近況は「お知らせ」に紹介するようにしました。「注意して下さい」もお読み下さい。

加徳島新空港の建設工事が再び話題に

スポンサーリンク
大韓民国ニュース
この記事は約6分で読めます。

Money1さんのところで見かけたので、ウチでも扱おうかと思って引用してきたニュース。

「工事費5000億ウォン急騰」…韓国の建設会社が「加徳島空港パニック」

2026.07.29 13:33

韓国の釜山・加徳島新空港の建設工事が、中東戦争の影響で難題に直面している。

中央日報より

過去に触れた記憶があったんだけど、記憶違いだったらしい。

でも、結構以前から加徳島の空港建設計画ってあって、これがかなり問題になっている。そして、計画は思わしくないようだ。

加徳島新空港計画はかなり危うい

スポンサーリンク

長年温められてきた計画

韓国にはこの手のローカル空港が複数建設予定になっているのだが、ハッキリ言って計画はさっさと撤回した方が良い。

加徳島新空港は最初から紆余曲折の連続だった。 06年、盧武鉉政府が東南圏新空港の検討を公式化して以来、李明博政府の白紙化(11年)、朴槿恵政府の金海空港の拡張旋回(16年)を経るなど、立地論争だけで15年も続いた。 文在寅政府時代の2021年に特別法が制定されてから事業は初めて軌道に乗った。

MAEIL BUSINESSより

計画が立ち上がったのは2006年で、盧武鉉氏(ノムタン)が大統領をやっていた頃の杜撰な計画である。

あまりに問題点が多かったため、李明博氏(アキヒロ)の時代には白紙化したのだけれど、文在寅氏(ムン君)が再び軌道に呼び戻した。

碌なコトしねぇな。

で、ノムタンの弟子であるムン君が、墓場から呼び起こした加徳島新空港計画だが、あまり宜しくないようだ。

予算は足りない

何が宜しくないかというと、こんな話がある。

この工事を主管している大宇建設にも緊張が走っている。大宇建設は「11月の予備契約からは物価変動分が工事費に反映される予定だが、中東戦争後の工事費上昇分だけで4000億~5000億ウォン(約450億~560億円)に上ると推計される」とし、「政府が対応しなければ、この損失を抱えたまま工事を進めなければならない状況だ」と訴えた。韓国建設技術研究院が毎月公表している土木建設工事費指数は、中東戦争の影響が出る前の2月は137.88だったが、5月には143.30となり、3カ月で3.9%上昇した。

中央日報「工事費5000億ウォン急騰~」より

冒頭に引用した記事の趣旨でもあるが、政府が想定している予算の枠に工事費用が見合わないらしい。

そもそも、計画が杜撰なのである。

結局、政府は工事期間を84ヵ月から106ヵ月に増やし、事業費を10兆5300億ウォンから10兆7000億ウォンに引き上げ、昨年12月に再公告したが、これさえも大宇建設コンソーシアム単独の応札で2度も流札された。 今年初め、随意契約に転換して基本設計に着手し、やっと正常化したが、わずか4ヵ月後に再び工事費の暗礁に乗り上げたのだ。

MAEIL BUSINESSより

構想図は立派ではあるが、かなりの難工事が予想されるので、予定通りに行くとはとても思えないんだよね。

申し訳程度に説明されているが、そもそも海中の地盤が軟弱で、埋め立てして空港建設に至るまでに相当な困難が予想されている。

加徳島新空港事業は代表的な難工事とされる。最大40mに達する海上の軟弱地盤と約30mの水深が重なる環境で、用地の安定化に相当な時間が必要だという評価だ。

朝鮮日報より

工事を受注した大宇建設に海上土木工事の実績はあるようだが、予算と見合わないコストがかかる可能性は高そうだ。

工事ノウハウ?

