OINK案件が表面化してきて、なかなかカオスだ。
国政資源情報処理室って、国家情報資源管理院の5階にある部屋のことだね。そこの火災安全調査がなされていなかったというコトらしい。
[単独]火災発生した国政資源情報処理室、昨年安全調査対象から除外…「保安上の理由で出入りを制限」
入力 2025.09.30.午後2時54分 修正 2025.09.30.午後3時02分
国家情報資源管理院(国政資源)大田本院に対する昨年の火災安全調査で、今年26日に火災が発生した5階の電算室が除外された事実が確認された。国政資源の方が「セキュリティ」を理由に電算室への消防側の出入りを防いだため、一旦火が出れば全国民的不便を引き起こすしかない核心施設だけ安全点検機会を逃したわけだ。
NAVERより
そっかー、断ったかー。
韓国らしさを発揮
事実確認
連日お伝えしているこのニュース。ちょっと諄いカナーと思いはしたのだけれども、追加情報が出てきたので軽く整理していく。
先ずは、分かっていることを整理していく。
韓国・国家情報資源管理院火災に関する確定情報まとめ
- 発生日時:2025年9月26日午前3時42分ごろ。
- 発生場所:韓国・大田市にある「国家情報資源管理院(NIRS)」本院。
- 火元:5階の電算室に設置されていた無停電電源装置(UPS)のリチウムイオンバッテリー。
- 被害:UPS バッテリー384個が全焼。
- 消火活動:消防隊約170人と消防車63台が出動。鎮火まで約9時間50分を要した。
- 影響:政府ポータル「政府24」、モバイル身分証、国民請願サイトなど少なくとも70件の行政サービスが一時停止。
- バックアップ体制:
- データは別拠点にバックアップされていると当局が発表。
- ただし、システムによっては1日1回または月1回のバックアップ方式。
- 災害復旧センター(DR):大田・光州・大邱に拠点がある。
- 復旧見込み:完全復旧には少なくとも2週間以上かかると報じられている。
懸念事項
- 公共インフラとしての情報システムの脆弱性 – 政府行政サービスを支える情報システムが、火災事故で簡単に麻痺 – 予備性(冗長化)・災害復旧体制・バックアップ設計の不備
- 事故原因の複合性と人的ミスの介在 – 単なる自然発火ではなく、作業ミス、老朽化、初期消火対応の不手際など複数の要因が絡んでいる可能性。 – システム運用・保守、設計段階のチェック体制が甘かったことへの批判
- 制度と運用設計のギャップ – 形式的にバックアップを取っているが、リアルタイム性がなければ“データ消失の可能性”は残る。 – 災害復旧センター(DR)、多拠点冗長構成、運用監視 — 設計通りに動く体制が追いついていない。
- 過去の教訓の軽視 – 過去(たとえばカカオトーク火災事件など)に似た事故が起こっていたにもかかわらず、それを教訓として制度改善が進まなかったという批判。 – 「事故を想定しない」「最悪時を想定しない」設計が繰り返しリスクを引き起こしている。
- 信頼と管理責任の問い直し – 技術的・制度的な失敗は、国民の信頼を揺るがすものであり、政府・機関に対する説明責任と改善責任が強く問われる。
……もうお腹がいっぱいだな。
消防点検を断る
で、冒頭の事項に言及していくわけだけれど、火災が発生してしまった国家情報資源管理院(NIRS)の建物、5階の電算室の火災安全調査を断っていたことが発覚。
その理由が「セキュリティ」だというのだけれど、電算室に立ち入って点検したらセキュリティリスクがあるという理由も良くわからないし、点検する側が「仕事をしなかった」点に関してどのような処理をされたかも不明である。
消防庁はいったい何をやっていたんだ?
昨年5月13日から2日間行われた国政資源大田本院火災安全調査で2~5階各電算室と保安区域は点検が行われなかった。消防庁関係者はハンギョレに「国政資源で該当層が国家保安施設だと出入りを防ぎ、火災安全調査を実施できなかった」と明らかにした。火災が発生すると、政府の主要システム全体が麻痺する危険がある場所の点検を国政資源の方が防いだのだ。当時、電算室などの核心施設を調査できなかった消防庁は、「4階中政府部位検知器未設置」程度を不良事項として指摘した後、調査を終えた。
NAVER「火災発生した国政資源情報処理室~」より
そっかー、点検、消防庁がやらなくて問題ない扱いになっているんだ。
それはどうなの?
大田本院で失われた行政情報システムを移転することにした大邱センターも同じ期間、たった一つの点検を受けた。忠南公州センター、光州センターも火災安全調査が行われた回数は5年間1~2件にとどまった。
NAVER「火災発生した国政資源情報処理室~」より
どうやら、韓国の法制度上、「国家保安施設」の指定を受けると、消防庁の点検から外していい仕組みになっているらしい。
日本の場合は、類似の保安施設に関しては機密の資格を持つものが点検する( 所管官庁+機密資格を持つ要員が点検して消防庁の点検を代替する)ような法体系になっている。つまり、ダブルチェック体制になっているんだな。
韓国の場合は、消防庁の点検から逃れる格好なので無点検でOKということになっているらしい。意味がよくわからない。
形式的に点検
一応、自己点検結果の提出を受けているのでOKということらしい。
火災安全調査は、消防施設が法令に基づき適切に設置・管理されているか、火災の危険性がないかなどを確認する行政調査である。消防署長や地方自治体の長が「火災の予防及び安全管理に関する法律」に基づき調査するよう定められているが、義務的に実施すべき周期は定められていない。主要な危険要素がある場合や、事故発生の可能性が高いと判断される特定の消防対象物に対して「不定期」に調査する方式であるため、国政資源のような国家主要施設でさえも、検査がばらつきがあったという。消防庁関係者は「火災安全調査を定期的に実施しているわけではないが、消防施設の自己点検結果は年1回以上提出を受けている」と説明した。
NAVER「火災発生した国政資源情報処理室~」より
それでいいのか?という気はするが、まあ、ケンチャナヨってことなのだろう。事実はどうかわからないが、点検無しで「問題なし」と書類提出したとしても、消防庁側は分からないわけだ。
その結果、出火に繋がったというのだから、訳が分からない。「現場猫案件」という奴なんだろう。
コメント
こんにちは。
まあ、消防側としては「法的にも我々は無関係、無責任」が証明されたわけで。
濡れ衣着せられなくて良かったのでは。
こんにちは。
他にもネタがあって、楽韓Webさんのところでも扱っていたんですが、まあ一本に絞りました。
このシリーズは、業が深いですよ。