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見苦しい野党連立狂騒

政治
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「オマエは何を言っているんだ?」と言わざるを得ないことが、野党の理論では成り立つようだ。

「十数年に1度のチャンス」も数合わせの連立政権は短命の過去…課題は安全保障やエネルギー政策

2025/10/13 05:00

臨時国会での首相指名選挙をにらみ、多数派工作の動きが始まっている。

「野党の第1党、第2党、第3党、足し算すると自民党の196を上回る」

立憲民主党の野田代表は12日のテレビ番組でこう語った。立民、日本維新の会、国民民主党がまとまれば、野党から首相を出せるとの見方を示したものだ。

讀賣新聞より

数の上では確かに野党連合が実現すれば、確かに野党から首相を出すという事が可能になるとは思う。でも、出して良いのか?

  • 立憲民主が野党大連立を画策するも、空振りの様相
  • 国民民主は高市氏の政策と中身が違いが、自民党と連立を組むメリットは薄い
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混迷を極める政局

どこを向いているかもわからない船出

先日、こんな記事を書いた。

数日前から「玉木氏を首相に」という秋波を送りながら、野党がまとまろうと画策しているのだが、これはあくまで数字合わせだけの話。

政策実現ができるか?というと、きわめて怪しいと言わざるを得ない。

非自民政権への交代を成し遂げたのは、8党派による1993年の細川連立政権と、2009年の民主、社民、国民新の3党連立政権しかない。野田氏は自公の連立解消を「十数年に1度の政権を取るチャンス」とし、維新や国民民主に協議を呼びかける。

讀賣新聞「十数年に1度のチャンス」より

確かにチャンスには違いないのだが、野党の政権を作っていったいどんな政策を実現するのか?そこが全く見えてこない。

言ってみれば、作って終わりの内閣の出来上がりである。

野党連携の課題となるのは、安全保障やエネルギー政策だ。立民は安倍内閣が手がけた安全保障法制の「違憲部分の廃止」や、「原発ゼロ」を掲げており、玉木氏は「安全保障やエネルギー政策で一致できなければ、政権を共にするのは難しい」と指摘する。国民民主は安保協力の強化や原発再稼働を主張している。

讀賣新聞「十数年に1度のチャンス」より

その渦中にいる玉木氏や、その玉木氏を支える榛葉氏は、明確に連立を否定している。

現実問題として、この野合連合が出来上がった場合に、じゃあまず何をやりますか?という事すら決められてはいないのだ、現時点では。

話し合いを

現在、表立って連立政権を作ろうと声を上げているのは、立憲民主党でありこれに対して姿勢を明確にしていない日本維新の会。そして、否定的な榛葉氏が話し合いをするという事になっているようだ。

立民・維新・国民幹事長が14日午後会談へ 首相指名巡り自・国も調整

2025年10月14日 9:20

石破茂首相の後任を決める首相指名選挙に関し、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党の3党幹事長は14日午後、会談する見通しだ。これと別に自民党は国民民主との幹事長会談を同日中に開くよう調整する。

国民民主の玉木雄一郎代表は午前、記者会見に臨む。立民の野田佳彦代表との党首会談に臨む意向を表明した一方、安全保障やエネルギー政策の一致を首相指名で協力する前提にしている。

日本経済新聞より
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雁首をそろえていったい何を話すのか?ということになるが、おそらく既に玉木氏が宣言している安全保障とエネルギー政策の話を他2党が飲めるのか?というところがポイントになりそうだ。

国民民主の玉木雄一郎代表は午前、記者会見に臨む。立民の野田佳彦代表との党首会談に臨む意向を表明した一方、安全保障やエネルギー政策の一致を首相指名で協力する前提にしている。

日本経済新聞「立民・維新・国民幹事長が14日午後会談へ~」より

この安全保障とエネルギー政策とは以下のようなものになる。

  • 防衛力の抜本的強化: 敵のミサイル発射基地などを攻撃する「反撃能力」の保有や、主要な防衛装備を国内で生産できる技術基盤の強化、防衛産業の活性化、研究開発体制の強化を図る。
  • エネルギー政策:安全性が確認された原子力発電所の再稼働を推進、小型モジュール炉(SMR)や核融合といった次世代原子力技術の開発と実用化を積極的に推進

