スパイ事件が報じられたね。
旭化成の半導体関連技術、中国企業に流出…元開発責任者の男を不正競争防止法違反容疑で逮捕
2026/09/17 14:40
石油化学大手「旭化成」(東京都千代田区)から半導体製造に使われる接着剤の技術情報を不正に持ち出したとして、愛知県警は17日、同社元社員の男(66)(静岡県富士市)を不正競争防止法違反(営業秘密の開示)容疑で逮捕した。同社によると情報の流出先は中国の化学メーカーだったという。
讀賣新聞より
しかし、事件発生から逮捕まで時間がかかりすぎだ。結果的には逮捕に至って良かったのだが、こういう話はなかなか捜査も難しいよね。
スパイを捕まえろ
退職時にデータを持ち出す
この事件、2018年に事件が発生しているのに、逮捕は2026年と8年もかかっている。仕方のない面はあるのだが、技術の陳腐化を考えると、逮捕に効果があるのかどうか。
- 2018年11月:容疑者が旭化成を退職する際、データを私的ハードディスクに持ち出す。
- 2024年8月:容疑者が再就職していた別の化学メーカーが、男による「別の情報漏洩」を疑って警察に相談。
- 2024年9月:容疑者が支那企業の関係者に旭化成のデータをメールで送信(漏洩)。
- 2025年4月:警察が男の自宅を家宅捜索。押収したパソコンやスマホを解析した結果、旭化成のデータが芋づる式に発見される。
- 2026年9月:解析や裏付け捜査が完了し、逮捕。
持ち出しから発覚までに6年もかかっている。
「旭化成」の半導体製造技術を不正に持ち出した疑い、元社員を逮捕 中国の化学メーカーに技術流出
2026年9月18日 05時10分 (9月18日 05時10分更新)
大手化学メーカー「旭化成」(東京)の半導体製造技術を不正に持ち出したとして、愛知県警は17日、不正競争防止法違反(営業秘密の開示)の疑いで、静岡県富士市、同社元社員の古川祥一容疑者(66)を逮捕した。旭化成によると、技術は中国・山東省の化学メーカーに流出したことが確認されたという。捜査関係者によると、任意の調べに容疑を否認していたという。
中日新聞より
犯行に及んだ容疑者の名前が、冒頭の讀賣新聞では公開されていなかったので、探してみたら中日新聞が報じていた。古川祥一がその容疑者の名前のようだ。

犯行に及ぶことはそれほど難しくない手法だと言えると思う。
常習犯の犯行
そして、この犯人、どうやら常習犯だったようだ。
営業秘密を中国企業に流出し逮捕された旭化成の元社員、他にも複数企業の営業秘密を保管か
2026年9月18日 12:30
半導体製造にかかわる製品の情報が、大手化学メーカー旭化成から中国企業に流出した事件で、逮捕された元社員の男が他にも複数の企業の営業秘密を保管していたことがわかりました。
旭化成の元社員、古川祥一容疑者(66)は、半導体の製造に使われる接着剤に関する営業秘密を、退職後のおととし9月、別の企業の関係者にメールで送った疑いで逮捕され18日の朝、送検されました。
旭化成によりますと、中国企業への流出が確認されたということです。
古川容疑者は旭化成を退社した後、別の企業に就職しましたが、捜査関係者への取材で、営業秘密にあたる複数の製品情報を保管していたことがわかりました。
メーテレより
発覚した理由が、犯人が旭化成 → 名古屋の会社 → 複数の会社、と転職した上で、どこかのタイミングで支那企業にデータを売ったことを、別の件で捜査している時に発覚したということらしい。
名古屋市のメーカーが24年8月、男の関与が疑われた別の情報漏えい事案について県警に相談。昨年4月に県警が男の自宅を捜索し、押収したスマートフォンやパソコンなどを解析したところ、今回の容疑が浮上した。
讀賣新聞「旭化成の半導体関連技術~」より
恐らくはこの名古屋のメーカーが、自社からのデータ流出を疑って警察に相談。そこから今回の事態が発覚したという流れたのだろう。
旭化成は、指摘されるまで気が付かなかったらしいしね。
逮捕されただけマシではあるんだけど、予防的に対応するのは極めて困難だろう。旭化成は訴訟をする予定らしいけどもね。
まとめ
産業スパイを逮捕できたことは喜ばしくはあるが、既に情報は流出した後だということは残念だ。
事程左様に防止するのは難しい事案ではあるのだが、今回のように他社の情報の流用を持ちかけられた時に、それは犯罪であるという意識を持って、警察に相談することは大切である。
情報を持っている時点でアウトなので、匂わされたら相談すべきだろうね。万が一その情報を受け取ってしまうと、実は不正競争防止法の罰則の対象になるのである。


コメント
日本の企業は製造装置の内製率が高いのが強み
途中で送ってしまった
日本企業は製造装置の内製率が高いのが強み
特許の有効期限が切れても競争力がある