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ロシアと北朝鮮がジェット推進型のドローン技術を共有

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安全保障
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ドローン戦争の側面が強くなってきて、ロシアと北朝鮮との技術提携は強くなっているようだ。今回のニュースでは、ジェット推進型のドローンについても技術共有をしたとの見方が指摘されている。

ロシアがジェット推進式ドローン技術を北朝鮮と共有の可能性=ゼレンスキー氏

2026年10月5日午前 7:06

ウクライナのゼレンスキー大統領は4日、ロシアが長年の同盟国である北朝鮮にジェット推進式ドローンの技術を共有した可能性があると‌の見解を示した。

ロイターより

ウクライナ大統領のゼレンスキー氏発言がソースなので、実際どうなのか?ということが確認された訳ではなさそうだ。

だが、他のニュースなどを勘案するとその蓋然性は極めて高いと見て良いだろう。

北朝鮮の協力は日本の安全保障を脅かす

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技術交流はロシアとだけではない

北朝鮮がロシアの技術を吸収して、武器製造工場と化しているという話は、他にも確認できる。

ロシアは北朝鮮の軍事ドローンの性能向上を支援している

2026年9月9日

ロシアと北朝鮮の軍事協力関係の拡大は、ウクライナ戦争における最も重大な核拡散リスクの一つとなっている。北朝鮮がロシアの作戦を積極的に支援し始めて以来、モスクワは原子力潜水艦用の原子炉、防空システム、その他の高度な能力といった機密技術を、北朝鮮の兵器や兵力と引き換えに移転してきたと考えられている。ロシアは既に北朝鮮にドローン技術を提供しており、ロシアの戦場技術革新の急速な進展は、北朝鮮が将来、自律型AI搭載ジェット推進ドローンの新型など、はるかに高度なシステムを手に入れる可能性があるという懸念を引き起こしている。

The DIPLOMATより

ロシアから北朝鮮が技術導入している話は、今に始まったことではなく、古くは兵器の提供だけだったが、北朝鮮国内でも戦車や戦闘機、ミサイルの製造を行うにあたって、ロシアから少なくない技術が導入されたとは言われている。

したがって、ドローン技術が例外だ、ということにはならないだろう。

2023年9月にロシアのプーチン大統領が北朝鮮の金正恩委員長と会談した際、ロシアは北朝鮮に自爆型ドローン4機と偵察ドローン1機を提供した。さらに重要なのは、ロシアがイランのドローン「シャヘド136」の技術(ロシアのドローン開発の原型となったもの)と、その製造に必要な設備を北朝鮮に移転したとみられていることである。

The DIPLOMATより

実際に、イランのドローン「シャヘド136」の技術は北朝鮮に移転されていると見られている。

尤も、北朝鮮はイランとのルートもあって、イランから直接の技術供与があったという話もあるので、ロシア経由だけではないだろうが。

ミサイル技術の共同開発

現状では、恐らくはそのルートは途切れてしまっている可能性が高いが、北朝鮮はイランとの関係も深かった。

イランに急接近する北朝鮮、軍事技術協力でつながる「新・悪の枢軸」

2024/5/18 01:00

北朝鮮は4月下旬、尹正浩対外経済相を代表とする使節団をイランに派遣した。伝統的な友好国イランとの軍事取引を強化するためとみられる。イランが4月中旬のイスラエル攻撃に用いた弾道ミサイルの一部には、北朝鮮製のスカッド・ノドン系の部品が使用されていたとされる。北朝鮮が優位性を持つ弾道ミサイル技術とイランのドローン(無人機)が取引対象になる可能性が指摘される。「新・悪の枢軸」と呼ばれるロシア、イラン、北朝鮮の武器がウクライナと中東の2つの戦場で威力を発揮しており、その連携が欧米諸国の「重大な懸念」になりつつある。

産経新聞より

公にも技術交流の話は確認されているので、少なくともミサイル共同開発を行い、北朝鮮がミサイルの発射をしてそのデータをイランにフィードバックするなどの形で協力していたと見られている。

