なんだか、とんでもない流れになってきている。
ロシア東部で2例目のペスト感染疑いと報道、政府は「誤報」だと主張
2026年10月08日18時59分
ロシア東部シベリア連邦管区イルクーツク州で2例目のペスト感染疑いが報じられたが、ロシア政府は7日、一連の報道を「誤報」だと否定した。
時事通信より
ロシア政府は「誤報だ」と否定しているようだが、では、実際に何が起きていたのかについて、十分な説明はなされていない。
これでは、ロシア政府の発表を信用しろと言われても困る。
感染症の問題は、政府の面子で済む話ではない。感染の有無や封じ込めの状況が分からなければ、周辺国も適切な対策を取りようがないからだ。
情報は開示すべき
警戒するモンゴル
先ずは、先に出た情報の確認から。

前の報道に関しても、ロシアの独立系メディアが報じている情報なので、一歩引いて見る必要はあると思う。
が、誤報で肺ペストと病名を特定する意味も良く分からないので、ある程度の確度はあるのだろう。
その後、同研究所の2人目の職員がペストに感染した疑いがあると報じられたことで、国際的な懸念が高まっている。
米国、欧州連合(EU)、世界保健機関(WHO)はロシアに対し、状況を包み隠さず明らかにするよう求めた。
時事通信「ロシア東部で2例目のペスト感染疑い~」より
気になるのは、ここでモンゴルが登場している点だ。
モンゴル政府は7日、「ロシアとの国境検問所で、水際対策として入国者の健康状態を一定期間追跡・観察し感染症の流入を防ぐ措置を実施している」と発表した。
時事通信「ロシア東部で2例目のペスト感染疑い~」より
イルクーツク州のバイカル湖の近くにある研究所なので、確かにモンゴルに近いと言えば近い。


ロシア政府の発表通りであれば、感染疑いの人々は適切に隔離され、検査が陰性だったので疑いは晴れたことになる。
そうだとすると、そこまで神経質になる理由は一体?ということになる。
モンゴル政府の水際対策
モンゴル政府は、ロシアのことを完全に疑っているようだ。相当程度、感染拡大していると想定して、国境検問にて水際対策を行っている。
完全に正しい対処というべきだろう。
モンゴル政府は7日、「ロシアとの国境検問所で、水際対策として入国者の健康状態を一定期間追跡・観察し感染症の流入を防ぐ措置を実施している」と発表した。
時事通信「ロシア東部で2例目のペスト感染疑い~」より
だが、それなりのコストがかかる話。いつまで警戒すべきなのか?も踏まえて、ロシアがきちんとした情報を出して欲しいところ。
結局、ロシアが出すべき情報を出していないことこそが、この話の根幹にあるのだ。
状況をもう一度振り返ってみよう。
ロシアは現場を封鎖するとともに、感染者を隔離。そして、情報まで封鎖している。
一方、ロシア当局は火消しを図っており、死亡した女性の死因は「肺炎」だと断定し、大流行の危険性はないと強調している。
記者団に2例目の感染疑い例に関する報道について問われると、ロシア大統領府(クレムリン)のドミトリー・ペスコフ報道官は、「この状況に関してメディアが報じている情報の大部分は誤報だ」と回答。
時事通信「ロシア東部で2例目のペスト感染疑い~」より
「誤報だ」と言われてもねぇ。
前回引用した記事で触れていない部分があって、改めて引用しておく。
発表は「約5000件の検査から、危険な病原菌は検出されなかった」と説明した。当初、死亡した職員と接触した可能性のある約200人が隔離されたとの情報もあったが、検査対象となった接触者の人数や防疫措置の具体的な内容は明らかにされていない。
発表では、職員が死亡した事実や死因についての言及もなかった。
讀賣新聞より
映画アウトブレイクのような展開になってきたが、感染者疑いが200名で、5,000件の検査。
この数字の意味合いとしては研究所内部にいた200名が隔離され、接触した可能性のある人物を対象に5,000件の検査を行ったと見ることはできる。
現状、ロシア政府側の説明では死亡した女性が「肺ペストではない」という結論になっているものの、検査数を見るに市中感染疑いが出たことは確実だ。
未確認情報ではあるが、「支那とロシアは8月24日から27日にかけて、黒竜江省の撫遠市で、国外から持ち込まれるペストなどの感染症を想定した合同の緊急訓練を行っていた」とか。
その後、検査結果で死亡した女性が「肺ペスト」でなかったにせよ、菌を誤って持ち出してしまった可能性は想定できる。
だからこそ、5,000件も検査したのだろうから。
検査はすべて陰性
ロシア政府は、「その検査結果はすべて陰性」「だから感染拡大はないのだ」という説明をしてはいる。
4日の発表では、「原因不明の肺炎」と診断された職員の検体からは「業務に関連する微生物は検出されなかった」として、ペスト感染を改めて否定していた。
~~略~~
ただ、複数の独立系メディアによると、当初「ペストの疑いのある患者が死亡した」などと伝えたテレビや新聞の報道は、SNSやホームページから次々と削除されている。ウクライナに対する侵略の長期化を背景にプーチン政権は人心の動揺を警戒し、報道統制を敷いている可能性がある。
讀賣新聞より
そうだとすると、「じゃあ、情報規制をする必要があるのか?」という疑問は出てくる。
流石に、WTOもこの件に関しては「原因不明の肺炎を発症した2人目の職員に関する報道」について明確な説明をするよう要求している。
ロシア側がそれが誤報だとするのであれば2人目の情報は出しようがないのだが、じゃあ、1人目の検査結果と、5,000件の調査結果は提出してもらわないと、安心できないし、出すべきなのだ。
それが出されていないから、モンゴル政府は最大限の警戒をせざるを得ない状況になったと言っていい。
まとめ
隠蔽国家だと見られているロシア、それを信用しないモンゴル政府の構図なので、現状で何も出てこなければ問題はないのかもしれないが、もし、モンゴルで感染者が見つかろうものなら、大スキャンダルに発展しかねない。
おそらくそうなったら、「それはモンゴルで発症したのであって、ロシアは無関係だ」と突っぱねるのだろうが、ロシアはこれ以上失う信頼もないので強硬な姿勢を崩さないという構図になってしまっている。
外国で死者が出てからでは遅いのだが。




コメント