これまた恐ろしい記事だね。
[単独] 60代以上の借金が7兆7000億ウォン… MZの2倍
2026.04.04 06:00
京畿道南楊州に住む退職公務員のイ・ジンソプ(75)氏は6年前に買い上げていたサムスン電子、SKハイニックス、韓国電力の株式1億ウォン分が昨年大きく上がり、楽しみを見た。このような株価の上昇傾向が続く可能性があるという考えに、今年初め、証券会社から信用融資を受けて他の種目を追加で買った。ところが中東事態以後、証券市場が下落し、夜眠りを設置している。株価が引き続き下がり反対売買(強制清算)される場合には、老後資金を食い止めることになるからだ。
朝鮮日報より
4月4日の記事では、高齢層による信用取引利用の増加が報じられている。60代以上の信用融資残高は2月末基準で7兆7,000億ウォンに達し、20~30代の2倍超とされる。要するに、高齢層による「借金投資」が株式市場への資金流入の一角を占めているという話だ。
この記事が、今になって重みを増してきている。
それは借金の上に成り立つ
夢の8,000台再び
本日のKOSPIは「夢の8,000台」に乗せている。
米イラン停戦延長でKOSPI急伸8000回復
2026.05.26. 09:01
26日、KOSPI指数が急騰して始まり、再び取引時間中に8000ポイントを突破した。米国とイランの終戦期待が高まり、リスク資産への投資心理が強まった影響とみられる。外国人と機関がそろって買い越すなか、時価総額上位銘柄の大半が堅調だ。
朝鮮日報より
日本の株式市場も好調で、日経平均は過去最高の6万5千円をタッチしていて、韓国の株式市場も同じ原因で上昇している可能性がある。
その原因とは、恐らくはホルムズ海峡関連ニュースだ。
米国・イラン合意案「30日後にホルムズ海峡開放」 60日停戦し核協議
2026年5月26日 2:00
米国とイランの戦闘終結に向けた交渉で、双方が合意してから約30日後にホルムズ海峡を開放する案が盛り込まれていることが分かった。中東外交筋が25日、日本経済新聞に明らかにした。
日本経済新聞より
ムードに一喜一憂するのが株式市場の特徴なので、日韓の株価の傾向が続くかどうかはともかくとして、直近の動きは影響されたと見るべきだろう。
先日、KOSPIは8,000台にタッチしたあと暴落してサイドカー展開になったが、再び8,000台に戻す展開。これをどう見るのか?というのが本日のお題である。
スワップの話題
昨日扱った記事がこちら。

米韓通貨スワップの不思議記事なのだが、この記事のまとめで、「ウォン安が進む局面で、KOSPIは個人資金流入や政策期待に支えられており、韓国政府としては、今は株式市場への資金流入の流れに水を差したくないのが本音だろう。」と言及している。
KOSPIの乱高下の構図についてはここのところ何回か記事にしているので、改めて整理する必要があるのかは悩んで、昨日の記事では丁寧には触れなかった。
ただ、この辺り、短縮版などでも細かく動向を追ってはいる。

その上で、無理筋の米韓通貨スワップ協定の話題を「敢えて出したのでは」と、そのように分析したわけだが、本日はKOSPIを軸に考えてみることにする。
株式保有比率の引き上げ
直近のKOSPI買い支えに寄与しているのは、韓国の国民年金公団(NPS)だとされている。
韓国国民年金基金、外為ヘッジ比率引き上げ ウォン下支え狙う
2026年4月14日午後 7:33
韓国の国民年金公団(NPS)は、外国為替ヘッジ比率を現在の10%から15%に引き上げることを決めた。保健福祉省が14日発表した。国内為替市場でのドル供給を事実上増やし、17年ぶりの安値圏にあるウォンを下支えする狙いがある。
同省はNPSの投資戦略を点検する会合後に発表した声明で、「国民年金基金運用委員会は、最近の地政学的状況を巡って対外的な不確実性が高まっていることを踏まえ、外国為替ヘッジ比率の引き上げを決定した」と説明した。
ロイターより
4月には、外国為替ヘッジ比率を引き上げていたのだが、今月28日には再び国内株式比重を拡大する予想が出ている。
政府が国民年金の国内株式比重拡大を推進
2026-05-21 18:03:07
政府が国民年金の国内株式比重拡大を推進するのは、最近半導体関連株を筆頭に国内証券市場が急激に上昇し、国民年金が保有している株式価値が現行運用限度を大幅に上回ったためだ。 規定に縛られた機械的な売りが大量に発生すれば、ややもすると市場の上昇動力を折る「冷水」になりかねないという憂慮が作用したと分析される。
国民年金全体のポートフォリオのうち、国内株式の割合は2024年までは全体資産の11.5%である139兆ウォンと低い方だった。
だが、昨年からサムスン電子·SKハイニックスなど半導体株を中心にコスピが大幅に上昇し、国民年金の国内株式比重は最近27%である460兆ウォン内外まで上昇した。 すでに国内株式の最大運用限度である19.9%を超過した。
これに対し政府は28日に開かれる国民年金基金運用委員会(基金委)を控え、基本14.9%である国民年金の国内株式目標比重を19.9%に引き上げる案を検討している。
毎日経済より
これの意味するところは、韓国政府が「NPSはもっと国内株式を買って良し!」とのメッセージを出したに等しい。そのように伝わるリスクがあるというべきか。
構図としてはバリューアッププログラムを韓国政府が推進する上で、NPSは買い支える立場にあるので、「買い支えのブレーキ」となる国内株式比重の緩和をしたことで、「まだ大丈夫」という演出をしたという意味になる。
NPSのリバランス
そもそも、NPSが株式への投資を行い、年金の原資を増やすのは業務として行われる。そのため、「危ない資産に投資する」というのは基本的にNG。
そうなると、海外株式も国内株式もバランスよく買うという話になって、実際、外為ヘッジ比率の引き上げの方に力を入れねばならない。

