何を言っているんだ、スケジュールを出す予告だと?
原潜導入へスケジュール提示 韓国政府が今月末にも「基本計画」発表
2026.05.15 10:27
韓国政府が、原子力潜水艦導入の基本原則や具体的なタイムスケジュールを盛り込んだ基本計画を早ければ今月末にも発表する方針であることが15日、分かった。韓米の協議が停滞する中、原潜導入を公式のものとし、政府独自のスケジュールを提示することで原潜事業を本格化する狙いがある。
聯合ニュースより
「早ければ来月末にも発表」って、え?何?そんなのスケジュール決まってから発表するので良いのでは?
韓国の原潜計画
ニュース発表のタイミング
ええと、5月15日のニュースなので、周回遅れ記事で申し訳ない。
ただ、何故このタイミングで報じられたのかは、イマイチ良く分からない。もしかして、これの関連なのだろうか。

北朝鮮が原潜の心臓部をロシアからゲットしようとしていた、という報道なのだけれど、この話は去年から「そうじゃないの」と言われていたので、船長が自白してからといって、特に何か変わったわけでもなかろう。
にもかかわらず、スケジュール発表の予定を発表って……。
基本計画には、原潜の防衛的な任務や役割、具体的なスケジュール、燃料や財源の確保、核拡散防止条約(NPT)体制の順守などが盛り込まれる。
聯合ニュース「原潜導入へスケジュール提示~」より
基本計画には、「原潜の防衛的な任務や役割」「具体的なスケジュール」「燃料や財源の確保」などの情報の透明化を確保する必要性が書かれている。
実際、核拡散防止条約(NPT)体制の話は当然気にしなければならない話。
IAEA事務局長 韓国の原潜導入推進に「転用防止の検証必要」
2026.04.15 17:03
韓国を訪問中の国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は15日、ソウルで記者会見し、韓国の原子力潜水艦導入について、核拡散につながらないという「鉄壁の保証」を確保することが重要だと強調した。
聯合ニュースより
秘密主義の韓国に、IAEAの要求を守れるとは思わないのだけれど、IAEAからは「やらなければダメだよ」と念を押されている。
IAEAとの約束
4月のこのニュースの前には、こんなニュースがあった。
原潜導入で「NPT義務を完全に履行」 韓国がIAEAに
2025.12.02 21:11
原子力潜水艦の建造を進める韓国政府が国際原子力機関(IAEA)に対し、原潜導入やウラン濃縮・使用済み核燃料の再処理の権限拡大にあたり核拡散防止条約(NPT)の義務を完全に履行することを強調した。韓国外交部の李哲(イ・チョル)国際機関・原子力外交局長が2日、ソウルでIAEAのマッシモ・アパロ事務次長(保障措置担当)と開いた高官級政策協議会で説明した。
聯合ニュースより
ソウルでIAEAの事務次長と話をつけた、というニュースなのだけれど、「透明性を持ってIAEAと協力するとの方針を説明」したのに、先月には事務局長から改めて指摘があった。
グロッシ氏は長期間航行する原潜の特性上、査察できない期間があると指摘し、「核物質が(兵器などに)転用されないことをIAEAと確認する体制が必要だ」と述べた。
また「韓国は核拡散防止条約(NPT)の加盟国であり、全ての核活動がIAEAによる査察の対象となる」とし、「原潜には濃縮ウランが使用され、技術によっては高濃縮ウランが使われる可能性もあるが、多量の核物質が査察団の監視網から外れるのは重大な問題だ」と指摘した。
聯合ニュース「IAEA事務局長~」より
コレが結構厳しい内容である。
少なくとも原潜を造って運用するのは、結構大変っぽい。これらを解決する為には、アメリカと約束したように、アメリカの造船所で作る方法を採れば良いのだが、それはやらないのかも。
原潜導入構想の歴史
そもそも、韓国は何度も原潜導入を検討してきた。
金泳三政権(1993~98年)が提起した原潜導入構想はこれまで推進と失敗を繰り返してきたが、昨年10月の韓国・慶州での韓米首脳会談を機に動き始めた。会談の成果をまとめた「ジョイント・ファクトシート」(共同説明資料)には、米国が韓国の原潜建造を承認し、燃料調達を含めて韓国と緊密に協力することが盛り込まれた。
聯合ニュース「原潜導入へスケジュール提示~」より
金泳三は、韓国第14代大統領でバリバリの反日派である。「日本をしつけ直す」などと意味不明な主張をして反日姿勢を強めることで、支持を拡大した実績があり、一方で、韓国の建設業の闇を暴くのに成功できなかったという実績も持つ。


彼の大統領在任中に、韓国の歴史に刻まれる2つの大事故に加えて、韓国が経済危機に直面して国際通貨基金(IMF)のお世話になっていて、この韓国のIMFへの援助要請を切っ掛けに、大統領を辞任している。
彼の死後に再評価の動きがあるそうだが……、正直、経済政策がイマイチだった部分は払拭できまい。
後に明らかになったことのようだが、金泳三は韓国原子力研究所(KAERI)に対して、原潜用の原子炉の設計をしろと命令し、ロシアなどから手に入れる方法を画策していたようだが、実現しなかったらしい。
盧武鉉の「362計画」
この後に第16代大統領に就任した盧武鉉(ノムたん)が、計画を再始動し、「362計画」という軍の極秘タスクフォースとして具体化。原子炉の設計図まで完成させたという噂は出ているが、IAEA(国際原子力機構)の査察と、メディアによる計画の暴露、さらにイージス艦やアパッチヘリへの予算配分といった事情や技術・人材の不足により、計画は中断。
結局、この計画が実現することはなかった。
2003年6月2日に、この計画をノムたんが承認したことから362計画という安直な名前になっただけあって、計画もかなり安直。海軍内に極秘のタスクフォース(推進事業団)を設置。韓国原子力研究所(KAERI)なども巻き込み、原潜の心臓部となる潜水艦用小型原子炉(一体型原子炉)の基本設計に着手。
そして、開始からわずか7ヶ月後にスクープによって白日の下に晒され、国際原子力機関(IAEA)の厳しい査察対象になった。もちろん、同盟国のアメリカからも不信感を持たれたのである。
つまりIAEAは前科のある韓国政府に対して、「透明性を高くしろ」と注文をつけたという格好だね。
この後、ムン君(文在寅氏)によって計画が具体化されて、ミョンミョン(李在明氏)によってアメリカの許可を取り付けるという流れになっていく。この流れを見ると、韓国政府の悲願というよりは、韓国左派政権の悲願であったと言うべきだろう。
まとめ
見栄が先行するように思える韓国の原潜導入計画だが、ついにスケジュールを発表する予告までするようになったのである。
やる気だけはある。
が、実際に作るとなると莫大な費用が必要となるんだが、それはどうやって捻出するのか。その辺りも含めて今後の発表を待ちたいと思う。




コメント
え、まさか自分で作る気なのですか?
ディーゼルすら「沈む棺桶」なのに?
例の新造ディーゼル潜水艦、ドックから出たって話を聞かないですが?
ディーゼルで外洋航行すらままならない国が、長期潜航前提の原潜なんか作れるの?
とりあえず救出チームを先に充実させ、米国とも、事故の時のサポートの依頼とかしとく方が無難と想います。
政治家が乗り込んで航行させるなら止めないけど。
深海で追い込まれるであろう海軍の将兵には罪はないのですから。
原子炉がどうこう言う前に、船殻の素材研究とか、先にやる事があると想いますけれど。
どうもー!
韓国の狭〜い海に果たして原潜が本当に必要なんでしょうかねえ