NHKが面白いニュースを出していたので、折角なのでChatGPTにドラフトしてもらって、この問題の出口を考えていきたい。
オープンAI 10代のChatGPT利用を親が管理 悪影響防止の対策へ
2025年9月4日 9時37分
生成AIを開発するアメリカの「オープンAI」は、10代の子どもが対話型のAI「ChatGPT」を利用する際に、親が利用状況を管理できる仕組みを取り入れると発表し、AIへの精神的な依存など悪影響を防ぐための対策に乗り出しました。
NHKニュースより
今や様々な分野で使われるようになったAI。しかし利用が簡単になったことで、弊害も出てきた。ニュースで取り上げられているアメリカの例はその典型だ。
教育に組み込め
便利だけどそれは「道具」だ
アメリカでのトラブルには、AIに依存してしまうケースや、AIが自殺幇助してしまうケースなどがある。Opne-AI社はコメントの中で、
会社は発表文の中で「多くの若者は日常生活の一部としてAIツールを利用し、育ってきている。これは、学習や創造性などを育む機会がある一方、10代の発達段階に応じたサポートが必要であることも意味している」とコメントしています。
NHKニュースより
ChatGPTを開発したOpne-AI社は、「10代の発達段階に応じたサポート」の必要性を示唆している。
しかし、この課題は民間企業だけで解決できるものではなく、社会全体で取り組むべき問題だ。
ChatGPTにしても、AIはあくまで情報を引っ張ってきて整形するだけで、原典が正しいか、全体の辻褄が合っているかを検証する力は持たない。使う側がそれを理解していないと、間違った方向に進むリスクがある。
社会で受け入れる体制を
このニュースではこんな取り組みを紹介している。
オープンAIは10代の子どもが「ChatGPT」を利用する際、親が利用状況を管理できるしくみを10月から取り入れると発表しました。
導入によって親は子どもの質問に対するAIの回答内容を管理したり、子どもが深刻なストレスを抱えているとシステムが判断した場合に、通知を受け取ったりすることができるということです。
NHKニュースより
なるほどそれなりに有効そうだが、大人がその「適切な理解」を持っていれば、という条件付きの解決方法だと思う。
ChatGPTにAIとの付き合い方を聞いてみたら、こんな答えが返ってきた。
✅ 情報の裏取りをしたか?(他のソースで確認した?)
✅ 出典が曖昧な記述をそのまま使っていないか?
✅ 自分の判断をAIに丸投げしていないか?
✅ 「もっともらしい文章」と「事実」を混同していないか?
✅ この情報を誰かに伝えるとき、自分の言葉で説明できるか?
なるほどコレは子供にとってハードルが高そうだ。
子供がAIを使うこと自体は問題ではない。しかし現実問題として、親も教師も初めて触れる技術であり、環境が整わなければ、子どもよりも使い方が未熟な場合もある。
学校にAI学習の時間を作って上手くいった場合でも、結果として、子供に小賢しく疑われる構造が生まれる可能性がある。
教育での入口体験
そこで、実際にChatGPTとやり取りをして、こんな方法が良いのではないか?という話になった。基本的には学校教育の一部に、このやり方を取り入れるのだ。
AIリテラシー教育の入口体験モデル(世代間の視点)
- 小学生
- 目的:情報をもとに自分の考えをまとめ、議論の楽しさを体験
- 方法:大人がAI役を務めるカードゲーム型ディベート(情報端末は使わないで良い)
- ポイント:ゲーム形式で興味を惹き、AI役が嘘情報も混ぜられるルールを採用することで、批判的思考の入口を体験
- 中学生
- 目的:AI出力を活用して情報整理・議論構築
- 方法:端末+簡易AIディベート(制限時間付き)
- ポイント:AIの出力を鵜呑みにせず検証しながら論理を組み立てる訓練
- 高校生
- 目的:情報の多角的検証と批判的思考の実践