ところが、立憲民主党は「自衛隊は違憲」「安全保障法制は違憲」というところから一歩も動けていないし、「原発ゼロ」を相変わらず掲げている。

実は高市氏との政策が近い

この国民民主党の方針は、実は高市氏の掲げた政策とかなり近い。先の党首選で勝てたことを考えても、自民党としてもこの路線を進むものとみられ、再エネ発電推進の見直しと原子力発電の有効活用、そして前政権が推進してきた自衛力の強化の方針になると考えられる。

自民党と国民民主党、14日に幹事長会談 首相指名選挙など協議

2025年10月13日 23:44

自民党の鈴木俊一、国民民主党の榛葉賀津也両幹事長は14日午後、都内で会談する。石破茂首相の後継を決める首相指名選挙について協議する。ガソリン税の旧暫定税率の廃止や所得税の非課税枠「年収の壁」も議題になる見通しだ。

日本経済新聞より

おそらくは国民民主が自民に突きつける要求は、まずは2つ。「ガソリン暫定税率の廃止」と「103の壁」を年内に決着するか?という話。

それ自体は自民党が飲むことは可能なのだろうが、自民+国民でも数が足りないことを考えると、ここで直ちに合意に至ることはないと思われる。やはり、日本維新の会を食えるかどうかがポイント。

短期の政策合意だけで首班指名をもぎ取れる可能性はあるのだが、高市氏本人に現時点で決定権がないだけに、多分、担いだ麻生氏の力量で決まってくる話なのではないかな。

面白いのは、首相候補に名前が挙がっている玉木氏がキーマンじゃないんだよね、今回の騒動は。

追記

タイムリミットが明示されたようだ。

新首相、21日選出へ 臨時国会召集、自民が伝達

2025年10月14日16時40分

自民党は14日、立憲民主党との参院国対委員長会談で、政府が21日に臨時国会を召集する方針だと伝えた。この後、自民の磯崎仁彦参院国対委員長は記者団に対し「召集日当日に首相指名が行われることになる」と述べた。

時事通信より

忙しくなってきたね。

コメント

  1. 匿名 より:

    自分らの中じゃ勝ち馬に乗ろうと画策してるけど、それガッツリ泥舟ですから!
    自分の所の党首を選ぶ事が出来ない立憲、連立から離れて自分は野党って言って国交省のポストを辞めてない創価政党 こいつら政策はまあ似た部分があるから公明は与党抜けて正解だったかもですけど、立憲の上から目線での国民民主への誘いは裏目に出そうですけど…
    立憲的に今何とかすればあとは何とか出来るって頭ですけど、烏合の衆の固まりが纏まる事は絶対的に無理じゃないかと
    って言うか国民的には政局じゃなく政治を執り行ってくれ!

    • 木霊 木霊 より:

      流石、立憲って感じで面白いですね。
      前回の選挙でかなり負けが込んだので、次の選挙では何としても勝たねばならず、爪痕を残したいという計算かもしれません。

      国民民主としては路線変更ととられかねないので、自滅するようなものなんですよね。

  2. 砂漠の男 より:

    いやいやいやw、立民は戦術として野党野合を狙っているのでしょうけど、
    維新も国民民主も立民に相乗りする気なんてないはずですよ。3党が首班指名で協調
    しようものなら、維新も国民民主も次の総選挙で負けますから。
    特に玉木代表は「首相を務める覚悟がある」とか、寝ボケているのかとw

    • 木霊 木霊 より:

      乗れないでしょう。
      乗ったところで勝ち目がないんですから。
      おそらくは各党、次の選挙が目の前にあると分かって動いています。
      国民民主の勝利条件は、三党合意履行を自民党に飲ませて年内実施。
      日本維新の会の勝利条件は副首都構想の立ち上げです。大阪府民にもう一度夢を見せることは、万博が終わった今、どうしても必要なんですよね。
      そのどちらも立憲民主は提示できませんから、飲めないでしょう。
      玉木氏はフラフラしている印象が強いので、榛葉氏に引き締めてもらうしかありませんね。