あらー、更に後ろに並んじゃった。
TPPにフィリピン・UAEが加盟申請 トランプ関税に対抗、自由貿易推進
2025年11月3日 18:00
フィリピンとアラブ首長国連邦(UAE)が環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟を申請していたことが分かった。韓国も申請の検討に入った。トランプ米政権による関税引き上げや米中対立で保護主義が世界に広がる中、日本などのTPP加盟各国は欧州と並び自由貿易を巡る最後のとりでになりつつある。
日本経済新聞より
CPTPPの輪が拡大しそうな予感である。フィリピンなら大歓迎だが、UAEは……太平洋だっけ?
経済だけじゃない安全保障フレーム
加盟12カ国の経済協定
というわけでCPTPPの話題だ。
CPTPPとは、日本を含む11カ国(現在は英国が加盟して12カ国)が参加する、関税の削減・撤廃や投資の自由化、知的財産権の保護などを含む「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(Comprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific Partnership)」のこと。
かつてはTPP11とか言われた時代もあったけど、今はイギリスが加わって12カ国となった。アメリカが始めた物語だったが、皮肉なことにいつの間にかアメリカは抜けて日本が主導する経済圏になっている。
<加盟国>
メキシコ、日本、シンガポール、ニュージーランド、カナダ、ベトナム、ペルー、マレーシア、チリ、ブルネイ、イギリス
<加盟申請中>
支那、台湾、エクアドル、ウルグアイ、ウクライナ、インドネシア、コスタリカ、フィリピン、UAE
噂によると韓国とかコロンビアなども興味を示しているし、アメリカも何となくその気があるようなことは言っていたが、トランプ政権下では不可能だろうね。
CPTPPはFTAよりも条件が厳しい
ただ、容易に加盟できる協定ではない。
モノやサービスの関税撤廃・削減に加え、投資、知財、電子商取引、政府調達など広範な分野でルールを統一する協定であり、基本、この輪の内側同士は「互いに関税をかけない」のが大前提。
そうすると、加盟申請中の中で有望そうなのは、実は最近加わったフィリピンとUAEくらいしかない。UAEは国営企業がどのような扱いになるかが焦点となるが、基本的には透明性の高い貿易をやっている。コスタリカもかなり有望らしいね。
韓国は……知らない子ですね。
巨大貿易圏で
というわけでCPTPP周りはちょっと面白くなっている。特にフィリピンは、経済面だけでなく「安全保障の意味合い」もかなり大きい。
イギリスがそうなのだが、CPTPPを経済的な結びつきと言うよりは安全保障的な結びつきと捉えている節がある。フィリピンは経済的な意味合いも強いが、ASEANなどの枠組みに入っているので、今更経済面というよりは安全保障的な意識の方が高いと思われる。
経済と安全保障は表裏一体。
だからこそ、このCPTPPという枠組みに入っておくことは、支那と対峙する上で高いメリットが得られるのだ。トランプ関税の副作用としてフィリピンが決断したというのも、なかなか興味深い現象である。
まとめ
アメリカが始めたTPPの輪は、日本がCPTPPとして引き継いで、今やトランプ関税の避難場所として機能し始めている。そして、それは安全保障フレームとしても機能する。UAEは産油国としてのプレゼンスが大きい。ここが加われば、その意味合いはいっそう強まるだろう。
フィリピンはそこに気付いて加入を申請した。
──とすると、この列はまだ伸びる。

 



コメント
こんにちは。
>UAEは……太平洋だっけ?
それを言ったらブリカスは……太平洋に領地持ってるんでしたっけ。
>経済面だけでなく「安全保障の意味合い」も
文字通りの経済安保、ですからね。
>とすると、この列はまだ伸びる。
赤い列やキムチ臭い列はノーサンキューでお願いします。
※加入申請万年塩漬けというのも一興か。