ロシアより愛を込めた新作が届いたとコメントで教えて頂いたので、紹介させて頂こう。
ロシア、軍事汚職事件で元最高司令官を懲役17年で収監
2025年7月8日午前2時53分
ロシア国営タス通信は、ロシア軍参謀本部の元副総長、ハリル・アルスラノフ大将が7月7日、国防省の契約金10億ルーブル(1270万ドル)以上を横領した罪で懲役17年の判決を受けたと報じた。
The KYIV INDEPENDENTより
元最高司令官ねぇ。
……ハリル・アルスラノフ大将の名前は何処かで見たような?
粛清が行われる
異例の出世?
ええと、先ずは何をしてしまったかということなんだけど、ロシアで罪状が何だったかということを調べる行為に意味はないかも知れない。
非公開の軍事法廷は、ロシア軍に通信サービスを提供しているヴォエンテレコムとの国家契約から数百万ドルを横領したとして、アルスラノフ氏らに有罪判決を下した。
アルスラノフは、軍の通信会社社長から1200万ルーブル(15万2400ドル)の賄賂を強要した罪でも有罪判決を受けた。共犯者のパベル・クタホフ大佐と軍人年金受給者のイゴール・ヤコブレフは、それぞれ懲役7年と6年の判決を受けた。
The KYIV INDEPENDENTより
もう、「非公開の軍事法廷は」というところから怪しすぎる。
で、ハリル・アルスラノフ氏の名前なのだが、何か引っかかりを覚えたので調べて見たら、逮捕されたときのニュースがあったね。
Khalil Arslanovは、RF軍の参謀本部副次長によって数十億ドル相当の詐欺で告発されました
2020/1/21
RF軍の副参謀長であるハリル・アルスラノフ大佐が刑事事件で告発されたことが知られるようになりました。 これは、特に大規模な詐欺を含むケースです。
事件に関係する金額は市の予算に匹敵する-約6,7億ルーブル。 当初、460億XNUMX千万件の被害が報告されました。 数字が元の量を何度も超えたのはどこから来たのか、まだ言われていません。
TOP WARより
この記事じゃなかったような気もするのだが……。
ともあれ、ハリル・アルスラノフ氏はかなりのスピードで出世した人物らしく、この記事より3年前のこの時期には中将であった。
ロシア軍はシリアに衛星通信局のネットワークを確立した
2017年8月25日
ロシア軍主要通信総局長官ハリル・アルスラノフ中将は、シリアでの軍隊使用の経験に関する円卓会議で、ロシア軍はシリアに衛星通信局の安定したネットワークを確立していると述べた。
TOP WARより
主要通信総局長官の職から副参謀長になり、最高司令官の座に上り詰めた人物が汚職で逮捕か。同名の軍人だったという可能性も……。
通信部隊の元責任者
いや、なさそうだ。
ロシア軍の通信部隊の元責任者であるアルスラノフ氏は、2013年から2020年に解任されるまで陸軍参謀本部副総長を務め、2017年に大将に任命された。
The KYIV INDEPENDENTより
どうやら本人の経歴で間違いないようだ。
それもロシア軍の情報を握る地位にあった人物のようで、彼が悪いことをしたかどうかは不明だが、それをできる立場にあったことは間違いなさそうだ。
そして、そのことは2020年に発覚し、冒頭のニュースは捜査が進んで判決が出たという意味だ。
先週7月1日、ロシアの元国防次官ティムール・イワノフ氏が汚職の罪で有罪判決を受け、懲役13年の刑を言い渡されました。これは、7月7日にアルスラノフ氏に判決が下されるまで、一連の軍高官汚職事件の中で最も厳しい判決でした。当局は当初、2024年4月にイワノフ氏を贈賄容疑で拘束し、その後10月に横領容疑も追加した。彼の裁判は、アルスラノフ氏と同様に、国家安全保障上の懸念から非公開で行われたと報じられている。
The KYIV INDEPENDENTより
かなり重罪に問われたようで、こっそり殺害されなかったのにはそれなりの理由はあるんだろうね。
裁判所は彼から国家栄誉をすべて剥奪し、モスクワ中心部の高級マンション、3階建ての英国風邸宅、ベントレーやアストンマーティンなどのブランドの高級車コレクションを含む、25億ルーブル相当の財産、車両、現金の没収を命じた。
The KYIV INDEPENDENTより
随分と溜め込んでいたようだ。一連の粛正はこちらの比重の方が重い印象ではあるが、まあそれはあくまで僕の感想である。
ロシアの元運輸相が自殺した件で
解任直後に自殺?
