予想外であったが、それが政治が大きく動く年の幕開けということなのかもしれない。
「高市首相は過去の伝説的な首相と肩を並べる存在に」…海外メディア「与党圧勝」一斉に伝える
2026/02/09 02:40
海外メディアは衆院選の開票状況について、「与党が圧勝」と一斉に伝え、高い関心を示した。
讀賣新聞より
海外でも大きく取り上げられたそうだが、今回の結果は自民党が大きく勝ったと言うより野党が大きく負けたと言わざるを得ない。
与党勝利というより野党の惨敗
結果に対する感想
先ずは、議席数から。

自民党の議席数は「+118」と大きく増えたが、この数字を実現したのは中革連の「-118」という大負けが支えた構図になっている。
維新と国民民主が僅かに議席を伸ばした程度なのが印象的である。その他の野党を見ていくと、共産は半減と順当に負け越し、レイワは壊滅と、良いとこなし。
参政とみらいが伸びたのはガッカリではあるが、野党間で議席数が再配分されたといえる範囲の変化であった。
選挙制度の問題点
議席配分がここまで偏った最大の要因は、小選挙区制度だろう。

小選挙区では自民党が総取りに近い様相となった。しかし、得票数を見ればそこまで極端な差ではない。

それは比例代表制度の結果を見れば明らかである。
小選挙区制度は、1票でも上回れば勝者がすべてを得る仕組みだ。仮に得票率50.1%と49.9%であれば、49.9%分の票は議席に反映されない。これが「死票が多い」と指摘される所以である。
理屈上は大きな問題のように映るが、実際のところは候補者の政策次第でかなり評価が変わるので、一概に駄目とも言い難い。
その欠陥を埋める目的で比例代表という制度も併用しているが、こちらも問題はある。
自民「名簿不足」で14議席譲る 重複立候補の大勝で南関東6 東京5 北陸信越2 中国1
2026/2/9 09:04
自民党は衆院選で、比例代表の獲得議席が名簿に載せた候補者数を上回る「名簿不足」が相次ぎ、全国4ブロックで計14議席を他党に譲った。
産経新聞より
制度上仕方がないとは言え、民意の反映とは言い難い。比例復活も酷いけど、名簿不足で他党議員が当選というのにも問題がある。
こうした異なる2つの選挙制度を組み合わせることで、欠点を補い合っている状況だが、最善の選挙制度かというと議論の余地はあるだろう。
しかし、選挙制度そのものは最初から分かっていた。各議員が同じ条件で戦った以上は、議員も国民も結果は受け入れるしかない。

当日の投票は鈍かったが、期日前投票は全体の2割ほど。トータルで55.68%程度と見込まれ、民意が反映された結果と言う他あるまい。
大物の落選
今回、特に印象的だったのは大物候補の落選だ。
中道「大物」相次ぎ敗北 安住、小沢、岡田、枝野氏【2026衆院選】
2026年02月09日02時14分配信
衆院選では、中道改革連合の「大物」候補が相次ぎ敗北した。党執行部では、安住淳共同幹事長が宮城4区、馬淵澄夫共同選対委員長が奈良1区で議席を失った
自民党幹事長や旧民主党代表を歴任した小沢一郎氏(岩手3区)、前衆院副議長の玄葉光一郎氏(福島2区)、元官房長官の枝野幸男氏(埼玉5区)、元厚生労働相の長妻昭氏(東京27区)も小選挙区で落選。比例代表に重複立候補していない元外相の岡田克也氏(三重3区)は議席を失った。
時事通信より
中革連の惨敗っぷりは本当に目も当てられない状況で、旧立憲民主党系議員は148議席あったうち当選できたのは21議席。生存率は脅威の14.2%である。
そしてその多くはネットでの宣伝を疎かにした議員とあって、「それも時代か」とガッカリせざるを得ない。
ネット戦略と地道な訴え
選挙終盤で「#ママ戦争止めてくる」などという、極めて頭の悪い投稿を行っていた層は、責任をとって貰いたい。あれはどう考えても、有権者を呆れさせた悪手だったと思う。
「ネット上で突風吹いた」福島2区 玄葉光一郎氏(中・前)が敗北確実「自民大勝、必ず反動」【衆議院選挙2026】
2026年2月8日(日) 21:06
8日に行われた衆議院選挙で、福島2区は、12選を目指した中道の前職・玄葉光一郎さん(61)が敗北確実となりました。
~~略~~
玄葉さんは午後8時すぎ、事務所で「嵐のような厳しい選挙戦だった。ネット上で突風が吹いている感じで、ネット民主主義の時代になった感じ」と、今回の選挙戦を振り返りました。
TUFより
結局のところ、今回の選挙を大きく左右した一因は、ネット戦略の成否だったのではないか。