ウォンは相変わらず1ドル=1,500ウォン付近の攻防を続けている。
この水準は、アジア通貨危機局面を想起させる節目として韓国市場では強く意識される水準の一つである。
この局面でウォン下支えの一翼を担っているとみられるのがNPSである。4月には外為ヘッジ比率引き上げを通じて、市場へのドル供給効果を狙った対応が取られている。
個人投資家、奮戦ス
1月以降、個人投資家と機関投資家による累積買い越しが数十兆ウォン規模に達しており、足元のKOSPI上昇の重要な支えになっている。
信用取引融資残高34兆突破 KB証券、ハイニックス新規差額決済取引遮断 未来アセットなど銘柄群·証拠金率変更 金融当局「リスク管理」注文
2026-04-22 15:57:29
コスピが連日史上最高値を更新した中で「借金投資」残額も34兆ウォンを越え過熱の兆しを見せている。 証券会社は「借金投」過熱を防ぐために信用融資制限など緊急措置に乗り出した。
22日、コスピは前取引日対比29.46ポイント(+0.46%)上がった6417.93で取引を終え、2日連続史上最高値を更新した。
毎日経済より
そして、その投資は「借金投資」だとされていて、その規模は34兆ウォンを超えていたという話。冒頭のニュースはそのうち8兆円規模が老齢世帯だという話になっている。
信用融資残高全体との比較では、60代以上が2割超を占める計算になる。
かなりひりつく展開である。
なお恐ろしいのは、こちら。

今朝の段階での投資家別売買動向ですが、一転して個人投資家が利確売りに走り、外国人投資家が買い越し側に回っている。更にNPS(年金基金)が28日を待たずして買い支えに走っている。
これで高騰の傾向が落ち着いてくれればまだマシだが、この構図だとそうはなるまい。
金融投資協会によると、国内証券市場の信用取引融資残高は17日、史上初めて34兆ウォンを突破した。 2月27日以後、戦争衝撃に32兆~33兆ウォン台を上下した残高は17日34兆279億ウォンを記録した後、20日34兆2592億ウォンにさらに増えた。
信用取引融資残高は投資家が株式投資のために証券会社からお金を借りた後、返済しなかった金額だ。
毎日経済より
老いも若きも借金で投資を繰り返しているのが今の韓国である。更にNPSが国内投資を増やしており、かつウォン安進行しているという実態を加味すると、まだ続伸の圧力がかかる展開である。
そして、27日又は28日期限で予定されているサムスンの組合投票の結果次第で、再びストライキの危機を迎える可能性がある。ここを可決で乗り切れば更に上積みされる可能性がある。
個人投資家が「これ以上の深追いは危ない」と、抑制してくれれば最悪の展開にはならないかもしれないが、借金投資の返済ができたとしても、韓国経済の回復が見込めないうちは、「まだ行ける」というムードになりかねない。「まだ行ける」は「もう危ない」ですぞ。
まとめ
他人事ながら、そろそろKOSPIにブレーキがかからないと、マージンコール(追証)のリスクが高まる局面に入っているようにも見える。
既に、高レバレッジで株式を買い漁っているのが個人投資家の実情で、本日は売り先行で利益確定に動いているように見えるけれど、再び買いに入った時が極めて危険な状況になると思われる。
それを演出する可能性があるのが27日か28日に予定されるイベントである。
本日、KOSPIの記事を書いたのは、その「前夜」になる可能性を判断したからだ。何もないのが一番良いのだけれど、予想通りなら「そうはならない」んだろうね。
そして、仮に今週を無難に通過したとしても、それで材料出尽くしになるとは限らない。選挙後にも市場が織り込み直しを迫られるイベントは控えている。韓国経済への試練は続きそうだ。


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