何だかなぁ。
「自分で火を付けといて一緒に消そうと言ってきた」 トランプ大統領のホルムズ海峡支援要請巡り中国紙が批判
2026/03/17 11:23
米国のトランプ大統領は韓国、日本、中国、英国、フランスの5カ国にホルムズ海峡への海軍艦艇派遣を求めているが、これについて中国の国営メディアが「自分が火を付け、今になって世界中に火消しと費用負担を求めてきた」と批判した。
朝鮮日報より
そりゃ、トランプ氏の放言に関しては色々思うことはあるし、イラン侵攻はどうなのかと思う部分はあるよ。あるけど、それを支那が言うかなぁ。
アメリカを批判しても何も変わらない
事実上の海上封鎖
オマエが言うな、と、心の中で思いつつ、先ずは中身を読んでみよう。
中国政府系の英字紙グローバル・タイムズは15日付の社説でトランプ大統領からの派兵要請を批判し、「責任の分担に関するものか、あるいはワシントンが始めたが終わらせられない戦争のリスク分担を求めるものか、確認しなければならない」とした上で上記のように指摘した。
グローバル・タイムズはさらに「ホルムズ海峡に最初に危機をもたらしたのは誰で、今もイランを攻撃しているのは誰か」「ホルムズ海峡緊張の原因は海軍艦艇が足りないからではなく、現在進行中の戦争だ」と批判した。
朝鮮日報「自分で火を付けといて一緒に消そうと~」より
うーん、ホルムズ海峡の封鎖を口にしているのは事実上のテロリストだよ??
イラン、友好国の船を選別してホルムズ海峡の通航許可
2026年03月18日17時42分
イランは、事実上封鎖する原油輸送の要衝ホルムズ海峡を、友好国のタンカーを選別して通過させている。データ追跡機関が17日、明らかにした。
時事通信より
これも時事通信なのか。
ホルムズ海峡の封鎖を口にしているのは、イランというよりは革命防衛隊である。イランは既に政治主導と言えない状況だし、革命防衛隊は国軍ではない。その革命防衛隊を指揮するはずのハメネイ氏は死亡、息子で最高指導者になったモジタバ氏も所在不明。
つまり、革命防衛隊は指揮権の及ばない状態の、テロリスト同然のふるまいをしていると言える。当然、ブレーキをかける方法はないので虱潰しにするしかあるまい。
米銀最大手JPモルガン・チェースの商品アナリスト、ナターシャ・カネバ氏は16日の分析で、過去2日間で少なくとも4隻の船舶がイラン沿岸近くのはララク島とケシュム島の間を通る迂回(うかい)ルートを経由してホルムズ海峡を抜けたことが確認されたと述べた。
「これは船舶の標準的な航路ではなく、船舶の所有者と積荷を確認するための手続きを反映したものである可能性があり、米国やその同盟国に関係のない船舶の通航を認めている可能性がある」と付け加えた。
時事通信「イラン、友好国の船を選別して~」より
何らかの抜け道がありそうだというのは分かるけど、アメリカやその同盟国に関係のない船舶の通行が出来ていないのは、リスクが高すぎて通れないということなので、何か海上の検問が出来ているということではない。
とはいえ、ホルムズ海峡が事実上封鎖されているような状況であることは、疑いようがない。
通過できていることの余裕か
支那がこのような姿勢を見せている理由は、実際に積み荷がホルムズ海峡を通過しているからなのか、ちょっとハッキリしない。
グローバル・タイムズは「この海域に海軍艦艇を送り込めば逆に火薬庫を形成する。もし1隻でも攻撃を受ければ、その結果はだれも統制できないほど急速に悪化する恐れがある」「これは『海峡開放と安全維持』が目的の国際協力ではなく、リスクを転嫁する仕組みになる」と主張した。
時事通信「イラン、友好国の船を選別して~」より
言っていることは、暴力団にはみかじめ料を払えという言説に等しく、革命防衛隊の行動を容認することに他ならない。
支那がテロ支援国家であることは知っていたけど、それで大丈夫なのだろうか。
トランプ大統領は同日フロリダ州からワシントンに向かう専用機の中でメディアの取材に応じた。「中国はホルムズ海峡の安全確保に協力すると思うか」との質問にトランプ大統領は「中国の事例は研究対象だ」として「(協力は)するかもしれないが、しないかもしれない」との考えを示した。
時事通信「イラン、友好国の船を選別して~」より
なにやら「地上輸送もあるから大丈夫だ」というもの凄いアクロバティック擁護をする人も見かけたが、まあ無理でしょうな。不可能とは言わないけれど、運べる量が全く違うので、コストがもの凄いことになる。
そして、支那は通過できているにしても「問題なく通過できている」というわけではなさそうだ。つまり、支那は本音ではホルムズ海峡の安全確保は絶対行って欲しいとは思っているのだが、自分たちがやるとは口が裂けても言わないだろう。何しろ、革命防衛隊をサポートしているので、ノコノコと敵対しにホルムズ海峡まで出て行くとは考えにくい。
とはいえ、このままの状況が続くことは支那にとっては望ましくないんだよね。
でも、支那に解決能力がないのもまた事実。彼らの主張はともかくとして、耳を貸す段階にはない。
アメリカに同調する同盟国は皆無?!