また、核開発などに関してもイランは強い関心を持っていたため、北朝鮮との親和性は高かったと見られている。

北朝鮮とイランはドローン開発で協力していた可能性があるとイスラエルの専門家が指摘

2023年8月30日

イスラエルの専門家タル・インバー氏は水曜日、ソウルで、北朝鮮が新型ドローン開発のためにイランから技術を入手した可能性があると述べた。

~~略~~

その最新の例として、わずか1週間ほど前に発表されたイラン製の新型ドローン「モハジェル10」が挙げられる。これは米国製のリーパーに非常によく似ている。

インバル氏は、この点に関して公式な確認はないものの、いわゆるオープンソース情報機関の活動や国連専門家の報告は、過去にテヘランと平壌の間で協力関係があったことを示唆する事例が数多くあると指摘した。

EFE:より

で、最近のトレンドはドローン開発だったということで、ウクライナ戦線において実戦データが得られる環境にあった北朝鮮での開発は、理に叶っていると言えるだろう。

そうすると、イランからシャヘド136やシャヘド238の技術が流入している可能性は、直接ルートでもロシア経由ルートでも高いと見て良い。つまり、現状で北朝鮮がジェット推進型のドローン技術を手にしている可能性はそれなりに高いだろうとの見立てが成立する。

AI統合の可能性

また、現状のトレンドは、ドローンにAI技術を組み込むもので、これも北朝鮮では進められているとされている。

2025年、北朝鮮軍総参謀部は、ドローンを含む有人・無人システムの両方にAIを統合するよう軍に命じた。AI統合は北朝鮮の兵器開発政策の一部であるため、ロシアのAI分野における進歩は、いずれ採用される可能性が高い。

ロシアのドローンに搭載されているJetson Orinコンピューターは商用グレードの部品で、回路基板には「Made in China」と印字されている。ロシアはおそらく中国の非合法な供給ルートから調達しているのだろう。北朝鮮も同様に入手できる可能性がある。これらのキットは比較的安価で、中には300ドル以下のものもある。

The DIPLOMATより

北朝鮮は兵士をウクライナ戦線に送って、直接運用の機会がある他、ロシア国内の工場での技術支援にも関わっているということが伝えられているため、最近のトレンドを組み込んでより強いドローン開発をしていると見るのは合理的だ。

現地で製造に関わっているのだから、北朝鮮国内で製造されていたとしても不思議はない。

ロシアはウクライナ戦争用のドローン製造に北朝鮮人を雇用しているとの報道

2026年9月17日午後2時37分

米国とその同盟国による報告書によると、ロシアは国際制裁を無視してウクライナ攻撃に使用する軍事ドローンを製造するため、北朝鮮の労働者をますます動員しており、これにより北朝鮮は違法な兵器開発計画の資金源として重要な収入を得ている。

多国間制裁監視団は水曜日に発表した報告書の中で、最大2万5000人の北朝鮮人がロシアのドローン産業に従事しているとみられ、その中には無人航空機が組み立てられているタタルスタン共和国のアラブガの施設も含まれると述べた。

South China Morning Post より

大規模な技術協力があって、国家体制でドローン開発をする北朝鮮。最近はジェットドローンの開発にも余念がなく、その拠点が北朝鮮に作られているとの見方が、冒頭のニュースである。

そうすると、ジェット推進型のドローン技術だけでなく、AI統合の可能性ということもある程度は想定すべきだ。これはドローンの目標攻撃能力に関わってくるだけに、看過できない話である。

ジェットドローンの脅威度

このような状況で、懸念されるのは、第一に朝鮮半島情勢であり、更には日本も攻撃の射程範囲に含まれる可能性である。

その上で「ロシアは北朝鮮と全ての技術を共有している。弾道ミサイルなどについては分からないが、北朝鮮がロシアにミ‌サイ⁠ルを提供していたことを考えると、そうだろう」と語った。

