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【追記】王毅氏が語る物語――茂木氏は「参加者」と表現

中華人民共和国ニュース
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小ネタなのだけれど、ちょっと面白かったので。

ミュンヘン安全保障会議における中国側参加者の不適切な発言について

令和8年2月15日

2月14日、ミュンヘン安全保障会議にて、中国の参加者から日本政府の安全保障政策への不適切な発言が行われました。茂木大臣からその後のセッションで誤った内容について反論を行い、また、別途外交ルートでも厳正な申入れを行いましたが、中国の主張は事実に反し、根拠に欠けるため、日本政府の立場を改めて明らかにします。

外務省のサイトより

「支那の参加者」という表現が、なかなか面白い。

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距離の取り方

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メンツを刺激しない配慮?

先ずは関連記事を引用。

前回、Bloombergの記事を紹介したが、これに関連して外務省からの発表があった。あったのだけれど、これがなかなか強烈だった。

国際社会には、不透明な軍事力の拡張を長年にわたって続け、力又は威圧による一方的な現状変更の試みを継続的に強化している国もあります。日本はこうした動きに反対し、一線を画しています。戦後、日本の国際社会の平和と安定に対する一貫した貢献は国際社会で広く知られています。日本の防衛力強化は厳しさを増す安全保障環境に対するものであり、特定の第三国を対象としたものではありません。台湾をめぐる問題が、対話により平和的に解決されることを期待する立場にも変更はありません。

外務省のサイト「ミュンヘン安全保障会議における~」より

読んで噛みしめていただきたい。

何処だろうか?「不透明な軍事力の拡張を長年にわたって続け、力又は威圧による一方的な現状変更の試みを継続的に強化している国」って。

どう考えても支那を非難しているのだが、国名も発言者についても名指しを避けている。一般的には、「刺激を避けた」と解釈すべきなんだろうと思う。

実際に、日本のメディアはそのように整理しているしね。

茂木外相、国際会議で中国の王毅外相を「すごい人混みで見かけなかった」…討論では王氏発言に反論

2026/02/15 18:30

茂木外相は14日(日本時間15日)、ドイツ・ミュンヘン市内で記者団の取材に応じ、国際会議「ミュンヘン安全保障会議」への参加中に中国の 王毅外相との接触はなかったと述べた。

~~略~~

王氏は同会議で、高市首相の台湾有事を巡る国会答弁を「戦後初めて中国の主権を直接侵害した」などと批判した。これに対し、茂木氏は14日に行われた公開討論で、王氏の名指しを避けた上で「事実に基づかない発言だ」と反論した。

讀賣新聞より

だが、果たして「支那の参加者から日本政府の安全保障政策への不適切な発言」は本当に配慮が行き届いていたのだろうか。

寧ろ支那のメンツを刺激してしまうのではないか。

「参加者」扱い

だって、外務省発表では「参加者」って。外相と特定すらせず、ただ「参加者」と。

同会議に出席していた王氏について、茂木氏は「すごい人混みで、見かけなかった」と語った。

讀賣新聞「茂木外相、国際会議で中国の王毅外相を~」より

皮肉な話なのだが、茂木氏は王毅氏を会場で見かけてはいないと説明した上で、「よくわかんないヤツが、変なことを言った」という整理をした。発言自体は不適切であったと。

そこに、外務省が追い打ちをかけたわけだ。

「まさか、その発言の主体は王毅氏じゃないよね?」と、言わんばかりである。

もちろんこれは僕の感想ではあるんだが、実名を避けるにしても、もう少し手心というものを加えるべきでは。外交的配慮のように見えて、かなり皮肉の効いた対応のように思えた。

まとめ

外務省の対応は、本当に配慮だったのか。それとも、意図的に距離を取った表現だったのか。

淡々とした発表であるがゆえに、かえって様々な読み方を許す内容だったとも言える。名指しはしていない。しかし、誰を指しているかは明白である。

その曖昧さは、相手に反論の余地を残しつつ、立場を明確に示すという意味で、実に外交的でもある。穿った見方かもしれないが、「刺激を避けた」という整理とは別に、「肩書を外した距離の取り方」と読むこともできるのではないか。

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