さて、前回の記事に追記したのがこちら。
プーチン大統領に解任された前運輸相が遺体で発見 自殺か
2025年7月8日 7時35分
ロシアのプーチン大統領に解任されたスタロボイト前運輸相が、遺体で見つかり、自殺と見られています。スタロボイト氏はウクライナと国境を接するロシア西部の元州知事で、ロシアメディアは、防衛施設の建設費用をめぐる横領事件に関与していた可能性があると伝えています。
NHKニュースより
これも良く分からないニュースだったのだが、恐らくは越境攻撃の責任を取らされたという風に追記では解説をした。
重要なのは、彼に責任があったかどうかではない。責任を取る立場にあったかどうか、だ。
これには別に報じているニュースがあって、こちらの方がもう少し詳しい。
ロシアの元運輸大臣ロマン・スタロボイ氏がプーチン大統領に解任されてから数時間後に自殺したと国営メディアが報じた。
更新日: 2025年7月7日 / 午後4時8分
ロシア国営通信社は、国家捜査委員会の発言を引用し、運輸大臣がウラジーミル・プーチン大統領に解任されたわずか数時間後に自殺したと報じた。運輸省のもう一人の高官もその後まもなく死亡したと報じられているが、死因は依然として不明である。
ロシアのタス通信が報じた委員会の声明によると、ロマン・スタロボイ容疑者は月曜日、モスクワ西部の都市オジンツォボで車の中で銃で自殺した。
タス通信は捜査委員会の発言を引用し、「事件の状況は解明されつつある。主な仮説は自殺だ」と伝えた。
cbsニュースより
こちらのニュースでは、ロマン・スタロボイ容疑者と報じていて、国家捜査委員会の調査を受けていたという報道になっている。
立ち上がって死んだ
なお、このニュースを改めて引用した理由は、「運輸省のもう一人の高官もその後まもなく死亡した」という記述があったことで、ロマン・スタロボイ氏は車の中で自殺されたと報じられたが、もう一人の高官も亡くなったらしい。
「もう一人の高官」というのがアンドレイ・コルネイチュク氏のことはハッキリしないが、同一人物でも別の人物でも、関係者が近いタイミングで亡くなっているという点では一緒のことだ。
ロシアメディアがスタロボイ氏の死を報じた直後、運輸省の管轄下級職員、アンドレイ・コルネイチュク氏(42)が会議中に突然死亡したと報じられた。
軍に近いとされる SHOT通信社によると、連邦道路庁土地基金部門の副部長を務めていたコルネイチュク氏は、モスクワ東部の事務所で「会議中に急に立ち上がって死亡した」という。
cbsニュースより
こちらは「心臓停止」らしいけれども、多分、ノビチョク系の毒物が使われた可能性は高そうだ。
この2人の死亡は、ロシア国営石油会社トランスネフトの副社長の死亡からわずか数日後に起きた。
cbsニュースより
何というか、雑に粛正が進んでいる印象が強いよね。
共産主義国家がこうなのか、独裁主義国家だからこうなのかは意見の分かれるところだけれど、「スメルシされた」ということなんだろう。
金持ちは出国できない
なお、方向性としては粛正なんだろうけれど、都合が悪い人間を消すという単純な話でもなさそうだ。
ロシアの金鉱王、国有化の取り組みで出国禁止
2025年7月7日
ロシアの金鉱山王は、当局が同氏の会社の国有化と汚職および財務不正行為の疑いの捜査に動いたため、週末に国外への出国を阻止された。
ロシア第3位の金生産会社ユジュラルゾロトのCEOコンスタンチン・ストゥルコフ氏は、土曜日、5000万ドルのプライベートジェット機ボンバルディアに乗り、チェリャビンスク地域からトルコへ出発する準備をしていたところ、連邦航空当局に出発を阻止されたと、経済日刊紙コメルサントが報じた。
The Moscow Timesより
この金鉱山王と呼ばれるコンスタンチン・ストゥルコフ氏も、汚職の疑いで逮捕された模様。
航空機で出国しようとしたら、止められたとか。
ストゥルコフ氏はビジネス界での役割に加え、チェリャビンスク地方議会の副議長であり、親クレムリンの与党「統一ロシア」党員でもある。
検察は、この66歳の幹部が政治的影響力を利用して利益の高い金や石炭の採掘資産を取得し、しばしば親族や関係者の名前で登録していたと告発している。
裁判所の命令により、ストルコフ氏はすでに出国を禁じられていた。
The Moscow Timesより
国外逃亡に失敗したようだね。
傾向としては要職にいてお金を儲けた人物が狙われる傾向にあって、周囲の人を巻き込みつつ粛正されている模様。そして資産は政府に接収されると。これは本人達が犯罪に手を染めたかどうかということには目を向けていない。だって、ロシアの情報を正確に知りようがないからね。
コメント