なお、この記者、同じ朝鮮日報にこんな記事も書いている。
自縄自縛? トランプ大統領に救いの手を差し伸べる同盟国は皆無だった
2026/03/18 11:43
米国のトランプ大統領は同盟各国に対しホルムズ海峡での軍事作戦参加を求め、いわゆる「ホルムズ連合構想」を打ち出したが、この構想はわずか3日で事実上挫折した。3月14日にSNS(交流サイト)を通じて英国、フランス、中国、日本、韓国を名指しし「誰が支援するか記憶する」などと脅迫のように海軍艦艇の派遣を要求したが、同盟国は全て距離を置いた。最終的にトランプ大統領は17日「NATO(北大西洋条約機構)には非常に失望した」として同盟国の海軍艦艇拒否を既成事実とした。そのため今回の戦闘については「トランプ政権の一方的な『米国優先主義』がもたらした結果」との指摘も出ている。
朝鮮日報より
……この記事もそりゃその通りなんだろうけれど、なんで韓国は「他人事」という顔が出来るのかが分からない。
不感症なのか?
そんなことを思っていたらこんなニュースが。
韓国、ロシア産原油・ナフサ輸入を検討=産業通商資源省
2026年3月19日午前 10:32
韓国産業通商資源省は、ロシア産の原油とナフサを輸入する可能性について企業と協議していると明らかにした。対ロ経済制裁の緩和に関連しているとした。中東情勢の悪化に伴い、当局はエネルギー供給確保に苦慮している。
韓国石油公社のデータによると、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、韓国は2022年12月にロシア産原油輸入を停止した。
ロイターより
こっちもテロ支援国家化か。
まあ、現実問題ロシアとの交渉は1つの手段ではあるんだろう。実際にインドはそれやっているしね。ただし、ロシアから原油を輸入したらそれで解決するかと言えば、それもまた難しいよ。
ロシアは原油を掘れてもタンカーで運ぶ量を増やせないんだから。
重ねて書くが、確かにアメリカやイスラエルがイランを攻撃したことが、事の発端なのではあるが、実際に困るのは原油が届かない国の国民だぜ。
日本はどうするのか
こうした国家に隣接する日本だが、流石にこのまま何ヶ月も石油が輸入できない状態は想定が難しい。そこまで深刻な事態を迎える前に何らかの手を打たねばならず、先日カナダの首相が来日していたので、これを機に北米との連携強化をする必要はありそうだ。
だけど、直ぐにアメリカやカナダから原油やLPGを輸出して貰えるかというと、それも難しい。「開戦した責任をとれ!」と迫りたくなる気持ちには同意できるし、そこそこ腹立たしい思いはしているのだけれど。
ガソリン店頭最高値190.8円、19日から30円補助へ 財政への影響懸念
2026年3月18日 14:25(2026年3月18日 17:43更新)
政府は価格高騰が続くガソリンへの補助金を19日に再開する。1リットルあたり30.2円を補助し、店頭価格を170円程度に抑える。中東・ホルムズ海峡の事実上の封鎖を受け、石油備蓄の放出とあわせ価格上昇や現場の混乱の緩和を狙う。ただ、財政には重荷となり、脱炭素にも逆行する施策となる。
日本経済新聞より

ただ、思った以上に状況が大きく変動しているので、政策的に価格の安定化を図るのは難しそう。また、ガソリン価格の変動も含め、経済にプラス材料が見当たらないのが厳しいところだ。
結局、政治の評価の大半は経済に影響されるから。景気が良くなれば国内も安定する。安全保障ももちろん大切なんだけど、その足を引っ張ってくるのが隣国なんだよね。
桃山学院大学の小嶌正稔教授は「経済安全保障の観点からも化石燃料への依存を下げる必要がある。補助金再開はこうした視点が欠けている」と指摘する。
日本経済新聞「ガソリン店頭最高値190.8円~」より
こんな指摘をしている教授もいるけど、お前の頭の中に詰まっているのはおが屑か何かかと、問い詰めたくなる。
なんで原油の価格が上がったら、化石燃料依存を下げる話になるのか意味が分からない。
供給が不安定な状況で「依存を減らせ」と叫ぶことは簡単だけど、それで電気が点いたら苦労はしないのである。現実は、そういう段階の話ではない。
まとめ
結局のところ、ホルムズ海峡の問題はもはや短期的に解決する類のものではなくなっている。イラン側に交渉できる人材がおらず、そもそも宗派の違いからくるすれ違いは容易に解消しないのだ。それはトランプ氏の得意なディールも通用しない。
つまり、軍事・政治・テロ組織が複雑に絡み合っており、「誰かが正しい判断をすれば収まる」という段階は既に過ぎている。だからこそ重要なのは、理想論ではなく「止まらない前提」での備えである。
エネルギー価格の高騰を抑えるためには、原子力発電所の再稼働を現実的に進めること、そして供給の安定性が高い石炭火力を含めた既存電源を最大限活用することが不可欠だろう。
再生可能エネルギーの拡大を否定するつもりはないが、少なくとも現時点では「代替」にはなり得ない。 現実にエネルギーが止まれば、困るのは国家ではなく国民である。
外交や軍事の議論も重要だが、最終的に国家の安定を支えるのはエネルギー供給だ。 であれば、やるべきことは一つだろう。
使える手段を躊躇なく使うこと。
それが、今回のような危機に対する最も現実的な対応ではないか。


コメント
こんばんは!
個人的には、戦争が始まってしまった以上イスラエルとアメリカには徹底的にイラン(革命隊)を叩いてもらたいです。
その後、ホルムズ海峡は湾岸諸国やらアメリカで共同統治なりして安定させてほしいですけどね。
もはやイランは止まらないでしょうから、攻撃にさらされ続けている湾岸諸国(サウジ、UAE)ら辺も、そろそろ参戦じゃないでしょうか?
個人的に心配なのは、アメリカの弾薬やら軍が広がってる状態での台湾有事になるのが、一番日本には厳しい局面になると思います。
もしかしたら第三次世界大戦は始まっているか、あるいはそう遠くない未来に起きそうで心配です。。