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米韓首脳会談の結果、支那に「ほぼ恫喝」される韓国

大韓民国ニュース
この記事は約8分で読めます。

「おまえ、わかってんだろうな」的なニュアンスを感じる。「適切に判断しろ」と言われたんだけれど、過去の実情を考えると、ね。

To adjust ‘security with US, economy with China,’ S.Korea must first address this key question: Global Times editorial

Aug 27, 2025 01:03 AM

South Korean President Lee Jae-myung delivered a speech at the Center for Strategic and International Studies, a US think-tank, on August 25. He said that it’s no longer possible to maintain the logic of “security with the US, economy with China,” sparking widespread attention.

~~対訳~~

「米国との安全保障、中国との経済」を調整するには、韓国はまずこの核心的な問いに答えねばならない:環球時報社説

韓国の李在明大統領は8月25日、米シンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」で演説を行った。その中で「米国と安全保障、中国と経済」という論理を維持することはもはや不可能だと述べ、広く注目を集めた。

Global Timesより

なかなか興味深い展開である。

この手の話はあるんだろうなとは思っていたけれど、表向きにミョンミョンに圧力をかけてくる展開はあまり想定していなかった。

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韓国の努力は実ったのか

韓国は「板挟み」に

先ずは、Global Times(環球時報)の記事を読む前に、環球時報が中国共産党系のプロパガンダ紙だという点。つまり、中国政府が公式に言えない「本音」を代弁する役割を担っていることを理解しておく必要がある。

支那共産党中央委員会の官営機関紙『人民日報』傘下のタブロイドというのが環球時報の位置づけで、外国語版「人民日報」だと考えて良い。

だから、この環球時報は、支那外交部が直接口にしない支那共産党からの指導に基づいて記事が書かれる。

で、先に結論を書いておくと、今回のコレは以下のような話になる。

韓国が「安保は米国、経済は支那」という従来の二者択一戦略だけでは立ち行かない。THAAD配備による過去の摩擦を引き合いに、「歴史の教訓を忘れるな」と警告し、米国のデカップリング戦略にのせられることなく韓国に自主性を持つことを促す一方で、その選択肢が極めて限られていることも暗に示した。

当ブログによる環球時報の要約

要は「また痛い目に遭いたくなければ分かってるな」という警告であり、かなり露骨な圧力となっている。

米韓首脳会談は空振り

先ず、先日行われた米韓首脳会談の話を少し。

韓国の大統領が、満を持して日本に先に訪れつつアメリカに行った背景には、それ以前に散々騒ぎになった関税の対策を講じたかったということがあったと思う。

韓国経済は、このブログで散々「ヤバイ」ということを書いてきた。直ぐにどうこうということは無いけれど、政府債務も企業債務も家計債務も積み上がっていて、先行きはかなり不安である。

米韓首脳会談 韓国が成果強調 “日米韓の協力強化につながる”

2025年8月26日 16時52分

アメリカで行われたトランプ大統領と韓国の李在明大統領の首脳会談について、韓国大統領府は、日韓関係や日米韓3か国の協力強化につながるものだったとして成果を強調しました。

NHKニュースより

「和気藹々とした雰囲気」は演出された通りだったようだが、中身があったかというと、サッパリである。米韓同盟は揺るがないということだけが、強調され、一番肝心な経済の話が真っ当に出来ていなかった。

米国の製造業ルネサンスに…韓国企業、1500億ドル投資

8/28(木) 9:09配信

韓国企業は韓米首脳会談を機に、1500億ドルにのぼる大規模な対米直接投資計画を明らかにした。

ハンギョレより

先に約束した3500億ドルとは別枠で1500億ドル投資の約束したらしいのだけれど、それってアメリカにお金を毟られただけである。これが韓国経済にプラスに働くとは思えないんだよね。

後は、北朝鮮との会談をセッティング出来たことは、ミョンミョンの成果として数えて良いかもしれないが、本当にそれだけだった。

THAADを引き合いに

さて、環球時報が韓国に「思い出せ」と言ったのは、THAAD配備に纏わる事件である。

歴史の教訓は、もはや過去のものとなった。THAAD(高高度防衛ミサイル)の配備は、朝鮮半島の核問題の解決に役立たなかっただけでなく、中韓関係を深刻に損ない、朝鮮半島の緊張を高めた。

Global Timesより

THAAD事件は、在韓米軍基地にTHAAD(高高度防衛ミサイル)を配備する決定(2016年7月8日)から、実際に6基配備(2017年9月7日)されるまでの狂乱の話である。

