イラン戦線は、混沌としていますな。
イスラエル、イラン政権崩壊に懐疑的 交戦終結段階に近づかず
2026年3月12日午前 2:11
イスラエル高官が、米国と実施しているイラン攻撃によってイランの政権が崩壊することに懐疑的だとロイターに述べた。空爆が続く中でもイラン国内で反乱の兆しは見えていない。
ロイターより
情報収集に苦慮しているので、あまり正確な話は出来なくて、今回も憶測がだいぶ入ってしまうのだけれど。
原油価格は上がる傾向に
収束は見通せず
トランプ氏は「戦争はもう終わりだ!」と言っているようだが、随分と願望に近い話のように思える。
トランプ氏、イラン攻撃の成果強調「まもなく終わる」 プーチン氏と電話会談で「国際情勢」協議
2026年3月10日
米・イスラエルによるイラン攻撃と、イランによる周辺諸国への攻撃が続く中、ドナルド・トランプ米大統領は9日、戦争の成果を強調し、「まもなく終わる」と述べた。この発言を受けて、原油価格が下落した。トランプ氏はさらに、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と電話会談。ロシア政府によると、主にイランとウクライナについて「現在の国際情勢」を協議するためトランプ氏から電話があったという。イラン国内では、住民の不安が高まっている。
BBCより
もちろん、さっさと終わって欲しいのは多くの国家元首の願いではあるんだろうけれど、現実的にはイスラエルの見立ての方が正しいと思う。
各国で政治的な駆け引きが活発化していて、出してくる情報がどれもこれも信用できないというのは、なかなか深刻である。
一方、イラン当局は、政府への抗議者に対しては武力を行使すると警告している。 イスラエルのネタニヤフ首相はイランへの空爆を開始した際、米国との共同作戦によってイラン国民が自らの手で運命を切り開く状況を整えると主張。しかし、10日には、イスラエルはイラン国民が専制政治から脱する手助けをしたいが最終的にはイラン国民次第だと説明し、差し迫った反乱などが見られないことを認めた形となった。
ロイター「イスラエル、イラン政権崩壊に懐疑的~」より
イスラエルの方が現場に近い意見を持っていると、そういうことなんだろうね。
通常化した噂
なお、ホルムズ海峡の封鎖の噂は、本当なんだか嘘なんだか良く分からない。
イラン産原油のホルムズ海峡通過、ほぼ通常通り 周辺国の輸出停止でも
2026年3月12日午前 8:19
エネルギー輸送の要衝、ホルムズ海峡における船舶への攻撃によって湾岸諸国の原油輸出が打撃を受ける中、イラン産原油はほぼ通常通りのペースで同海峡を通過し続けていることが、ロイターが分析したタンカー追跡データで分かった。
ロイターより
「ほぼ通常通り」と報じられたかと思えば、タンカーが損傷したというニュースが報じられたりと忙しい。
ペルシャ湾で石油タンカー2隻が炎上、イランの攻撃か 1人死亡、38人救助
2026.03.12 Thu posted at 10:19 JST
イラク港湾公社のトップは12日、イラク領海内で外国籍の石油タンカー2隻が攻撃を受けてペルシャ湾で炎上し、同公社が乗員38人を救助したとCNNに語った。少なくとも1人は死亡したとしている。
CNNより
先ほど見つけたのは炎上したというニュース。

イラク発のニュースを信じるべきなのか?ということも含めて、混沌としている。イランから出てくる情報よりは信憑性は高いと思うが……。
各国は備蓄を放出
そういった状況下で、我が国は早々に備蓄を放出することを決定。
そして、アメリカも決定したようだ。
米、1億7200万バレルの戦略石油備蓄を放出へ 来週から
2026年3月12日午前 8:06
米エネルギー省のライト長官は11日、戦略石油備蓄から1億7200万バレルを放出すると発表した。今回の放出は同日に国際エネルギー機関(IEA)加盟国で合意した戦略石油備蓄4億バレルの協調放出の一環だと説明した。放出は来週から始まり、約120日かかるとの見通しを示した。
ロイターより
国際エネルギー機関(IEA)も追従した形だね。
IEAの備蓄放出合意で原油価格は大幅下落へ=トランプ氏
2026年3月12日午前 6:37
トランプ米大統領は11日、国際エネルギー機関(IEA)が戦略石油備蓄の放出を決定したことで原油価格は大幅に下落するとの考えを示した。
ロイターより
報道によっては、日本の備蓄放出の報道はトランプ氏からの要請を受けてとのことだ、という話をしているところもある。
まあ、どちらでも同じではあるが、いち早くメッセージを出せたことが良かったと思うよ。
まとめ
各国とも、出来ることはする姿勢を示している中で、肝心のイラン側の交渉窓口が開いていないことが最大の問題である。
革命防衛隊も一枚岩ではない感じで、以前はハメネイという交渉窓口があったが、後継者は影も形も見えない。
なかなか碌でもない状況である。まあ、戦争はいつだって不毛で下らないものではあるのだが。




コメント
ホルムズ海峡の船舶通行については、支那とインドの船籍船舶あるいは支那とインド仕向けの船舶はイラン政府の通行許可を得られているようです。イラン産原油の積載タンカーもOKらしいですね。未確認ですが、パキスタンが自国船舶護衛に海軍を派遣したという話がありました。
カタールがLNG積出しターミナルを閉鎖したというニュースは、日本にとっても支那にとっても深刻です。
事実上の封鎖をして、敵味方関係なく圧力をかけている状態みたいですね。
その上で、「通して大丈夫」と思われたところを通す感じ。
混乱しているのは間違いなさそうです。
ペルシャ湾の中にイラン最大の原油積出しターミナルのあるカーグ島という離れ小島があるんですが、米国(とイスラエル)がこの小島の奪取を検討しているという噂があるそうです。
ここは、イラン産原油の9割以上が輸出されるイラン経済の生命線です。ホルムズ海峡を奪われたから、お返しにカーグ島を奪ってやるという力の論理ですかね。
米国はイランのカーグ島の占領を検討しているのか?(Radio Free Europe 3/11)
https://www.rferl.org/a/kharg-island-iran-persian-gulf-us-seizure/33702075.html