選挙結果を見れば、圧倒的な結果に終わった沖縄県知事選挙。とにかく、玉城デニー氏が退場したことは、喜ばしいことではある。
【開票結果】沖縄県知事選、古謝玄太氏が初当選…玉城デニー氏ら5人を破る「責任の重さを痛感」
2026/09/13 19:47 (2026/09/14 01:30更新)
沖縄県知事選は13日、投開票が行われ、自民党などが推薦する前那覇市副市長で新人の 古謝玄太こじゃげんた 氏(42)が初当選した。米軍基地問題で政府と対立する「オール沖縄」勢力から支援を受け、3選を目指した現職の玉城デニー氏(66)ら5人を退けた。 投票率 は61・57%と前回選を3・65ポイント上回った。
讀賣新聞より
ここまで圧倒的に差がつくとは思わなかったが、まさかの20時ゼロ打ち(開票と同時に結果が明らかにされること)とは。
結局のところ、今回の選挙は若い古謝氏が選ばれたという意味以上に、玉城氏が負けた選挙であったと言うべきだろう。
沖縄変革の予感
8年間の手痛い停滞
とにかく、「沖縄を前に」これが響いたのだろうと思う。

ほぼダブルスコアで、新人の古謝玄太氏が圧勝。ここまで差が開いたとに驚きを隠せない。ここまで沖縄県民の不満が溜まっていたということなのだろうか。
自民党の鈴木幹事長は13日夜、古謝氏の初当選が確実となったことを受け、「全国的に注目された選挙に勝利し、(高市首相の)政権基盤をより安定するものにできた」と記者団に話した。
讀賣新聞「【開票結果】沖縄県知事選~」より
応援していた自民党も、勝利したことで色々と進められることが増えたという認識のようだね。
一応、玉城氏による県政の「豊かな実績」とやらも、開示しておこう。
- 県予算の拡大: 2026年度の沖縄県予算を、県政史上最高となる9468億円にまで拡大
- 独自財源の拡充: 2024年の県税収を決算ベースで過去最高の1997億円に
- 貧困率の改善と基金倍増: 「子どもの貧困対策推進基金」を60億円へ倍増させ、貧困率を29.9%(2015年度)から21.8%(2024年度)へと改善
- 医療・給食・通学支援: 中学校卒業までのこども医療費助成の全自治体実施や、小中学校の給食費無償化(27市町村での中学校無償化など)、さらに住民税非課税世帯の中高生を対象としたバス・モノレール通学費の無償化を進めた
- 生活・高齢者支援: 「地域連携高齢者支援基金」(15億円)の創設や生活困窮世帯(2427世帯)への食料支援、要配慮者の家賃補助を行う市町村への支援制度を導入

ああ、うん。ほぼバラマキだね?良く言えばセーフティーネットの拡充、富の再配分をしていると表現は出来るんだけど……、沖縄県で困っているのはまさに産業が停滞していることで、その分野にはほぼ手がつけられてはいない。
共産党は強烈に批判
そして、この選挙結果について「民意が示されたものではない」と主張するのが日本共産党である。ゴミみたいな感想だ、などと言ってはいけない。本人は、いたって本気なのだ。
沖縄知事選敗北、共産・田村氏「高市政権が異常な介入」 辺野古「民意示されたと思わず」
2026/9/13 23:22
共産党の田村智子委員長は13日夜、沖縄県知事選で自民党などが推薦した古謝玄太氏の当選が確実となったことを受け、党本部で記者団の取材に応じた。玉城デニー知事が3選を逃したことについて「大変悔しい結果だ」と述べたうえで「玉城デニー県政を転覆するためにはどんな手でも使うという姿勢で、官邸と自民党がこの選挙に介入した。高市早苗政権が異常な介入をした」と批判した。
~~略~~
田村氏は、改めて自民や日本維新の会、国民民主党、公明党など6政党が古謝氏を支援した選挙戦を「異常」と表現。「そのもとで、玉城氏に対し、誹謗中傷、デマという卑劣な攻撃がSNSを通じて大量に繰り返し行われた」との見方を主張した。
産経新聞より
沖縄知事選挙で行われた疑いのある、数々の選挙違反を数えるまでもなく、敗因はSNSのデマだというから、「何故負けたのか」の分析が出来ていないように見受けられる。
SNSでデマが拡散されるのは、ここのところよく見る日常的な風景ではあるが、今回のデマ発信はむしろ玉城陣営で目立ったと思うんだけど。
「自民と下地氏、裏取引」玉城デニー氏のXに一時投稿 事務所「誤ってスタッフが」と説明 沖縄知事選
公開日時 2026年09月03日 05:00更新日時 2026年09月03日 12:25
13日投開票の沖縄県知事選に立候補している現職の玉城デニー氏のX(旧ツイッター)アカウントに1日夜、「自民党本部が沖縄県知事選挙の第3極予定候補者下地幹郎さんと裏取引をした」などとする投稿があった。その後、削除された。
琉球新報より
これなんかも事実確認のないまま流布されたもので、非常に不適切であった。ただ、未だマシな部類で、もっと酷いものは報道すらされていない始末である。ここで指摘するのも詮無きことではあるが。
こんなニュースもあったね。

