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6月に詰む? 日本のナフサ調達で起きていること

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報道
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帝国データバンクが、値上げに関する情報を出していて、コレを見ると日本のインフレの傾向が強まっている。

食品値上げ6月は1078品目、ナフサ供給難で夏以降も拡大=帝国データ

2026年5月29日午後 12:25

帝国データバンクが29日に公表した調査結果によると、6月に値上げが予定されている飲食料品は1078品目となった。‌トレーや容器などナフサ由来の資材価格高騰など、中東情勢による影響が要因の値上げは2割強となった。帝国データバンクは、夏以降は値上げの動⁠きが広範囲に拡大していくとみている。

ロイターより

これは単純な供給断絶というより、供給不安に伴う調達コスト上昇と、不安心理による価格転嫁圧力が重なった結果、と理解した方が近いだろう。

目詰まりと供給量は切り離して考えるべし

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インフレ傾向にある日本

いつも書くことではあるが、僕は経済専門家ではないので、ここでは公開データと報道ベースで整理していく。

先ずは日本の経済指標に関して少し紹介しておこう。

(1)  総合指数は2020年を100として113.0     前年同月比は1.4%の上昇    
(2)  生鮮食品を除く総合指数は112.5     前年同月比は1.4%の上昇    
(3)  生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は111.8     前年同月比は1.9%の上昇  

総務省統計局のデータより

この数字から、日本がインフレの方向に進んでいるというのは概ね妥当であると言える。

値上げの要因(品目数ベース)では「原材料高」が97.7%、「物流費」が74.1%、「包装‌・資⁠材」が73.7%など。「中東情勢」を要因とした値上げも22.7%あった。

ロイター「食品値上げ6月は1078品目~」より

冒頭のニュースもそういった傾向を示す話で、これがホルムズ海峡の情勢が影響していると見るのは妥当だろう。

ただ、ガソリン価格は政策的に抑えているので、まだ影響は限定的。多くの企業が「原料価格高騰」を理由に挙げているが、その背景には実際の調達コスト上昇だけでなく、供給不安心理による先回り的な価格転嫁も含まれている可能性がある。

そこに「あの」メディアの煽りが関係している可能性は否定できないよね。

また“品薄デマ”か ナフサ報道で露呈した日本メディアの体質
日本のメディアはどうしようもねぇなぁ。相変わらず「不安を伝えること」と「不安を煽ること」の区別がついていないらしい。高市首相、報道に不満あらわ ナフサ供給、国会出席巡り2026年04月05日15時28分高市早苗首相は5日、石油製品「ナフサ」…

そして、原因が何にせよ値上げトレンドにあることは、間違いないのである。

政策的な限界を見据える

一方、政府の見解との温度差を、盛んにメディアが指摘している。

「ナフサある」と政府は言うけど現場は不安 疑心が生んだ流通停滞

2026年6月1日 5:00

ホルムズ海峡の封鎖から3カ月が経過した。ナフサ(粗製ガソリン)から作られるプラスチック製品や溶剤などは供給が鈍っている。「ナフサは十分に確保できている」と政府は発信するが、川下では入手できないという声が聞こえる。流通市場で何が起きているのか――。

日本経済新聞より

新聞が、「ナフサ不足の不安は払拭されない!」と声高に叫ぶ理由は、単純に流通している量が減っているからと言うわけではない。

ナフサ危機、住宅業界に打撃 調達綱渡り、7月以降が課題―顧客への引き渡し遅延も

2026年06月01日06時58分

中東情勢の混迷が続く中、石油製品「ナフサ」の供給不安などによる住宅業界への影響が拡大している。ホームセンターでは建築資材の品切れ・品薄が相次ぎ、ハウスメーカーからは7月以降の住宅機器の納期が不透明だと悲鳴が上がる。物流混乱の解消は見通せず、住宅価格の値上げや工期の遅延といった形で消費者にも波及しそうだ。

時事通信より

末端での取り引きに不足が発生していることは間違いないのだが、マクロで見ると代替調達が進んでいる。これが直ちに足りていることを意味しないのがちょっとややこしいのだが、少なくともある程度の量を確保できていることは間違い無い。

原油につきましては、6月のホルムズ海峡を経由しない代替調達は、5月12日の時点で7割以上の見通しだったところ、8割程度まで引き上がります。これまでの備蓄放出決定分も活用しますと、6月に必要となる原油量を上回る供給が可能となります。仮に、保守的に、6割の代替調達が継続する場合を想定してみても、年度を越えて来年春まで、石油の安定供給を確保できることになります。

首相官邸のサイトより

この代替調達が進んでいることと、その結果、価格が高騰してきていることには一定の因果関係がある。

img

代替調達は進んでいるようだが、これは「同じ量を、同じ価格、同じ物流経路で調達できる」ことを意味しない。寧ろ、コストの高いところで購入している可能性が高く、コストを押し上げる結果になる可能性は高い。

そうすると、調達コスト上昇、輸送経路変更、在庫積み増し需要が重なると、総量が足りていても市場末端では不足感が発生しやすい。

長期的には回復する

そうすると、この話は一時的混乱の後で、供給量自体には問題なくなるだろうという理解で良いと思う。

ナフサ国内生産「100%に戻るだろう」 赤沢亮正経産相が見通し、鹿児島の備蓄基地視察

2026/5/31 20:46

赤沢亮正経済産業相は31日、4月のナフサの国内生産が前年同月比22・8%減ったことに関し「(生産設備の)定期修理がその月に集中したのが原因。100%の水準に戻るだろう」と今後の見通しを示した。中東情勢の悪化に伴い備蓄原油の放出を進める鹿児島市のENEOS(エネオス)喜入基地を視察後、記者団に述べた。