心の暖まるお話ばかりだなぁ😁
もともと今のロシアは、ソ連と崩壊後に国有資産を不当に入手したオリガルヒと
蔓延るマフィアが牛耳るマフィア国家。
プーチンが現れて元治安関係者たちの武力でブチ殺しまくり、国を気と起動修正したと。けれども、そもそもプーチン一家がギャングと「方法論」を同じくする為に本質は何も変わらなかった😁
ってか、北海道の水産物輸入に日本ヤクザとツルんで、そこいらのスーパーの切身レベルまで我らの暮らしに食い込んでましたぜ。政府と道警と報道はだんまり
…んで、ウクライナで戦争が起きたお陰げで、黒海周辺の臨検が厳しくなり、極東でも海保のそれが……というように密輸の拠点が使えなくなって衰退してると。
務所の中はもちろんソトまで構成員が戦場へ送られて人手不足な事もある
でも心配ないプーチン政権という最大のギャング組織がロシアを支えます😁
プリゴジンて親父が出世の仕方から最後に至るまで「面白い男」でしたが、ワグネルの囚人兵や保釈条件の被疑者を取り込むやり口って、弱い組織から肥やしにされるというヤクザ社会のあ利用を体現してました。その辺の「大物」を始末するのは、彼に塩を送り始めた時から予め用意されているシナリオなんでしょうね。
凶器ありの「脚本ないプロレス」とでも言いますかね。ロシア政界とは😁
北海道は結構危ないですよね。
ロシアからも支那からも狙われているという……。
アカい大地は伊達ではありませんが、アイヌ新法通した後でさらにヤバくなっている気がします。
プリゴジンはなかなか良いキャラでしたが、結局、非業な最期でしたから。やり過ぎたのでしょうが、前線を支えていた功労者でしたし、あの切り捨て方はあんまりだと思います。
お叱り受けるの覚悟で、プーチンを悪役として好きなんです。
今の世の中、どっかの伊東市の学歴詐称みたく見苦しい言い訳するやつばかり。国政レベルでもそんなんばっか。もう為政者の口先の言い訳の醜さにうんざりしてるんです。
プーチンは特撮ヒーローものレベルて「悪党」してくれますでしょ?
本当に純粋に清々しいまでの悪党!
私は悪人は悪いが、半端な善人はなお悪いと想う者なので、プーチン観てるとスカッとする部分あるんてすよ。とはいえ、こんなんが現実に存在し、それが世界を揺さぶるといえのは、現行の世界システムがどうにもならない行き詰まりを見せてるのだと思いますね。みんな既成の政治や昔から国会にいる議員にゃウンザリしてるんですよ。左右関係なく。
かれらはこの30年なにもしなかった戦犯てすからねぇ。
それに比べりゃ真っ黒でも旗色をきちんと見せてるプーチンの方が魅力的ですな。ロシアに生きるのは御免被るけれど😁
お叱りも何も、僕自身も「人権」の話を抜きにすればプーチン氏はリスペクトできる指導者だと思っています。
何というか、物語の悪役のようなイメージですね。
やっていることが許されるかどうかは別ですが、アレを実現できてしまう力量には素直に感心しております。
トルコのエルドアン氏、フィリピンのドゥテルテ氏、インドのモディー氏、何れ劣らぬ傑物ですよ。
国内に汚職が蔓延し、要職者の粛清もチラホラ..まだ粛清が行われているだけ、秩序意識はあるんでしょう。もっとも、それは独裁国家の秩序意識ですが。
じゃぁ、独裁者が居なくなったら、どうなるのかと。皇帝プーチンには後嗣が居ませんし。
記事にも書いているのですが、どちらかというと今の流れって反逆者の粛正よりも資金回収の意味合いが強い気がするんですよ。
回りにYesマンだらけになると、自身の異常性に気がつかなくなるんですよね。政策は破綻しているんですが、あれでいつ躓くかというとやっぱりプーチン氏の失脚(物理)でしょうかねぇ。
こんにちは。
「さすがプーチン!西側ににできない事を平然とやってのけるッ
そこにシビれる!あこがれない!」
こうですねわかります。
ゲルもこれくらいやっても良いのに。顔面偏差値的に。
※集金Payの方も、自分で推挙したらしい高官が軒並み粛正喰らってるみたいで、なかなか穏やかで無いみたいですね……
「中国・習近平、BRICSサミット欠席の謎…健康不安説が再燃、相次ぐ幹部の失脚・失踪で権勢弱まり早期引退か」
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/89310
※JBPressだから話半分としても、福島さんだからそれなりにソースは確かかな?
こんばんは。
為政者としての実行力はあると思うんですよね、圧倒的なカリスマというか。
ただ、日本のトップにいて欲しいかというと、まあそうではないという人物ですな。ルール守りそうにありませんし。習近平氏の話は別に書かせていただきました。ありがとうございます。