このニュースも、どちらを利する話となったのかは、なかなか評価が難しい。
ただし、上で紹介した事例は玉城デニー氏の公式アカウントから発信されたデマであって、この手のデマが複数確認されたことは深刻であると思っている。
古謝氏も公式アカウントを用いて情報発信はしていたが、確認できる範囲では他陣営を攻撃する内容は含まれていなかった。
これはSNSのデマとはまた次元の違う話ではあるが、選挙に対するスタンスの差が出たのではないだろうか。
県政運営はどうなるのか
さて、「勝った!」と喜びを前面に押し出している古謝陣営と、それを応援していた自民党など複数の政党が、今後沖縄県政にどう関わっていくかは、注目していく必要がある。
沖縄県知事に古謝氏、自衛隊の空港・港湾活用に弾み 中国抑止を念頭
2026年9月14日 5:00
13日投開票の沖縄県知事選は自民党など6党が推薦した新人の古謝玄太氏が勝利した。政府は有事に自衛隊が利用する南西諸島の空港や港湾の指定を進めやすくなる。中国への抑止力を維持するため12年ぶりの保守系知事との協力を急ぐ。
古謝氏は13日、那覇市内で記者団に「沖縄を取り巻く安全保障環境が厳しさを増しているのは事実だ」と語った。米軍普天間基地(宜野湾市)の名護市辺野古への移設を容認する。
日本経済新聞より
こういった話も出てはいるが、現在の沖縄県議会の与党は?というと、実はまだオール沖縄なのだ。いや、正確に言うと9月末までの玉城県政が終了するまでは与党で、9月30日の古謝氏の知事就任をもって野党に転落の予定である。
古謝県政、県議会の勢力図どう変わる? 自民2議席増、公明含め安定多数に
公開日:2026年9月14日 4:42
県議補選のうるま市区(欠員1)と島尻・南城市区(同)が13日投開票で、いずれも知事選で初当選した古謝玄太氏(42)を支持する自民公認候補が当選した。県議会構成は現時点で、定数48のうち議長を除いて、古謝県政の与党系が22、中立が4、野党系が21となる。
沖縄タイムスより
そうすると、ようやく沖縄を前に進める政策とやらが、実施できる地盤が整備されることになるだろう。
少なくとも、反基地運動を主導して他の政策に力を割かなかった政党は、野党側に転落することになったのだ。
まとめ
玉城氏は、沖縄県知事の時代に給付金や無償化といった支援を手厚くする方針の政策を進めていた。しかしそれは沖縄の変革を否定した「現状維持を目指す」バラマキ政策であったとも言える。
結果から見ると、玉城氏は沖縄県民からNOが突きつけられたのである。
古謝氏の政策はこれからなので、評価のしようがない段階ではあるが、少なくとも大きく変わるための切っ掛けにはなるだろう。


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