韓国大統領の李在明氏(ミョンミョン)、前回紹介した記事にかなりお怒りであったとか。
「兵士も見たことない銃」報道に激怒…韓国・李在明大統領がメディアの“捏造”を猛批判
2026年7月14日 17:20
韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領は13日、延坪部隊で射撃した小銃について「兵士も見たことがない銃を大統領が撃った」と報じたメディアを強く批判した。
AFPより
何処が怒りのポイントであったかは不明だが、「事実に基づく報道ではなく、捏造に基づく政治的攻撃は、報道機関として適切な姿勢ではない」らしい。日本も結構そういうことあるよ。
報道に関する応酬
データに齟齬はない
さて、「事実に基づかない報道」は確かに困ったことなので、公平を期すために今回の記事を書いたのである。が、先ずは前回の記事へのリンクを紹介する。

紹介した記事では「ゼロ点標的をすべて命中させ、「名射手」として話題」とミョンミョンを持ち上げているので、怒るポイントが良く分からないと思っていたら、どうやら、「見たこともない銃だ」がダメだったようだ。
これに対し、韓国国防省は同日、訂正報道を求める資料を発表。「K2C1は主要警戒部隊や最前線部隊に約17万丁が配備され、運用されている。陸海空軍と海兵隊の任務の優先順位に従い、追加配備する」と説明した。
AFP「「兵士も見たことない銃」報道に激怒~」より
17万挺が運用されているとすれば、K2小銃約81万6000挺の20%程にあたるので、「全く流通していない」という感じの話とはちょっと違う。
ただし、この記載と矛盾するかというと、そうでもなさそうだ。
特に海軍は、保有するK2小銃1万8000丁のうち、94.4%にあたる1万7000丁が老朽化した小銃だ。空軍は5万丁のうち3万6000丁(72%)、陸軍は74万8000丁のうち51万6000丁(68.9%)が耐用年数を超過している。
朝鮮日報「「名射手・李」を生み出した銃~」より
なるほど、数字を並べてみると、どちらの主張もおかしくはない。
- 韓国軍が保有するK2シリーズ総数: 約84万3,000挺
- 新型 K2C1: 約17万4,000挺(全体の約20.6%)
- 旧型 K2(耐用年数25年超): 約59万5,000挺(全体の約7割)
先に出てきたデータも「国民の力」の議員が国防部から入手したデータであり、今回、大統領側の主張を支えるデータもまた国防部から出ているデータである。
15万8,000挺にとどまったのが誤りか?
では、こちらの記事が間違っていたのか?という話なんだが。
韓国軍は付加装備取付用レールを単に改良型小銃であるK2C1を2016年から量産し始めたが、今まで陸軍11万1000挺、海軍7000挺、空軍4万挺など総15万8000挺普及にとどまったことが確認された。 K2ライフル(81万6000錠)比19.4%水準だ。付加装備付着が可能だというほか、銃器自体の性能はK2と事実上差がなく、少量普及にとどまったものだ。各種個人化機に付着する光学照準器も陸軍12万4000個、海軍1000個、空軍1000個で計12万6000個しか保有していないことが分かった。
朝鮮日報より
これは少しデータが古かったのかもしれないと思ったが、改めて記事を確認に行ったらその理由がわかった。
我が軍は付加装備取付用レールを単に改良型ライフルであるK2C1を2016年から量産し始めたが、今まで陸軍11万1000挺、海軍7000挺、空軍4万挺、海兵隊1万6000挺など総17万4000錠普及した。 K2ライフル(84万3000挺)比20.6%水準だ。付加装備付着が可能だというほか、銃器自体の性能はK2と事実上差がなく、少量普及にとどまったものだ。各種個人化機に付着する光学照準器も陸軍12万4000個、海軍1000個、空軍1000個、海兵隊8000個で計13万4000個しか保有していないことが分かった。
朝鮮日報より
こっそり修正されていて、海兵隊の分1万6,000挺が追加されているではないか。そして、20.6%に修正されている。
うんうん、これから齟齬はないね。
見たことのない銃ではない
で、国防部のお怒りポイントだが。
さらに「大統領が訪問した延坪部隊では、すべての歩兵戦闘要員がK2C1を使用している」とした上で、「兵士が見たこともない銃を大統領が撃ったかのように報じたのは、明白な歪曲だ」と反論した。
AFP「「兵士も見たことない銃」報道に激怒~」より
この、延坪部隊とは海兵隊のこと。確かに、海兵隊の分1万6,000挺は配備されているので、みんなが見たことのある銃だとはいえる。
だが、韓国軍全体でみると未だ2割の普及率なので、沢山普及しているとも言い難い微妙なラインだ。
つまり、どちらも嘘ではないし、印象操作をやっているという意味では、どちらも似たようなものだ。
まとめ
というわけで、やっぱりK2C1の普及率はさして高くはないよ、という結論にはなるし、一般兵士の目から見たら「俺の知らない銃だ」ということになっても不思議ではない。が、正しくもなかった。
まあそんなわけで、別に良いんじゃないかな?K2C1の配備が進んでいようが、いまいが。
僕自身も「普及は次の銃を待つ」という発言をしているので、誤解を与えてしまっていたのであれば、お詫びして訂正したい。「普及は不十分だ」と。



コメント
正直、韓国製の小銃とか、ガリルとかよりもマイナーだと想うんすよ。
AKやARとは比べようもない。
記者は兵役を終えているだろうから、現時点で普及率の低い小銃なんか知らないと思いますけれどね。
なるほど、記者が知らないから、というパターンは予想していませんでしたが、ありえますね。
これに関しては、ちょっと情報の怪しいところがあったので前回の修正という意味で記事にしました。あまり目新しい部分はありませんでしたが。