毎日新聞が見苦しい記事を書いているが、一時期は新聞やテレビが選挙の勝敗を決めるような時代があったのである。時代が変わった。そのことについて行けなかった候補が劣勢に立たされたという側面は確実にあった。
一方で、地道な選挙戦術が功を奏した一面もあった。

安住氏の失敗は、対抗馬の森下氏を侮りすぎた点である。森下氏は辻立ちを続けて、地元の有権者に訴えかけていた。それが圧倒的な票差に表れたのである。

ほぼダブルスコアの結果は、「ネットでの誹謗中傷」という言い訳だけでは説明が付かないだろう。
待て、公明の罠だ
一方で、中革連のうち公明党系の議員は選挙前議席数24から選挙後には28議席と大勝利である。
中道、執行部刷新へ 役員会で対応協議【2026衆院選】
2026年02月09日04時29分
中道改革連合は9日午後に役員会を開き、衆院選惨敗を受けた今後の対応について協議する。野田佳彦共同代表は引責辞任の意向を示しており、執行部刷新は不可避の情勢。来週にも特別国会の召集を控える中、新体制の発足を急ぐ。
時事通信より
作戦としては大当たりだったのではないだろうか?
ただし、次の選挙で公明系の議員が受け入れられるかどうかは、正直怪しいとは思っているが。
野田氏は責任をとって辞任は仕方がないと思うが、じゃあ斉藤氏はどうするのだろうか?公明党としては大勝利で、分裂して元の鞘に戻ったら嗤うしかない。
まとめ
結果は結果として受け止めるべきだろうが、恐らくは今後、憲法改正という話が俎上に上ってくる。既に自民党の執行部の口からはそういった決意が聞かれることから、ようやく動き出すのだろう。
海外でも歴史の大きなうねりを感じるニュースが報じられる中、日本のこの選挙も歴史の1ページとして刻まれることになるかもしれない。
追記
この分析が面白かった。
参政党は票数を増やしたようで、随分と得票数を減らしたんだね。



コメント
立憲は公明と組まなければ、もう少しイケた気がしますね。
中道というネーミングも、中国が嫌がらせしてきている中で悪いイメージもありましたし。
野党は今回の敗因を分析して理解し、改心してくれる事を願います。(多分、無理ですが)
まあ、結果論ですから、結党の判断をしたときはそれが最善だと思ったのでしょう。
なんというか、感覚の古さが国民のそれとのズレを浮き彫りにした感じなのでしょう。
負けたままでは困りますから、復活してきて欲しいですね。
今回の選挙 ここまで自民が勝つ予想はできなかったですな。
中道(立憲)の落選した議席が全て自民に行くとは…
でもあれだけ宗教ガーって叫んでた立憲が公明と手を組んで挙げ句の果てに裏金ガーって所が両党の唯一、一致していた部分だけど、自分の事は棚に上げて叩いてりゃそりゃ有権者に刺さらないですよね。
公明も漁夫の利で大躍進したけど次回は惨敗する未来しか無いかなぁ。
僕自身は260議席前後と予想していましたから、大外しですよ。
中革連も90は残ると思っていましたが、大物を中心に落選したのが大きく予想を外す原因ですね。
公明党系議員は……、あれってどうするんでしょうね?次回に繋がらない予想は本文にも書いた通りですが、時間が経てばみんな忘れると思っているのでしょうか。
こんにちは。
今回の選挙、野党のオウンゴールが余りにも多すぎた。
・政策ではなく批判しかしない→特に若者が離れる
・対義の無い合併、合併のための過去の主張の放棄→その主張を信じていたシンパが離れる
・コロコロ変わる底の浅い戦略→その都度ネットでオモチャにされる(ちうごくと同じ)
とはいえ、それだけでこの結果は出ないと思われますから、やはり『(諸問題解決を)いつやるの!今でしょ!』って思った有権者(特に若い層)が多く居たのは確かなのでしょう。
※個人的に「ママ戦争止めてくる」は、
・伝説の料理人ママが出張ってくる
・どっちかのプーの首級をとってくる
位のことやれば「有言実行」だと思ったのですが、そもそも「(まだ)起こってもいない(日本近海での)戦争をどうやって止める?」という致命的問題が。
こんにちは。
見事なまでのオウンゴールでしたね。
老齢層の票が欲しいのであれば、そこを固めていけば良かったのに、それも中途半端になってしまった。
「戦争を止めてくる!」といって、ウクライナに出かけていけば、信頼されたかもしれませんよ。