日本ではあまり話題にはならなかったが、軽く触れておく。
IMFの債務残高GDP比予測は「過大」 韓国企画予算相が反論
2026.04.21 20:19
韓国の朴洪根企画予算処長官は21日の記者会見で、国際通貨基金(IMF)が2031年の韓国の債務残高の対国内総生産(GDP)比率を63.1%と予測したことに対し、「韓国の債務比率は主要国に比べて低い水準だ」とし、「過大な見通しが多かった」と強調した。
聯合ニュースより
ふーん。
この話は、IMFから韓国に対して債務残高が高くなっているから気をつけて、と警告を出したことに起因している。まあ、現韓国大統領の李在明氏(ミョンミョン)は、国家債務をもの凄い勢いで積み上げているから、このIMFの指摘は正当性があるんだけれど。
「あ、IMFはよく間違える!だから間違ってる!」
政府債務残高の増加速度
先ずは、先に報じられたIMFからの警告に関する記事を紹介しておこう。
韓国の債務残高対GDP比「相当な上昇予想」 IMFが警告=31年に63%
2026.04.16 14:51
国際通貨基金(IMF)が15日までに公表した報告書で、政府債務残高の対国内総生産(GDP)比が大幅に上昇することが予想される国として韓国とベルギーを挙げて警告した。韓国企画予算処などが16日、伝えた。
~~略~~
一方で「これとは対照的に、ベルギーと韓国は(出発点は異なるものの)債務比率の相当な上昇が予想される」とし、「2031年までに、債務残高はベルギーがGDP比122%を超え、韓国は63%に達するだろう」と分析した。
IMFは、昨年11月に発表した資料で、韓国の政府債務について「2025年のGDP比48%から2030年には59%へ漸増する」と診断していたが、わずか5カ月で警告のレベルを強めた。
聯合ニュースより
記事を読んでいただくと分かるが、国際通貨基金(IMF)は、韓国の政府債務残高が大幅に上昇している点を問題視している。去年11月の発表では、2030年にGDP比で59%に漸増するとしていた。ところが、今回は63%に達するよと修正している。
つまり、「ちょっと債務が膨らむ速度が早すぎるんじゃないの」という話をしているのだ。単純明快だね。
また、この発言のベースにはこの様な指摘もあったのだと思う。
韓国の債務比率 来年 非基軸通貨国の平均上回る見通し
Write: 2026-04-20 10:45:57/Update: 2026-04-20 10:57:14
韓国の政府債務のGDP=国内総生産に対する比率が、早いペースで増加していて、来年、いわゆる基軸通貨を持たない主要国の平均を上回る見通しとなりました。
韓国企画財政部などが19日に明らかにしたところによりますと、IMF=国際通貨基金は最近公表した報告書で、韓国の政府債務残高の対GDP比率が、ことしの54.4%から来年は56.6%に上昇すると予測しました。
これは、IMFが先進国と位置づける中で非基軸通貨国の11か国の来年の平均55.0%を上回る水準です。
KBS WORLDより
IMFは、韓国に対して「基軸通貨持っている国じゃないから、気をつけなよ」と言ってるんだね。。
政府債務が増える
実際に、韓国政府の計画にしても、上昇する予定を立てている。
韓国で国の債務急増…2030年にはGDP比60%突破の見込み
2026.04.12 13:09
国の債務増加速度が速くなり韓国の財政健全性に対する懸念が大きくなっている。現在の傾向なら2030年には国内総生産(GDP)比の国の債務比率が60%に迫るか上回る可能性も提起される。
~~略~~
今後も増加傾向は続く見通しだ。政府財政計画によると、国の債務は2029年に1788兆9000億ウォンまで増え、今後4年間に年平均約121兆ウォンずつ増加すると予想される。これに伴い、債務比率も2026年に51.6%、2027年に53.8%、2028年に56.2%、2029年に58.0%と上昇が続くものとみられる。
問題はこうした見通しが上方修正され続けている点だ。景気鈍化や財政支出拡大が重なれば債務比率上昇速度はさらに速くなる。実際にOECDと韓国銀行は中東の戦争にともなうエネルギー価格上昇と供給不安などを理由に韓国の経済成長見通しを引き下げている。
中央日報より
自白しているよね?
- 2026年:51.6%
- 2027年:53.8%
- 2028年:56.2%
- 2029年:58.0%
これは、「国の債務」としているので、いわゆるD1(中央・地方政府の直接債務)の変遷計画なのだが、これを見ても2030年には60%に届いて不思議のない増え方になっている。
が、IMFが出している数字はD2(公共機関の債務まで含んだ広い定義)の予測なので、実はこの増加速度予測とほぼ遜色ない。つまり、IMFにしてみたら「自分で予測出しておいて、否定するのかよ」という話になる。
非基軸通貨国
ところで、上に紹介したIMFの予測のウチ、「非基軸通貨国の平均上回る」という話だが、これがかなり重要なポイントになる。
「韓国の債務比率は主要国に比べて低い水準だ」とし、「過大な見通しが多かった」と強調した。
聯合ニュース「韓国の債務残高対GDP比~」より
冒頭の引用部分で、こんな話があるのだが、これは非常に怪しい話。
実際に、債務比率の話だけで言えば、確かに先進国は債務比率は高い国が多い。
- 日本:約230~250%
- ギリシャ:約137〜178%
- イタリア:約137〜144%
- アメリカ:約121〜129%
- フランス:約110〜117%
- カナダ:約100〜110%
- イギリス:約100%
だが、IMFにとってはギリシャはリスクの高いグループだと認識されているが、元首相が「ギリシャよりも危ない国だ」と表現してしまった日本は、実はIMFにとってはリスクの低いグループである。これは、2つ理由がある。1つは基軸通貨を持っていること。もう1つは対外資産を負債以上に持っていること。
アメリカも同様に、基軸通貨であるドルを背景にした例外的な存在であり、単純な比較対象にはならない。
つまり、こうした国々を引き合いに出しても、韓国の参考にはならないということだ。
まとめ
韓国は危機感を持ってはいるんだろうけれど、企画予算処長官はどうしてこんな意味不明な発言をしてしまったのか。
これは、5月末に選挙を控えているので、不安材料を出したくないというような思惑があるのかもしれないが、逆効果のような気がするね。だって、企画予算処長官といえば日本の財務大臣に当たる。そんな人物がこんなトンチンカンな発言をしてしまったということは、「何も分かっていない」ことを自白するようなものだ。
ここのところ半導体が順調だから、強気の要因になっているかもしれないけど、これも危ういんだよね。持続性がある話かというと、シリコンサイクルに左右される話だから。



コメント
なんか有った時用に使用出来る真水がない状況プラスアメリカへの3500億ドルの支払い考えるとかなり危うい状況ですよねぇ。
ぶっちゃけIMFのお世話になったとして、今の経済規模の韓国を助けられるとはとても思えないですけどね。
まぁ自称完璧な国家運営をなさっておられる様なので
ストレステスト的にスワップ終了と手形裏書をやめてみたら良いんじゃないんでしょうか?
アメリカはその辺り気にしているでしょうから、反故にすることは難しいでしょうね。
そういう意味では、かなり国家として危うい橋をわたっている感じで、それもIMFの評価軸の1つなのでしょう。
そして、ご指摘通りIMFの実力でも韓国を救うことは難しいのが実情。
どこかに救ってくれる国があると良いですね。日本としてはお断りですが。
2013年にIMFは構造改革しない韓国は助けないと宣言されている
韓国内には報道されていないので韓国人は知らない
日本の場合は政府負債よりも政府資産の方が多い