確かに、イラクのアルフォ新港湾事業を受注し、形にしたのは大宇建設ではあるのだが。

大宇建設はイラクのアルフォ新港湾事業の核心工程の一つである岸壁工事のTOC(Taking Over Certificate·竣工証明書)を受領したと18日、明らかにした。 2021年8月の着工以来、37.5ヵ月ぶりのことだ。

イラク政府は、産業の多角化と過度な石油依存度からの脱却に向け、「アルフォ新港湾」を最優先事業として推進している。

MAEIL BUSINESSより

ただ、難工事を成功させたことは素晴らしいとは思うんだけど、ここの空港ってまだ完成していない。

ええと、予定通りであれば開港予定は2026年か。ただ、イラン戦争の影響は多少は受けるだろうから、遅延リスクはあるだろう。

地政学的リスクを乗り越えて、空港の完工を願ってはいるが、多少は遅れても不思議はなかろう。

さておき、まだ完成していない状態で「ノウハウがある」と胸をはって言って良いのかは、ちょっと疑わしい。

更に言うと、アルフォ新港湾事業は比較的浅い海の工事なので、加徳島新空港のように外洋に突き出した形の工事とは難易度が随分と違うようだ。

専門家も首を傾げる難工事

実際に、専門家からも計画を見直すべきという指摘が出ている。

専門家らは、建設上の懸念から加徳島新空港の実現可能性に疑問を呈している

公開日: 2025年7月2日 06:01

加徳島新空港建設の明るい未来への期待は、日本の関西国際空港の成功に由来する。関西国際空港は世界初の人工島空港であり、日本最大かつ最も重要な土木工事プロジェクトとして建設された。「世界の建築物トップ10」にも選ばれている。しかし、予想をはるかに超える地盤沈下により、毎年多額の維持管理費が必要となるなど、日本政府にとって「重荷」となっている。

~~略~~

嘉徳島新空港の用地準備作業に先立ち、関西国際空港の事例が参考となる。瀬戸内海に位置する関西国際空港よりも、加徳島新空港の方が多くの変動要素を抱える可能性が高い。

朝鮮日報より

経済性がない関西国際空港という批判をしていながら、加徳島新空港建設の方が難易度が高いと指摘している。

加徳島新空港の用地造成に適用される先進的な建設工法にも、大きな不確実性が伴う。軟弱地盤改良に広く用いられている垂直排水工法(PBD・プラスチックボード排水工法)は、釜山新港プロジェクトを除いて、韓国の海上地域では採用されたことがない。この工法は、軟弱地盤の粘土層にプラスチックボードを挿入して排水を促進するものである。釜山新港は内海に位置する一方、加徳島新空港は外海に位置するため、環境が異なる。加徳島新空港の軟弱地盤は最大で深さ60メートルにも及ぶ。近年、この工法に関して環境汚染への懸念が提起されており、生分解性で環境に優しいプラスチックボードの使用が提案されている。

朝鮮日報より

ちょっと難しげなことを言っているが、要は今までの工事方法ではちょっと不安だね、という話。

更に無事建設が終了したとしても、高波や台風などの影響を受けることは避けられず、運用的にも不安な面は多いのだそうな。

韓国開発研究院(KDI)が2023年に発表した「加徳島新空港建設事業の実現可能性に関する検討」と題する報告書によると、基本単価の上昇、不十分な事業計画、設計ミス、省略された費用などを考慮すると、事業費総額は16兆6437億ウォンと見積もられている。KDIはまた、航空需要と将来の貨物需要の過大評価についても警告している。

朝鮮日報より

不安な部分を色々指摘しても仕方がないのはあるんだけど……、一番不安なのは空港の需要があるのかどうかって話。作ったは良いけど、使いにくいから使わないというのは目も当てられない。

まとめ

まだ建設が始まっていない加徳島新空港建設事業、見直すべきじゃないだろうか。建設始まってからでは遅いと思うよ。

きっちりと需要予測をやった上で、採算割れしかねない状態なのであれば、さっさと撤退すべきだと思うんだよね。

コメント

  1. 山童 より:

    私、いじわる爺さんなので、
    こりゃ面白いわ!思ってます。

    戦前でいうインパール作戦ですな。
    牟田口という史上最低脳の指揮官、
    まともな現地情報なし、
    補給そもそもの糧食も資金もダメ、
    言い出したら引き返せない官僚体質
    困難すぎる地形と自然環境、
    とまあインパール作戦そっくり!
    引くにひけず、開港と同時に不具合で閉鎖そのまま廃港。あはははは!

    • 木霊 木霊 より:

      過去のレガシーなど忘れて、撤退すれば良いのですがね。
      どうやら、この加徳島はミョンミョンの支持基盤のある場所らしく、簡単に撤退できない模様。
      引く勇気も時には必要だと思うのですよ。