中国「韓国、THAAD運用の制限宣誓した」…「三不」に続き「一限」まで主張

登録:2022-08-11 06:36 修正:2022-08-11 08:16

韓国と中国の外相間の対話が行われた翌日、中国政府がTHAAD(高高度防衛ミサイル)問題と関連して、従来の中国の立場である「三不」より一歩進んだ「三不一限」という新しい主張を展開した。また、韓中の「戦略的パートナー関係」を発展させるために、韓国が当然守らなければならない5つの要求事項まで持ち出した。

ハンギョレより

後から色々分かって来たのだが、まあまあ韓国大統領もこの騒ぎの中心で役割を果たしたらしい。

何というか、苦労しているんだね。

このTHAAD配備、支那にとっては相当不都合であったらしく、過敏に反応した。

「キムチばかり食べて頭おかしくなったのか」 中国がTHAAD配備で韓国罵倒 報復の経済損失は8500億円もなすすべなく

2017/9/13 20:01

北朝鮮の弾道ミサイルに対処する米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備を完了させた韓国が、配備に猛反発する中国からの本格的な報復に不安を募らせている。

~~略~~

韓国への露骨な反発を示したのは中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(7日付)の社説だ。同紙は「韓国の保守主義者はキムチばかり食べて頭がおかしくなったのか」「北朝鮮の核開発と大国間の勢力争いの中を漂う浮草になる」「韓国は寺や教会が多いのだから、その中で祈ってろ」などと韓国を揶揄した。

産経新聞より

支那が韓国に押しつけたのは「三不一限」というもの。

  • THAADを追加配備せず
  • 米国のミサイル防御体系に参加せず
  • 韓米日軍事同盟を結ばない
  • 在韓米軍に配備されたTHAADの運用を制限する(一限)

そして、コレに関連した経済制裁的、「韓国企業(特にロッテ)の事業妨害」「韓国観光の制限(団体旅行禁止)」「韓流コンテンツの輸入規制」が行われた。

ハッキリした集計データは出ていないが、推定 80億〜200億ドル(9兆〜20兆ウォン規模) の損害を韓国は被ったらしい。更にはこれに関連してブランド力が低下し、市場シェアを失うなど二次的な被害もあったので、もっと大きな経済的な損失があったものと思われる。

実際、支那における韓流は終わりを迎え、支那人の韓国旅行はパッタリと途絶えた。爆買いもなくなった。

韓国は選べない

というわけで、アメリカに擦り寄ろうと思ったら支那から太い釘を刺された韓国。特にミョンミョンは機会主義者だということは見破られていて、脅しをかけたら靡くのでは?と、そう分析されているのだろう。

ただ、韓国は単純にアメリカと手を切ると言うことも支那から距離をとることも難しいのが実情である。

簡単に整理しておくと、以下のような感じになる。

経済依存の板挟み

  • 中国との貿易は赤字だが、素材輸入など依存する分野が多く経済的に切り離せない(輸入元依存度48.8%、輸出先依存度19.5%、赤字額175億ドル規模)。
  • 米国との貿易は黒字で、ここで稼がないと貿易が黒字にならないので、切り離せない(輸入元依存度20.3%、輸出先依存度18.8%、黒字額556億ドル規模)。
  • 内需は弱く貿易依存度が高いために、貿易が不調だと経済危機に。

政策の自由度がほとんどない

  • 米国に近づけば支那からの経済的報復リスク。
  • 支那に寄れば米国からの圧力や安全保障の後退リスク。
  • WTOなどのルールも頼れず、「自主性」は形式上だけ。

韓国はアメリカと支那との狭間でまさに「ジタバタする」しかない。そうすると、支那からの警告はかなり「効く」のではないかと。

選ばないことを選べるほど、韓国経済には余裕がないんだよ。

追記

シンシアリー氏のブログで、「在韓米軍は韓国防衛に使うんだったら、使うんだ」という記事が出たということを紹介されていた。

韓国紙「在韓米軍が日本や台湾の国益を優先して動くことがあってはならない」
韓国紙「在韓米軍が日本や台湾の国益を優先して動くことがあってはならない」(2025年8月29日)

支那からの警告で、安全保障面で気遣う意図を滲ませてきたと理解すれば、観測気球的な意図が見え隠れしている。

今後、韓国がどちらに傾いていくかは、実に興味深い。

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