署名したか。
トランプ氏が台湾保証実施法案に署名、台湾が謝意 中国反発
2025年12月3日午後 5:37
トランプ米大統領は2日、米国と台湾の公的な交流に関する指針を定期的に見直し、更新することを義務付ける「台湾保証実施法案」に署名した。
法案成立を受け、台湾は謝意を表明。中国は不快感を示した。
ロイターより
ここのところ、台湾関係の話は色々とあるね。
政治的駆け引き
台湾保証実施法案
台湾保証実施法案というのは、台湾旅行法の延長線上にある法案で、簡単に言うと政治家が台湾に行ける根拠になったのが台湾旅行法だ。「交流を促進しよう」という原則が書かれている。
じゃあ、台湾保証実施法は何かというと、「関係性を見直そう」という法律だ。関係性についてハッキリとは決められていないが、5年に1度は方針を見直そうぜ、という関係性を高めることを決めた内容となる。
台湾総統府の報道官は声明で「(この法律は)米国と台湾との交流の価値を再確認し、より緊密な米台関係を支持するものであり、民主主義、自由、人権尊重という共通の価値観を堅持する揺るぎないシンボルだ」と述べた。
台湾の林佳龍外交部長(外相)は記者団に、指針の見直しが頻繁になれば、台湾当局者が米連邦機関を訪問して会議を行うことなどが可能になるとの見方を示した。ただ、同法ではその点に明確な言及はない。
ロイター「トランプ氏が台湾保証実施法案に署~」より
つまり、直ちに何か影響があるわけじゃないんだけど、アメリカと台湾とが政府レベルで協議を続けて、常に関係性を見直そうということを決めたので、事実上、旅行法の効力を高めたという意味合いになる。
この時点でアメリカが決断した理由
以前、こちらの記事でアメリカの対支那交渉におけるカードが少ないと言うことに触れた。
で、アメリカの煮え切らない態度を指摘しているのだが、支那から日本との関係で仲介を頼んだことで交渉カードを増やせたという話は書いたのだが、ここへ来て更にカードを増やしに来たというのがちょっと面白い。
トランプ大統領の取引主義は台湾を交渉の材料にする
2025年11月4日
米中間の緊張が高まるにつれ、トランプ政権は台湾を戦略的パートナーとしてではなく、より広範な外交・経済交渉において交換すべき交渉材料として扱う傾向を強めている。こうした取引的なアプローチは、数十年にわたる戦略的曖昧さを脅かし、米国のコミットメントの信頼性と、それが台湾海峡両岸の安定に及ぼす潜在的な影響について、重大な疑問を投げかけている。
~~略~~
しかし、「台湾に対する六つの保証法」は、法的制約というよりは、手続き上の安定化装置としてのみ機能している。この法律は、ホワイトハウスが台湾の立場の重大な変更を議会に報告することを義務付けているものの、正式な外交的立場、拘束力のある義務、武器供与の期限や目標は設定していない。
EAST ASIA FORUMより
探したら、この記事が台湾保証実施法案の効用について説明をしていたので一読いただけると良いと思う。
色々書かれているが、要はアメリカの戦略の変化の表れだよと言う内容である。
レッドライン認定
なお、支那としては当然反発する。
一方、中国外務省の報道官は、米国と「中国の台湾地域」の間のいかなる公的な接触にも断固として反対すると表明。「台湾問題は中国の核心的利益の中核であり、米中関係で越えてはならない第1のレッドラインだ」と述べた。
ロイター「トランプ氏が台湾保証実施法案に署~」より
ん、「第1」のレッドラインって、何本もレッドラインがあるってこと?ちょっと何を言っているのか良く分からないけど、まあなんというか不満を表明したってことよね。
トランプ氏は来年4月に中国を訪問する見通し。
ロイター「トランプ氏が台湾保証実施法案に署~」より
まあ結局、これなんだけどね。
トランプ氏は、支那との会談に向けた環境整備をやっているのだ。




コメント
T大統領が「台湾カード」をつくる理由は、間違いなく支那との次の交渉のためでしょうね。
またT大統領が、昨日「台湾保証実施法」に署名したのは、フランスへの牽制もありそうです。
マクロン仏大統領、再び台湾を巡る論争の渦中に-3日から訪中(Bloomberg 12/03)
https://shorturl.at/Y0UzG
最近、独・英が強硬な支那批判をしています。米国も台湾寄りの姿勢を示す中で、「日和見のマクロン」が紅皇帝に何を言うか注目ですね。
台湾カード、なかなか強力ですな。
フランスはまたふらふらしていますが、マクロンだからなぁ。
流石に、支那の肩を持つかどうかは良く分かりませんけれど。
こんにちは。
>何本もレッドラインがあるってこと?
チャーハンコピペなのでは?
いっそ、イイからはよ事を起こせ、とも思わなくもないです、マジで。
事を起こして、中露がパブリックエネミー確定して、国連が崩壊して、世界が10年20年かけて新秩序に移行してほしい。
※その為の人柱なら、甘んじて受けるつもりはあります。
こんにちは。
チャーハンは北朝鮮だけでお腹一杯なんですがね。
サラミスライス戦法をやるのであれば、レッドラインは何本も出てきてしまうのも仕方がないかも?
中共は敵を作り過ぎですね
英国もフランスも言い出し始めましたし
どんどん他の国がチャイナリスクを認識し始め日本も企業がその事をはっきり認識してほしいですね
アメリカがわざと中共を強いと軍部が言い出し始め世論を太平洋戦争の時と同じく反中に進めそうですね
全方位に敵を作る仕様ですからねぇ。
彼らは国内しか見ていません。
日本企業は本当に立ち直って欲しいですね。