これはまだ、どう転ぶかは分からないんだけど、合意できたことは喜ばしい。
米イラン停戦合意、世界はどう見る? 「歓迎」の一方冷ややか反応も
2026年4月9日 7時00分
トランプ米大統領が7日、ホルムズ海峡の開放を条件に、イランへの攻撃を2週間停止すると表明した。米国による一方的な攻撃と度重なる交渉期限の延期が続くなかでの今回の停戦を、世界はどうみているのか。
朝日新聞より
朝日新聞としては冷ややかな論調を取りたいのだろうが、個人的には歓迎する立場だ。一時的なものであっても、である。
打算含みの停戦
敵を作りすぎたイラン
カタールなど、湾岸諸国からも声明が出ている。被害を受けた湾岸諸国としても怒り心頭なのだろう。
LNG(液化天然ガス)施設などに広範な被害が出たカタールの外務省は8日、声明で「緊張緩和に向けた第一歩だ」と停戦合意を歓迎。イランに対し、「地域の安定を損なうあらゆる敵対行為や慣行」を直ちに停止するよう求めた。また、「国際法の規則に従い、海上航路の安全および国際的な航行・貿易の自由を確保することの重要性を強調する」とした。
朝日新聞より
カタールの主張は、実に真っ当なのだが、これがイランに飲めるかどうかはまた別のお話ではある。
しかし、こちらの記事でも言及したがホルムズ海峡の実質封鎖というのは非常に危険なカードだった。
湾岸諸国どころかホルムズ海峡を利用する全ての国家を敵に回したのである。これは、支那やロシアとて例外ではない。
それどころかイラン自身の原油輸出にもダメージを与えることになった。間抜けな話ではあるが、イラン原油の大半はカーグ島から輸出している。そうすると、ホルムズ海峡を通らざるを得ない。

この点だけを見ても、イランの対応は整合性を欠いていると言わざるを得ない。
2週間の停戦
そうした状況の中で、ひとまず停戦合意に至ったというのが今回のニュースである。
米とイラン双方が攻撃停止に合意、期限は2週間「ホルムズ通行可に」
2026年4月8日 7時55分(2026年4月8日 9時11分更新)
トランプ米大統領は7日午後6時半(日本時間8日午前7時半)過ぎ、自らが設定したイランとの交渉期限をめぐり、仲介役を務めるパキスタンのシャリフ首相の要請に応じ、「イランへの攻撃を2週間、停止することに同意する」と自身のSNSで明らかにした。
~~略~~
イランのアラグチ外相は8日、声明で「イランに対する攻撃が停止されれば、我々の強力な軍隊は防衛作戦を中止する」と述べた。「2週間の間、イラン軍との調整により、ホルムズ海峡の安全な通航は可能となる」としている。
朝日新聞より
イラン側もひとまずは2週間の停戦を口にしており、この口約束がどの程度まで有効かどうかは懐疑的な見方もあるが、概ね歓迎されている。
革命防衛隊(IRGC)を何処まで押さえつけられるかはイラン側の問題であるが、流石にここまで世界を敵に回してしまうと、戦争が終わった後のイランの立場がなくなってしまう。
どう考えてもホルムズ海峡の実質封鎖はいつまでも続けられる方法ではないのである。
結果として、今回の停戦は「ホルムズ海峡の通航確保」と引き換えにした、極めて打算的な判断だったと見るべきだろう。
まとめ
批判する層もいるが、概ね反米的な意見を持つスタンスの人が多いらしい。つまり、アメリカやイスラエルが火を点けたからこそ問題になったのであり、火消しにまわったからといってマッチポンプなのでは、という論だ。
しかし、ホルムズ海峡の実質封鎖は国際的な航行の自由という観点から正当化し難い。少なくとも、この点に関してイラン側の行動を擁護するのは無理がある。
今後の話し合いがどう転ぶかは分からないが、少なくともイラン戦争が停戦を迎えたことは打算に基づくものであったとしても、ホルムズ海峡が使えるようになったという点で評価すべきだろう。



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