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外資が逃避した支那と、目を付けられる東京市場

報道
この記事は約5分で読めます。

年末と言うこともあってあまり余裕がない。短めに読める記事を少しだけ。

中国経済「日本のバブル崩壊時より深刻」国際的投資家が警告……焦る習近平、外資が逃げた先は「東京市場」だった!

2025.12.12

高市早苗総理による「存立危機事態」発言を発端に日中関係が冷え込んでいる。中国は日本への渡航自粛要請などを出し、日本経済にも影響が出ているが、なぜここまで激しく中国が反発しているかといえば、自国の経済があまりにもボロボロだからである。

集英社オンラインより

この記事、読み物としては面白かった。

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外資は投資場所を求める

支那経済は苦しい局面

このブログでも繰り返し触れているが、支那経済の状況は相当悪い。ただ、すぐに崩壊するという話ではなく、かつての伸びは見込めず、短期的には相当苦しい —— そう整理するのが妥当だ。

彼らはもはや生産ではなく“余波処理”を淡々とこなしているという。その静けさこそが統計には映らない“中国経済の瀕死の呼吸”を最も鋭く物語っているのであろう。

集英社オンライン「中国経済「日本のバブル崩壊時より深刻」~」より

こうした描写を見ると「本当に瀕死なのか?」と思えてくるが、そこまで悲観的ではない。ただ、外資が撤退しつつあるのは確かだ。

ただし、指摘にあるように外資は支那市場から逃げつつある。

信じられないかもしれないが、外資撤退とは“不況で外資が逃げた”のではなく、“中国が外資を必要としなくなった”という逆向きの構造で理解すべき局面に入っているのだ。

集英社オンライン「中国経済「日本のバブル崩壊時より深刻」~」より

ここの分析は僕とは違うね。

再投資を推奨

実際に、支那は外資に再度の投資を呼びかけている。

中国、外資に再投資奨励 対中投資の減少に対応

2025年7月18日午後 6:46

中国政府が海外投資家に対し対中投資で得た利益の再投資を促している。対中直接投資の減少傾向を反転させる取り組みの一環。

ロイターより

「外資を追い出しつつある」というのも事実だが、それはコピーが完了した分野に限る。厳密には粗悪コピーも多いが、支那国内で使う分には問題になりにくい。

外国製品はしばしば「不要な機能が多い」と見なされ、使用年数を短く見積もるため、そもそも“高品質で長持ち”という価値観が成立しにくい。 EVを3年スパンで乗り換える例は象徴的だ。

つまり、再投資を求める分野は支那に不足している新技術領域に限られる。

東京へ逃避

記事では、支那から撤退した外資が次の投資先として東京市場を見始めていると指摘している。

キャッシュリッチ小型株、親子上場の歪み、簿価不動産を抱える中堅企業、黒字体質のまま過小評価されてきた企業、そして上場維持コストを重荷に感じながらそれでも沈黙していたIT企業——これらは、高値圏では誰にも見向きされなかったが、逆回転によって株価が地表に戻ったとき、最初に動く。

親会社による完全子会社化、MBO、事業売却、地方製造業のバイアウト。外資が退場した空白を埋めるようにして、国内資本が一斉に動き出す。

この資本再編は、2010年代のM&Aブームをはるかに超える規模になる可能性が高く、なにしろ高値では誰も動けないが、逆回転こそが“動ける価格”を再び市場に提示するからだ。

集英社オンライン「中国経済「日本のバブル崩壊時より深刻」~」より

文章はやや詩的だが、要するに堅実な企業に再評価が入り、資本再編の動きが強まるという話だ。2010年代のM&Aブームを上回る可能性も示唆している。

電力安定供給と規制緩和

原発再稼働

国内ニュースで気になるのは、やはり原発再稼働。

北海道電力、泊再稼働で電気代1割下げ 前提は電力販売2割増

2025年12月11日 14:10(2025年12月11日 17:33更新)

北海道電力泊原子力発電所3号機(北海道泊村)の再稼働を巡る同意表明にあたり、北海道の鈴木直道知事が重視したのは電気料金の値下げだった。

日本経済新聞より

泊原発の再稼働が見え、柏崎刈羽にも前進の兆し。

新潟県知事、柏崎刈羽原発の再稼働を条件付きで容認 「県議会に信問う」

2025年11月21日午後 6:27

新潟県の花角英世知事は21日午後に臨時の記者会見を開き、東京電力柏崎刈羽原子力発電所6、7号機の再稼働を了承すると表明した。

ロイターより

このブログでも再三指摘しているが、正直、再稼働が遅れるほど老朽化は進む。「安全対策が整うまで動かすな」という議論は、現実の設備保全の発想とはやや乖離している。

産業界も、電力コストの高さに限界を感じている。

経済界からは、電気料金の高さが日本の産業競争力に影響しかねないとして、低コストの原発再稼働を急ぐべきだとの意見が出ていた。経団連の筒井義信会長は新潟県知事の判断を受けてコメントを発表し「柏崎刈羽原子力発電所は、わが国のエネルギー自給率の向上とカーボンニュートラル(脱炭素)の実現に大きな役割を果たす」とした。

ロイター「新潟県知事、柏崎刈羽原発の再稼働を条件付きで容認~」より

産業界からも「安い電力に対する要請」は根強いのだ。いい加減再稼働しようよ。

労働力の問題

一方で、産業界が直面しているのは人手不足

外国人の労働力「反対」59%…読売・早大共同世論調査

2025/12/02 05:00

読売新聞社と早稲田大学先端社会科学研究所は全国世論調査(郵送方式)を共同実施し、7月の参院選後の国民の政治意識を探った。労働力として外国人を積極的に受け入れるべきかについて聞くと、「反対」が「どちらかといえば」を含めて59%で、昨年11~12月調査の46%から急増した。

讀賣新聞より

外国人労働に頼ろうという方向性は相当無理があるのに、肝心の法整備が追いついていない。安倍政権時代からほぼ進んでいないのに、受け入れだけは決めてしまったのは残念だ。法整備ができていないのである。

効率化や機械化、或いはAI導入などの色々な手段が考えられるが、労働環境のミスマッチはコレだけでは埋められないわけで。特に、保育、介護、教育など重要な現場で人手が足らない事情は、根本的に色々と手を付けないと駄目なんだろうな。この分野に外国人労働者を求めるのも絶対に違うしね。

そうすると、規制緩和して人手不足の分野に特に手厚く働きやすい環境を整備していくべきだろう。法整備も必須だしね。

まとめ

前半と後半は直接つながらないようで、でも無関係ではない。

支那の苦境は、日本にとってのチャンスでもある。外資の流れが変わり、国内の制度整備や電力供給の改善が追いつけば、動ける余地は広がる。

支那経済が厳しい局面にある以上、日本はそこで立ち止まらず、積極的に動くべきときなのだ。

コメント

  1. 軍事オタクより より:

    柏崎刈羽発電所は東京電気力が結構ミスしてるので稼働が中々できるかなって思ってます
    Yahooでも入門ゲートであらかじめリストを作るのですがリストにない工具が入ってとの事 業者も詰めが甘いって感じます
    何とか稼働してほしいのですが
    志那は企業もやっとチャイナリスクを
    感じたと思いたいですね
    労働者も海外をあてにしない方が
    そのせいで治安が悪くなってますね

    • 木霊 木霊 より:

      柏崎刈羽原発の不始末は結構報道されますね。
      あれが深刻なのか、そうでないのかは実のところ良く分かりません。割と大げさに報じられますし。
      原発には原発の闇があるのでしょうから、そういったエラーの存在も踏まえて安全に運転していきたいところ。