産経新聞より

我が国の経済産業大臣も、現場に出てしっかり確認をしているようで、「問題なさそうだ」との認識を示している。

赤澤氏も、随分と働かされている印象だが、実に心強いね。いずれにせよ、長期的には供給正常化へ向かう可能性が高い。

まとめ

今回の場合、ナフサ不足による価格上昇と、実際に供給が途絶するかどうかは、必ずしも同じ話ではないようだ。

少なくとも、何処かの電波芸人は「6月に日本は詰む」と豪語していたようだが、政府発表、業界動向、代替調達の状況を見る限り、代替調達が進み、備蓄も動き出し、問題は「供給断絶」より「高コスト調達と流通目詰まり」に寄ってきているように見える。

正直、PCの前でXを眺めながら「日本は詰む」と語る人と、現場に入り、供給・備蓄・調達状況を確認している側とでは、情報の重みは違うよね。安心できる材料とまではいかないが、「詰む」と絶望的になる必要はなさそうである。

コメント

  1. 匿名 より:

    まぁTBSの探し出した日本サゲ芸人ですしねぇ。
    自分がこうやって声を出したから日本政府が積極的に確保に動いたとか言ってるけど、自称専門家が動き出す前に普通は政府が動いてるって…

    挙げ句の果てにTBSが編集して自分は預かり知らないって言い出しましたし…
    じゃあ何で放送直後にそうやって言い出さなかったと問い詰めたい

    実際国内の原油不安はメディアが作り出した幻影でしたけど、某国は備蓄が十二分にあると言ってたけど実際はタンクの中に汚泥とか水が入ってるってお笑い状態になってますけど…

  2. 匿名 より:

    生産設備の定期修理が重なって十分な在庫が有ったのに風説によって買占めが起こりナフサを原料とする一部製品シンナーなどが不足した

    別ネタ 中国の伝統芸ポッケナイナイはスケールが違う
    石油備蓄タンクの中身が汚水や泥水だった
    人民の不満をそらすための台湾侵攻も出来ない
    今度の粛清は人民の不満解消のために大規模にならざるを得ない

    • 木霊 木霊 より:

      現場レベルでの混乱が起こったのは事実。
      でも因果関係は、メディアが騒いだからってことだとちょっと罪は重いのですよね。
      騒げば騒ぐほどネタが増えるパターンで、悪乗りして情報拡散という良くない流れですから。

      支那の石油備蓄の話は、要確認の情報みたいですけど、前々からその疑いがあるので、中央政府も不安に思っているでしょう。

  3. 山童 より:

    代替調達に一つ疑問。
    原油って、成分とか品質にばらつきかある。それは代替調達したところで、
    それを精製するに適化した施設がなく、混乱は免れないのでは?
    トランプ米国がヴェネズエラを攻撃したのは、メキシコ湾対岸のテキサスの
    製油施設って、もともとヴェネズエラ産原油を相手にしていたから。
    もともとインフラがヴェネズエラ原油むけだから、カナダ切っても構わなかったと。調整はいるたろうけど、カナダから延々とパイプラインをメンテナンスするのに比べりゃ安い!
    んで、我が国の製油施設はサウジとか中東産原油の精製に最適化されており、品質の異なる原油を大量に集めても元通りにゃならない(木霊様もそこまで保証してない)
    なので結論としての「長期的には回復する」は正解なのたけれど、そこまてにドタバタあるたろうな……と想うす。

    • 山童 より:

      しかし木霊様、日本詰む詰む言う人って、戦後80年ちかく詰まないできた日本国を軽くみてないですかね?
      それで詰むならオイルショックの時に詰んでら?
      あの時と比べ物にならないくらいにナフサの使用消費は増えてるけど、
      技術も幾何級数的に発達してるのに。
      なんか500枚あるカードゲームの何枚かが「たまたま似てる」だけで、
      イルミナティカードは予言してる……
      とか言う人と変わらん気がするのですが。月刊ムー好きですけど、ロマンてしててあって、行動原理にする気はないですから。
      やめて欲しいすね煽る人は。

    • 匿名 より:

      ブレンドします、ヴェネズエラ産はアメリカ産軽質原油とブレンドするのに好都合だった

      • 山童 より:

        あ、なるほど!
        そういう事か。
        これは匿名様ありがとうございます。

    • 木霊 木霊 より:

      代替調達に関しては、色々なレベルの原油(ナフサまで生成された製品も含む)を調達しています。
      その不整合があって、現場に届かないケースなども。

      そういう意味で「ドタバタ」はあるのでしょうね、ご指摘通りに。そこは別の方が指摘する通り、ブレンドしたりとの調整でなんとかなっていくと思います。
      その辺りは市場が調整していくのだとは思うんですけれど。

  4. 七面鳥 より:

    こんにちは。

    本来、マスコミは「正しい情報を正しく流し、大衆が正しく理解するように導き、不要な騒ぎや不安定要因を排除して国民の福祉に貢献する」ためのもの、だと思うのですが……
    「正しい情報を曲解して流し、愚民を煽って不安定や暴動を促す」のが今のマスゴミ……

    オイルショック、あるいは「彗星直撃で空気が無くなる」騒ぎからミリほども進化してないのがマスコミなんですよね。困ったもんです。

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      マッチポンプでネタを作るのがマスコミの仕事なんですね。
      困ったものです。