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GW豪訪問へ、準同盟国の絆が深まる外交を

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オセアニアニュース
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カナダ首相との会談といい、オーストラリア訪問といい、今取り得る選択肢としては実に興味深い選択をしていうように見える。

<独自>高市首相、GW豪訪問へ 「準同盟」強化、ホルムズ海峡の航行再開で連携確認

2026/4/3 20:02

高市早苗首相は4月下旬から始まる大型連休にオーストラリアを訪問し、同国のアルバニージー首相と会談する方向で調整に入った。

産経新聞より

先日のアメリカ訪問でも、無難に乗り切ったとの評価がなされていたが、注目すべきはやはり資源に関する動きだと思っている。オーストラリア訪問もその一環と考えるべきだろう。

安全保障と資源で連携する重要国

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大型輸出案件の契約締結へ

ただ、もう1つ目玉イベントがあるので、それを首相自ら関係深化を促しに行くという狙いはありそうだ。

オーストラリア海軍の新型艦に海上自衛隊の最新鋭護衛艦「FFM」(もがみ型)の能力向上型が採用されるなど日豪の安全保障協力が深まる中、「準同盟」関係強化につなげる。3日、複数の政府関係者が明らかにした。

~~略~~

日豪は今年、友好協力基本条約の調印から50年の節目を迎える。小泉進次郎防衛相も月内に訪豪し、新型艦導入に関する契約を締結する見通し。

産経新聞「高市首相、GW豪訪問へ~」より

産経新聞にもこのように触れられているが、かなりの目玉イベントである。

この件に関しては、個人的にもかなり注目している。日本が外国に兵器を輸出する大型案件となっている本件だが、日豪連携の上では非常に重要な意味を持つ。

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日豪で装備品の共有と、メンテナンス拠点の整備を進めるということは、オーストラリアの安全保障を高めるとともに、日本との連携を深める意味でも非常に大きな意義がある。

修理や部品調達などでも、行き来することになるからね。

暗雲立ち込める次期戦闘機

もう1つ噂されているのが次期戦闘機GCAPである。

日本は英国、イタリアと共同開発している次期戦闘機に関しても、オーストラリアへの輸出を検討している。護衛艦や戦闘機といった装備品が日豪で共通化されれば、平時から有事まで幅広く連携しやすくなる。

産経新聞「高市首相、GW豪訪問へ~」より

既に、カナダとの話もニュースに上がっているが、オーストラリアとしても次期戦闘機には興味があるために、ここの連携が図れれば大きいだろう。

日英伊による次期戦闘機の開発計画、カナダがオブザーバー参加で調整

2026年3月31日 6時00分

日英伊で共同開発中の次期戦闘機開発計画「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)」に関して、3カ国がカナダを「オブザーバー国」として枠組みに加える方向で調整していることがわかった。計画に関する一定の機密情報などを共有できるようにする。カナダは現時点では開発には関与しない意向で、機体の購入を検討しているという。

朝日新聞より

カナダとオーストラリアの共通項は、アメリカとの同盟関係にあるということと、戦闘機としてF/A-18系の戦闘機を選んでいるという点があげられる。F-35Aも両国共に採用しているのだが……。

ただ、オーストラリアは無人機の実証実験で先行しており、ロイヤル・ウイングマン計画で、MQ-28「ゴーストバッド」の実証実験を進めている。GCAPの開発を進める上では無人機との連携は必須。そういう意味で、このロイヤル・ウイングマン計画はかなり重要なデータとなり得る。

今のところイギリスが予算編成でもたもたしているせいで、計画が遅延しそうなGCAPだが、カナダやオーストラリアが購入者として手を挙げれば資金的な追い風になることは間違いない。

資源外交

そして、いま一番重要視されているのが、資源である。

経済的威圧を強める中国を念頭に、レアアース(希土類)などの重要鉱物のサプライチェーン(供給網)強靱化も進める。オーストラリアは資源大国として知られる。

産経新聞「高市首相、GW豪訪問へ~」より

レアアースのことしか触れられていないが、オーストラリアはLNG採掘でも石炭採掘でも有数の産地だと知られていて、実際に日本は重要な戦略パートナーと位置づけている。

一部の人は、「オーストラリアに遊びに行くのか!」などと批判しているが、いま一番行かなければならない国の1つがオーストラリアなのだ。

もちろん、ホルムズ海峡の問題の解消についても立ち位置の確認など含めて話し合う必要はあるのだろうが、オーストラリアと共有すべき課題はかなり盛り沢山なのだ。

まとめ

今回のオーストラリア訪問は、カナダという補助線を引くと、その重要性がよりはっきり見えてくる。資源においても安全保障においても、日本にとって極めて重要な立ち位置にいるのが、準同盟国であるオーストラリアなのだ。

安全保障では艦艇の共通化、将来戦力ではGCAP、そして資源では対中依存の分散――。

これだけの案件を一度に動かせる相手国がどれだけあるのか、少し考えれば分かるはずだ。

ここ最近の政権もオーストラリアとの関係を強化してきており、今回の訪問はその延長線上にある。 とはいえ、このタイミングだからこそ、オーストラリア側にとっても「ぜひ来てほしい」訪問であることは間違いない。

とりわけ、もがみ型護衛艦の案件とレアアースを含む資源協力は、具体的な前進が求められる局面に入っている。 今回の訪豪は、それを一歩先に進めるための現実的な一手と評価すべきだろう。

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