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アメリカとウクライナとの資源協定による影響

ウクライナニュース
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GW中のニュースで、扱っていなかった話。

アングル:米とウクライナの資源協定、収益化は10年以上先か

2025年5月2日午後 2:39

ウクライナと米国はこのほど鉱物資源を巡る協定を結んだが、戦争で荒廃したウクライナで新たな鉱山を開発して生産にこぎ着けるまでには多くのハードルがあるため、経済的利益が生まれるのは10年以上先になりそうだ。

ロイターより

トランプ氏就任直後に、ウクライナの資源をアメリカと共有するみたいな話がでていて、その時は交渉決裂したのだけれど、このタイミングで協定が結ばれた。

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狙いは別に

山師のお仕事

ロイターの記事では「収益化は10年以上先」とあるが、そりゃそうだろう。鉱山開発ですぐに利益が出るようなことは滅多に聞かない。

鉱業コンサルタントらが1日に話したところでは、カナダやオーストラリアなど、鉱業関連の産業が確立している国でさえ、戦略的に重要な鉱物を産出する鉱山の開発には10年から20年を要する。

ロイター「アングル:米とウクライナの資源協定」より

記事にもこんな指摘があるが、日本でも「山師」といえば胡散臭い者の代表であった時代があった。今でこそ使われない単語だが、鉱山開発に携わる者の殆どは詐欺師である。ただ、当たればデカイ稼ぎが期待できるのも事実。「山師」とはそういった人々のことを指していて、詐欺師の代名詞みたいな使い方をされる。

そんなわけで、「収益化は10年以上先」というのは、ある意味当然の話なのだ。

協定による経済的利益は不透明だが、ウクライナ当局者らは政治的突破口になると歓迎。トランプ米大統領の下で弱まった米国の対ウクライナ支援を再強化することにつながると信じている。

ロイター「アングル:米とウクライナの資源協定」より

ただ、そんな事情のある鉱物資源協定ではあるが、全く利益が出ない話になるにしろ、当面の間はアメリカはウクライナとの協力関係を結ぶという意味が生じるところがポイントとなる。

開発に成功すれば

そして、もし鉱物資源開発に成功したとなると、ロシアにも支那にもかなりのダメージになる可能性が高い。

協定文書は55種類の鉱物に加え、石油、天然ガスその他の炭化水素を明記している。ウクライナのデータによると、欧州連合が「重要鉱物」と指定した34種類の鉱物のうち、ウクライナにはレアアース、リチウム、ニッケルを含む22種類が埋蔵されている。

ロイター「アングル:米とウクライナの資源協定」より

レアアースもリチウムもニッケルも、支那が優位に立てる鉱物資源の一翼を担っており、当然のようにロシアや支那からの嫌がらせがウクライナに及ぶ可能性は高そうだ。

とまあ、アメリカとウクライナとの鉱物資源協定が結ばれることで、経済性があるかどうかは別として政治的にはかなり大きな意味を持つことは間違いない。上手く行くかどうか?という点に関しては、なかなか厳しいんじゃないかとは思っているのだけれど、これはそういう話じゃないんだよね。

コメント

  1. 山童  より:

    しかし、ウクライナ東部にせよ、グリーンランドにせよ、言及される地下資源は、
    「質と量」はどーなんですかね??
    前に木霊様に指摘されて疑問を感じるようになっていたのですが。

    例えば北朝鮮の地下資源なら、大戦当時には用途を見いだせなかった物も含めて、
    かなりな調査が日本に成されている。
    どうも調査記録が何処かに秘匿さてれるらしく、たびたび「M資金」みたいな噂が出てきました。でも、この方がよほど実用性がある気がしますが😂

    • 木霊 木霊 より:

      「質と量」は試掘して調査しないことには。
      やってみないと分からない部分なので、なんとも。

      過去の調査結果というのも、何処まで信用出来るものか分からないのですよ。
      様々な技術が発達したこともあって、調査技術、精製技術など進んでいるので、新たに調査し直すことで別の結果が出ることもありますから。