- 方法:AI活用+ファクトチェック+ディベート
- ポイント:AIが出力する情報の信頼性を自分で判断、複数情報を組み合わせて論理的に考える訓練
- 教師
- 課題:技術やディベート形式に慣れていない
- 対策:簡易ディベートでAI役を体験、子供側から回答の正確性を求められるとAI役の負担となるので、「嘘情報を混ぜてもOK」として心理的負担を減らす。なおAI役は端末を使って実際にAIを利用しても良い。
- 親
- 課題:子を持つ親の場合、人生経験がAI教育のバックボーンとなるが、様々な背景を持つ為に、AI教育という側面で適切に触れ合えるか不明。
- 対策:行政主導でワークショップや勉強会を開催し、地域でのAIを使ったコミュニケーションのあり方を勉強する。その際に得られるインセンティブ、例えば教育カウンセラーなどがサポートする体制を提供できると良い。
こうした段階的アプローチにより、子供だけでなく教師や親も、安全に疑う経験を積みながらAIリテラシーを育むことが可能になる。
社会的な取り組みが必須
ただし、教育モデルが成立するのは、子供と大人が両方とも学ぶ環境が整っている場合に限られる。子供は学校で批判的思考を身につけても、親が心理的に耐えられなければ、家庭で過干渉や矛盾した対応が発生する恐れがある。
実際に、PC教育やタブレット教育は、教育現場に導入したものの、成功しているとは言い難い状況だ。日本では「GIGAスクール構想」と銘打って色々な取り組みをしているが、学校でも機器の取り扱いのトラブルから忘れ物対応まで、様々な要因が足を引っ張っているので、きちんとした成果につながっているかどうかはちょっと怪しい。
それでも試行錯誤を続けて、ある程度定着はしているようだが、AI教育の場合はもっと注意深く行う必要があることは確実である。
そして結局のところ、AI教育の本質は「子どもがAIを鵜呑みにせず、自分で考える力を育てる」ことにある。そして、そのためには教師だけでなく親も同じく学ぶ環境が不可欠だ。NHKニュースで報じられた「親による管理」は入り口にすぎず、社会全体で批判的思考を支える仕組みづくりが、これからの課題である。
おわりに
とまあ、こんな感じにちょっと固めに纏めてくれたのだが、なかなか面白い解決方法だと感じた一方で、政治的決断をして頑張って導入しないと、なかなかハードルが高そうではある。
そしてこれだけの結果が出力できるChatGPTは、なかなか出来る子だという印象を受ける反面、使い方を間違えるとやはり危ういツールだと思う。XでもGrokに「ファクトチェック」といって気軽に使っている人を見かけるけど、そのファクトチェックのファクトは自身でチェックするものなのでは?と不安に思うことも日常的にある。
今回の教育の話は、AIの利用によって社会問題があちこちで噴出する前に打てる対策として、十分に意味があると思う。また、日本人が苦手とするディベート力を育む観点から見ても価値のある取り組みだと感じる。ただ、実際に現場でどう機能するのかは、これからの課題だろう。
コメント
こんにちは。
AIも所詮は道具、思考過程がブラックボックスなだけに、裏取りは重要、なのですが……
活字や肩書きに踊らされる方々は、「AI」という言葉に踊らされるようで。
「AIが言うからには間違いない」は、「このインフルエンサー(ひろゆ……いやなんでもないです)が言うから間違いない」にさも似たり。
AIなんぞ、教育次第でどんな都合良い答えでも出してくるのですけどねぇ……
※PC8801時代の「人工無能」から見てきた世代だ、面構えが違う。
こんばんは。
人工無能、懐かしいですね。
今のAIもChatGPTに代表されるように、結構、ハルシネーションを起こして「それ違うだろ」と突っ込みを入れることが多々あります。
ツールは便利なっても、使い手次第というのはいつの時代も変わらない真理なのでしょうね。