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【追記】支那の副首席が「多国間主義」――武漢衆邦銀行を公的管理下に

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中華人民共和国ニュース
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追記とするべきか迷ったのだけれど、関係のある話ではある。

中国、武漢衆邦銀行を公的管理下に 「重大な信用リスク」

2026年7月4日 9:03

中国の国家金融監督管理総局と湖北省は3日、同省の民営銀行、武漢衆邦銀行の経営権を接収し、公的管理下に置くと発表した。「重大な信用リスクが生じ、預金者とその他の顧客の合法的な権益を保護する」と説明した。

日本経済新聞より

このニュースで出てくる国家金融監督管理総局とは、国務院直属の最高監督機関である。イメージ的には内閣直轄の組織という感じで、民間銀行の救済に動いたというニュースとなる。

金融機関の救済が始まる

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国家金融監督管理総局の設立目的

先ずは、関連記事を貼っておく。

支那の副首席が「多国間主義」と、その狙いは
二度見をしてしまうようなお笑いニュースだが、支那にはそういう自覚はないのかもしれない。中国・韓正国家副主席「新興国の利益守る」 米念頭に多国間主義訴え2026年7月3日 18:38中国の韓正国家副主席は3日、保護主義的な政策に傾くトランプ米…

ザックリ説明すると、この記事では「一帯一路」という看板の代わり「多国間主義」を外交ツールにし始めたよという話。

冒頭の記事から国家金融監督管理総局は、それまで銀行と保険業を監視していた「銀行保険監督管理委員会(銀保監会)」を廃止して、それをベースに新設された組織である。

国家データ局、国家金融監督管理総局を設立、重点分野に人員を集中

2023年03月10日

3月5日から開催されている中国の第14期全国人民代表大会(全人代)第1回会議(注1)で、国務院(内閣)の組織再編が提議された。データ、金融、科学技術、農村振興、知的財産権、高齢者関連業務などの分野が対象となっている(添付資料表参照)。

JETROより

表向きは効率化のための組織再編として報じられているが、実際は金融リスクを抑え込むために、強力な調査能力などを一元化する狙いがあったと言われている。

中国の新金融監督当局、規制の隙間解消を表明=国営メディア

2023年5月18日午後 3:03

中国で新設された金融監督当局、国家金融監督管理総局(NFRA)のトップは、金融分野のあらゆる活動を監督し、規制の隙間や盲点をなくすよう努める方針を表明した。国営メディアが18日に報じた。

証券時報によると、NFRAの党委書記に就任した李雲沢氏は同総局の発足式で「実体経済への貢献、金融リスクの管理、金融改革の深化という3つの主要任務に全力で取り組む」と述べた。

ロイターより

ロイターでは、「実体経済への貢献、金融リスクの管理、金融改革の深化」という3つの主要任務を図ると説明していて、この言葉だけだとボヤッとしているが、その実、不良債権処理を行うための強力な機構なのだと分かる。

2023年時点で習近平氏が、老朽化して腐敗した組織を解体するための大鉈を振るったことの象徴のような話である。

それまでは業界ごとの縦割り組織だったために、ネット金融やシャドーバンキング(影の銀行)といった、複数の業界にまたがるグレーゾーンの金融活動に対して監督が行き届かない実態があったのだ。

地方銀行再建

で、冒頭のニュースは、この国家金融監督管理総局が、武漢衆邦銀行の経営権を接収し、公的管理下に置くとしたのである。

この結果、銀行の再建を果たし、再び経営権を返してもらうというような形となるはずだ。

1年間の接収期間中は金融当局や地方政府、中国人民銀行(中央銀行)などの関連機関が銀行の経営を担う。接収後も預金は保護される。

日本経済新聞「中国、武漢衆邦銀行を公的管理下に~」より

公的機関の手によって、徹底的に見直されてリスクの高い債権を分離し、リスクの低いものだけを銀行に戻すことで、健全化を図るというわけだ。

なお、高リスクのジャンク債は、地方政府に押し付けることになる。

武漢衆邦銀行は2017年に設立され、主に中小企業向けのサプライチェーン金融(オンライン融資など)に特化して急成長したデジタル銀行で、基本的には高リスク商品を取り扱わないハズだったが、実際には実店舗が少ないことが足を引っ張り、貸出資金を確保するために、ネット上で通常より高い利息を提示して預金を集めたり、他の金融機関から資金を調達(市場調達)したりしていた。

