋波を送られる公明は当面の方針として、どちらか一方にくみせず展開を見極める姿勢。赤羽一嘉中央幹事会長は23日の会見で、今後の野党連携について「案件ごとに(判断することに)なる」と指摘。公明関係者は「立民と国民民主の相互不信は根深い」と語った。

時事通信「「野党公明」挟み綱引き」より

興味深いことに、公明党は立・国・公の連携は否定していないようだが、どちらか一方とくっつくことは現段階では想定していないようだ。

構図がよく分からない

ということで、時事通信は野党連携を模索しているということにしたかったようだが、実際のところは国民民主と公明は政策連携を模索していて、数を増やしたい立民とは立場が違う。

選挙を見据えた連携を模索しているという意味なら、公明も立民も歓迎する感じかもしれないんだけど。

「できない理由探す」「残念」 議員定数削減めぐり〝豹変〟の玉木氏を維新・吉村氏が批判

2025/10/22 19:59

日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)は22日の記者会見で、衆院議員定数削減を巡り、国民民主党の玉木雄一郎代表が賛成方針から慎重姿勢に転じたことについて「そんなに急に話が変わるんだなと、少し残念だ」と述べた。

産経新聞より

今のところ、野党の意見統合は難しそう。ここに紹介したように、衆院議員定数削減は主張はしているが実際に減らされると困るのは野党なのだ。

玉木氏は、衆院議員定数削減の関連法案が臨時国会に提出された場合、賛成する意向をいったん示したが、20日に「具体像がない」などとして「今後の議論をよく見定めたい」と一転させた。

産経新聞「できない理由探す」「残念」より

結局、自党の党勢拡大がテーマなので、自分たちに不利な条件での合意ができないのは当然なのだが。

まとめ

というわけで、難産の末に成立した与党連立政権の裏側と、未だにゴタゴタが続く野党の内情が垣間見える。

こうした混乱の背景には、支持母体の影響や自党の党勢拡大を優先する事情があることが伺える。また、選挙の即時解散の可能性が低くなって、「期間の猶予」があることも、慎重かつ複雑な動きに繋がっているようだ。

さらに、冒頭に言及したように、メディアの報道内容もおかしいんだよね。与党をなんとか攻撃し、野党を応援しようという思惑が透けて見えている。

政治は今後も報道を含め、波乱含みで年末に向かっていきそうである。

コメント

  1. 匿名 より:

    一般の方々の使ってる物差しの目盛的にみれば高市総理ってどちらかと言うと中道左派位ですけど、マスコミ各社及び左翼政党の目盛のゼロ点が乖離し過ぎて極右に見えるんですよねぇ。
    別に新聞雑誌は私企業なので好きなだけ書きゃ良いし読まない自由も有るので良いんですけど、テレビは公共の電波を格安で借りてるんだからそこら辺の規制は総務省が何らかのアプローチすべきだと思うんですけどね。
    ただN○Kてめえはダメだ!昨日のニュースで被写体をわざとブレブレの斜めに写して不安感を煽る様な映像と総理の地元って言ってわざわざ選挙区の違う大和西大寺駅前を全国に流す暴挙に出て完全に喧嘩を売ってますよね。

    • 木霊 木霊 より:

      確かに、僕から見ても高市政権は極右には見えないんですよ。
      経済政策は左派寄り、歴史認識は中道、防衛政策はやや右派くらいでしょうか(防衛力を高めることを右派と称するべきかは悩ましいですが)。