ロイター「ロシアがジェット推進式ドローン技術を~」より

ロシア国内の製造拠点は、常にウクライナに狙われているわけで、安全に生産量を確保するのであれば、他国での生産ということを考慮に入れるのは当然の帰結だ。

イラン製「シャヘド136」は、航続距離は2,500kmにも及ぶと言われていたが、プロペラ型で180km/h程度の速度であった為、迎撃という面ではプロペラ機のような機体が有効だとされていた。

日本にも忍び寄る攻撃ドローンの脅威 ロ朝協力で射程は全土に

2025年9月4日 8:00

ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩総書記が2時間半会談し、防衛面での協力強化を確認した。金総書記は「両国関係はあらゆる分野で発展している」と強調。「様々な分野で協力をさらに強化するために努力すべきだ」と訴えた。

日本経済新聞より

しかし、ジェットドローンが持つスペックは、速度面では500~600km/hと高速化し、有効射程は1,000~1,500km程度とやや短くなるものの、発射から着弾までの時間が劇的に短縮される。

イランは既に「シャヘド238」というジェット推進型のドローンを開発していて、この技術が北朝鮮に既に流入しているとの想定であるため、日本もこの脅威に晒されていると見るべきだろう。

北朝鮮から1,500km以内というと、東京が射程範囲に含まれることになる。

脅威度という意味では、ジェット推進型のドローンの方がプロペラ型のドローンよりも高いと言えるだろう。

尤も、最大のメリットであるコストの面でジェット推進型のドローンの方が高価になるため、数を揃える意味では不利だといえる。

シャヘド136とシャヘド238を比較すると、シャヘド238(ジェット推進型のドローン)の方が5階以上高コストである。そうすると、飽和攻撃を考えた場合はプロペラ型のドローンの方が有利であると言えよう。

日本の防空防衛を考えると、数が多い方が脅威度が高いため、大きな変化があったとは言い難い。迎撃難易度が跳ね上がったけれども、数が揃えにくい兵器だからね。

ただ、迎撃しにくい兵器が混ざってくることは看過し難い部分はある。

北朝鮮は安価な巡航ミサイルを手に入れた、そんな理解で良いと思う。

まとめ

ジェット推進型のドローンが北朝鮮で製造されたからと言って、直ちに日本の安全保障が脅かされるようになるとは言い難い面はある。シャヘド238が1機飛んできたところで、その破壊力はたかが知れているからだ。

ただし、飽和攻撃にジェット推進型のドローンを混ぜられると、防衛の面でかなり混乱が予想されるわけで、小型で高速なレーダーで探知しにくいドローンが飛来するとなると、奇襲作戦という面で防衛が困難となる。

これまでも防空防衛の面で、弾道ミサイルくらいしか迎撃できない状況であり、低速のドローンに対抗するための装備を模索している最中だ。だが、更にこれに加えて高速なドローンに対抗するための装備を急がねばならなくなってしまった。この点は急ぐ必要がありそうだ。

コメント

  1. 山童 より:

    それはドローンちうより、
    ロケット推進→ジェット推進の小型ミサイルみたいなもんかと。
    コントロールできるわけですから、
    そういう「誘導弾型の無人機を搭載した大型機の空中空母」という、
    前に木霊様が予想した予言に一歩近づいた気がする。

    実は野砲で打ち出せるサイズの小型核弾頭はあるという噂ありますね。
    すると、垂直発射型潜水艦よろしく!
    ステルス装備した空中空母(ミサイルつき)とか出てくるのかな?
    もはやガンダムの世界だなぁ。

    しかし…巡航ミサイルより安いのだろうけど、ドローンは安くて高性能て量産てきるってのが、ロシアを追い詰めてるウクライナで解るすよね?
    ジェット推進にすると、噴射部の冶金処理とか、面倒な工程が爆増するのてはないすか?
    そこに要する設備、人材、教育、品質管理など考えてくと、割に合わない気がするのすね!
    てか、兵器産業って「儲からない」ものですから。巨大兵器産業とかいうよは妄想すよ。
    だって結局は国家予算の中にしか市場は無いんだもの!まぁ、だから盛大にやれる戦争を好むとも言えるすが。
    なので、想うほど主流兵器にはならない気がするなぁ。