それがリスクとして表面化したということである。

で、リスクの高い商品は、各省政府が認可した「地方AMC(湖北省のローカルAMCなど)」が買い取るということに。結果的には公的資金注入ということにはなるんだけど、これが地方で発行する地方債などを使って債権を無限に先送りするという形に落ち着くだろう。

「多国間主義」のもう1つの側面

このような地方政府への債権押し付けがいつまで出来るのか?というのは良く分からないが、押し付けられない負債というものもある。

その一端が製造業である。

BYD、6月世界販売は2カ月連続増 輸出好調が国内不振を相殺

2026年7月2日午前 9:14

中国の電気自動車(EV)メーカー、比亜迪(BYD)の6月の世界販売台数は、2カ月連続で前年‌比プラスとなった。輸出が大きく増加し、不振が続く国内市場の需要低迷を相殺した。

ロイターより

輸出が高調のように見えるBYDだが、この前日報じられたこのニュース。

BYD、1〜6月世界販売16%減 国内不振で6年ぶりマイナス

2026年7月3日 5:00

中国の比亜迪(BYD)は、1〜6月の新車販売台数が前年同期比16%減の180万8511台になったと発表した。同期間の販売がマイナスとなるのは6年ぶり。電気自動車(EV)などに対する補助金政策の縮小や、内需停滞で国内販売が減った。

日本経済新聞より

半期で見るとまだマイナスであるという。詐欺師は数字で嘘をつくとは、なかなかいい得て妙ですな。

多国間主義を主張する背景には、少しでも安く競争力のある商品を売りたいので、関税なんて止めて欲しいというのが本音。販売戦略的にも、保守主義は止めて欲しいのだろう。

まとめ

ということで、ニュース自体は「不安要素がちらりと見えた」という程度の小さなものだ。武漢衆邦銀行という、地方の小さな民間銀行が破綻寸前なので、再生機構が動いたというそういうニュースで、無事に再生出来れば殆どの人には関係ない話。

ただ、2023年に新設された国家金融監督管理総局が仕事をして、それが報じられたということは、これからこういったケースは容赦なく処理していくという意味でもある。内々に処理するのではなく、処理すると発表した。つまりこれはアナウンス効果も狙ったという意味で、今後ある程度は出てくるニュースだろう。

そして、不良債権処理の方法が地方の低利地方債を発行してロールオーバーするというもの。そうすると地方政府の債務負担はさらに膨らみ、今後は金融引き締めや政策金利の引き上げも行いにくくなる。既に景気停滞と物価上昇が同時に進む状況を考えれば、支那経済にとって新たな足枷が増えたと言える。

そうなると、国内需要だけでは成長を維持しにくくなり、海外市場への依存度はますます高まる。だからこそ保護主義や高関税は避けたい。その延長線上に、「多国間主義」を掲げて自由貿易を訴える外交姿勢があるのだろう。

もちろん、「中国金融危機がついに始まった」と騒ぐような話ではない。しかし、金融リスクに備えて作られた仕組みが、いよいよ本格的に動き始めた。その意味では、中国経済の危険信号が一つ表面化したニュースとして見ておくべきなのだと思う。

コメント

  1. 山童 より:

    なりふり構わず……。
    ジャンク債を押し付けて、低金利の地方債で回しますか。
    いつまで地方が耐えられるやら?
    伝統的にシナの王朝交代は地方政府の反乱や、地方の藩鎮の軍閥化から起きます。
    たまにカルト教団反乱とか、異民族の侵攻もあるけど。
    共産党そのものが、毛沢東らが匪賊のアジトを乗っ取った事から延安へと火蓋を切りますしね。
    歴史は繰り返すというけど、シナほどリフレインの多い歴史も少ない。
    今回もまた……先はまだまだだろうけど、
    地方が耐えられなくなり反乱か。
    キンペーがくたばるのが早いか?