近況は「お知らせ」に紹介するようにしました。「注意して下さい」もお読み下さい。
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SUBARUが防衛装備庁へ無人実験機納入

安全保障
この記事は約4分で読めます。

おお、思ったよりもデカイオモチャだった。

SUBARU 防衛装備庁へ遠隔操作型支援機技術の研究における実験機を納入

2025年7月9日

SUBARUは、2025年7月9日に防衛装備庁へ遠隔操作型支援機技術の研究における実験機を納入しました。

SUBARUのサイトより

直ぐ使えるようなシロモノだと嬉しいけれど、なかなか。

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今後に期待?

無人機研究には実績あり

調べて見ると、スバルはそこそこの期間、無人機研究をやっている。

富士重工業 陸上自衛隊向け 遠隔操縦観測システムの飛行試験に成功

2004年1月29日

富士重工業(竹中 恭二社長)は、2004年1月28日に、陸上自衛隊向けに生産を進めているわが国初の本格的な観測型無人機システムである「遠隔操縦観測システム」の量産初号機の飛行試験に成功した。

~~略~~

同システムは、富士重工業を主契約企業として、1988年(昭和63年)に防衛庁技術研究本部の研究試作が開始され、開発試作および実用試験を経て、2001年度(平成13年度)から量産が開始された。

SUBARUのサイトより

そもそもSUBARUは中島飛行機時代から防衛産業に従事していて、その歴史も古い。だが、ヘリコプターの一件で味噌をつけてしまったが、基本は優秀な機体を作ることで有名であった。

で、無人機の製造もやっちゃっていると。

ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト

小口輸送の増加や積載率の低下などエネルギー使用の効率化が求められる物流分野や、効果的かつ効率的な点検を通じた長寿命化による資源のリデュースが喫緊の課題となるインフラ点検分野等において、無人航空機やロボットの活用による省エネルギー化の実現が期待されています。

本プロジェクトでは、物流、インフラ点検、災害対応等の分野で活用できる無人航空機及びロボットの開発を促進するとともに、社会実装するためのシステム構築及び飛行試験等を実施します。

NEDOのサイトより

で、NEDOの研究にも参加していて、無人航空機の研究をやっているんだけど、調べて見ると2003年頃からスタートしているっぽい。

富士重工は、全自動飛行制御システムの開発において常に先駆的な企業であり、2002年には宇宙開発事業団(NASDA)および航空宇宙技術研究所(NAL)から委託を受け、高速飛行実証(HSFD)フェーズI用無人機を製作しました。

スバルのサイトより

それにしては随分と時間かかったな……。

自律的な編隊飛行

編隊飛行するところが今回のポイントっぽいけど、これって今後どうなるんだろ。

今後は、防衛装備庁にて本実験機を用いた各種試験が実施され、SUBARUが支援を行います。

SUBARUは、50年以上にわたり培ってきた無人機分野における技術開発の経験と実績などを活かし、航空機技術の進展に貢献していきます。

SUBARUのサイトより

50年ほどやっていることになっているが……。

というわけで、動画も公開していた。

本研究で実施した編隊飛行の映像

うんうん、もっと小さいかと思ったらそれなりに大きかった。

実験機だからこんなモノか?と思う気持ちと、実機として使うならもっとでかくないと困るよね?とは思うんだけど、未だ未だ先は長いってことだろうか。

推進式のアイデアも

なお、最近の記事を探していたら、こんなのも。

SUBARU、大型無人機模型出展

2025.05.22

SUBARUは21日より開催のDSEI2025で自主研究の大型無人機の模型を出展した。特定の防衛プログラムに対応したものではなく、航空事業の柱の一つとして研究を続けていることをアピールするものとしている。

J-Wingのサイトより

この「大型無人機の模型」というのがちょっと面白かった。

プロペラがお尻にある推進式の無人機なんだよね。紫電震電か?

まあまあ昔の戦闘機開発の走りの時には推進式のタイプもあったようなんだけど、いまここでまた推進式をチョイスした理由は何なんだろうね。

模型は高アスペクト比の細長い主翼を持ち、後部に推進プロペラを持つ。胴体下面に2個のセンサドームがあって、観測、偵察用と見られる。機首上面が大きく膨れているのは衛星通信アンテナを搭載するためと見られる。

J-Wingのサイトより

センサーの関係で、前にあるよりは有利だと判断されたかもしれない。

というわけで、SUBARU関連の記事があったのでちょっと紹介してみたが、日の目をみることは無いかも知れないなぁ。SUBARUはアイサイトの技術研究とか色々やっている関係で、航空技術にも手を出している。というか、航空機技術をフィードバックして自動車に採用したという経緯っぽいんだよね。

ヒコーキの技術でジドーシャが進化する? スバルと航空機の切っても切れない関係 - webCG
「安心と愉しさ」というブランドスローガンの源流が飛行機にあったって本当? 自動車事業との関係はあるの? 中島飛行機を源流とするスバルの歴史と、戦後の断絶を経て今日に受け継がれる航空機事業の実態を紹介する。

ホンダもそうだが、この手の研究は頑張って続けて欲しいし、こういう研究に政府から予算を出して欲しいとは思っている。でも、政府の紐付きだと碌な研究にならないんだよね……。

コメント

  1. 七面鳥 より:

    こんにちは。

    >紫電か?
    震電っすね。
    という無粋な突っ込みはさておき。

    技本の「無人機研究システム」
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E4%BA%BA%E6%A9%9F%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0
    の延長上にあるのかな?そうなのだと強く妄想する次第ですが、F-22同様、あっちもこっちもこのタイプの無人機はみんなこの外見になって面白みがイマイチ……
    まあ「超音速複葉機」みたいな突拍子もないものに出てこられても対応に困りますが。

    GCAPのウィングマンとして役に立つことを期待するのみです。
    採用の暁には是非「ゴーストX-9」の名を……

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは、

      震電でした(汗

      技本の無人機研究システムはSUBARUが絡んでいるのですが、恐らく別件ですね。
      https://trafficnews.jp/post/136016

      日本の開発する研究がどの程度実を結ぶかは未知数ですが、それでもやらないことには実現できませんからね。形状はもうちょっとイカレタ感じが好みなんですが。