折角、KF-21戦闘機の初納入の話を書いたばかりなので、関連ニュースも触れておこう。
KF-21フォローアップ戦闘機は?防衛事業庁、「韓国型第6世代戦闘機」の概念研究を発注
2026年08月26日 11:45
韓国の次世代戦闘機開発の事前段階に着手した政府がKF-21を超える有人戦闘機が多数の無人機を指揮する有・無人複合戦闘体系と広帯域ステルス、人工知能(AI)基盤の任務体系を中心に、将来の戦闘機運用概念と要求性能を確立する作業だ。
newspimより
これは、航空万能論さんのところでも触れていた話で、KF-21戦闘機の次の話だ。気が早いことに、韓国型次世代戦闘機概念研究に関する話なのだ。
先ずは使えるようにしようぜ
次世代機研究
優先順位おかしくない?と、若干感じはするものの、確かに平行して進めていかなければ遅れてしまう。
25日、軍当局によると、防衛事業庁は最近「韓国型次世代戦闘機概念研究」用役入札を公告した。事業費は9億ウォン、研究期間は14ヶ月だ。
放射庁は提案要請書で「高度化する未来の脅威と全領域統合作戦環境に対応するため、有・無人複合戦闘体系、広帯域ステルス、AI基盤の韓国型次世代戦闘機運用概念と作戦運用性能を確立し、これを実現する最適な形状案を導出する」と明らかにした。研究結果は今後のシステム開発所要提起、先行研究、事業妥当性検討の根拠資料として活用する計画だ。
newspim「KF-21フォローアップ戦闘機は?~」より
なので、研究費用として9億ウォン程度積んでおくことには妥当性はあるんだと思うんだ。
思うけれども、前回も触れた通り、KF-21戦闘機ブロック1は空対空仕様である。マルチロール機ではないのだ。

つまり、対地攻撃などの性能追加は実はブロック2からということになっている。
まずはベースとなる飛行性能については、今のところ大丈夫ということになっている。
防衛事業庁(DAPA)によると、6機のKF-21試作機は、2022年7月の初飛行以来、合計1,600回以上の出撃を「無事故」で実施した。DAPAによれば、機体の安定性と性能を評価するため、飛行試験プログラム中に13,000以上の試験条件が実施された。
DAPAによると、今回の飛行試験では、空対空ミサイルの発射、空中給油、高迎角(HAOA)機動、極高度での操縦回復など、さまざまな戦闘能力を評価し、第4.5世代戦闘機としての同機の戦闘能力を実証した。
JEANSより
JEANSにも報じられるように、韓国防衛事業庁(DAPA)は「しっかりテストは終わっている」と説明はしているので、飛行試験はバッチリなのだろう。
対応出来るミサイルは2種類
ただし、対応出来ることになっているミサイルは2種類。
- 長距離空対空ミサイルMeteor : MBDA社
- 短距離空対空ミサイルIRIS-T : ディール・ディフェンス社(独)
そして、獲得数が少ない。
DAPA、国産戦闘機KF-21向けにミーティアミサイルを購入する契約を締結
2024年11月1日午後4時14分
韓国の国営兵器調達機関は金曜日、現在生産中の新型戦闘機KF-21向けに、ミーティア空対空ミサイルを購入する契約を締結したと発表した。
国防調達計画局(DAPA)関係者によると、DAPAは水曜日にミサイル製造会社であるフランスに拠点を置く欧州の防衛企業MBDAと契約を締結した。
当局者は、予定通りKF-21戦闘機の第一生産段階に合わせて、メテオミサイル100発が供給されると述べたが、契約の詳細については明らかにしなかった。
The Korea Timesより
100発で追加購入計画ナシなので、4発搭載できることを考えても25機分という。一応、第二期購入計画の噂だけはあるんだけどね。
IRIS-Tの購入数は明かされてはいないのだが、多数買うという話は聞いていない。
韓国のHanwha AerospaceとKAI、KF-21向け長距離空対空ミサイル国産化で協力
2026-09-23 10:35 (GMT+9)
韓国のHanwha Aerospaceと韓国航空宇宙産業(KAI)は23日、国産長距離空対空誘導弾の体系開発とKF-21戦闘機への統合に向けた相互協力了解覚書(MOU)を締結したと発表した。
Financeより
国産化の噂はチラホラ聞くんだけどね。
そのうち、サイドワインダーやAMRAAMの統合もOKは貰える可能性はあるんだけど、新たに開発するものも含めて、ブロック1への統合は「これから」である。
流石に、在庫の少ないミサイルしか対応していない現状は不味かろうと思うのだ。
初期作戦能力の獲得はこれから
先の記事に言及し忘れたが、「戦力化の宣言」という意味は、初期作戦能力の獲得を意味する。
そして、それは今のところ行われていない。ミーティアとIRIS-Tが撃てるだけでOKを出せるのかも不明ではあるのだが、撃てるかどうかのテストに耐えうる在庫なのかもちょっと怪しいのが不安ではある。
そして、ブロック2の実用化・量産化(2032年までに80機)という重い課題があり、これが2032年だとされているので6年後ということに。
ブロック2は対地・対艦攻撃能力を持っている、いわゆるマルチロール機とする必要がある。
つまり、アビオニクス(航空電子機器)の大規模なアップグレードが必要になる他、偵察任務が行えるように、外部センサーの統合なども必要になる。更にデータリンク機能の成熟が求められることになる。
実は、ブロック1はLink-K(韓国型戦術データリンク)を中心にシステムが組まれているのである。当然、敵味方識別(IFF)は未完成である。
先は長そうだなぁ。
余り語られないシートの話
そういえば、余り見かけないのだがマーチン・ベイカー製のシートの問題も、この機体、対象だったはずなんだよね。
UK court dismisses AMI Industries’ patent lawsuit against Martin-Baker Aircraft
May 12, 2026
英国高等裁判所の判事は、射出座席メーカーのAMIインダストリーズが英国のライバル企業マーティン・ベーカー・エアクラフトに対して起こした特許侵害訴訟を棄却し、戦闘機パイロットの緊急脱出時の保護を目的とした技術をめぐる紛争に終止符を打った。
法律関連のオンラインプラットフォームであるJuve Patentは、2026年5月11日、ジェームズ・メラー判事がマーティン・ベーカー社の射出座席はAMI社の特許を侵害していないとの判決を下したと報じた。AMI Industries社はこの判決に対し控訴することができる。
~~略~~
AMIは、マーティン・ベーカー社が「首保護装置」を備えた射出座席を、ロッキード・マーティンF-35、ロッキード・マーティンF-16、および韓国航空宇宙産業KF-21という3つの戦闘機プログラムに供給することを阻止しようとした。
AeroTimeより
訴訟はマーティン・ベーカー社と、AMIインダストリーズ社の争いで、特許紛争なのだけれど、老舗のマーティン・ベーカー社をAMIインダストリーズ社が訴える構図だね。
KF-21は、マーティン・ベーカー社の最新モデル「Mk.18(型番:KR18A)」という射出座席を使っているのだが、これが紛争に巻き込まれることに。
F-35、F-16も、KF-21と似た感じで紛争に巻き込まれている。まあ、裁判所は侵害はなかったと判断したという報道だったので、一安心なんだけどね。
ただ、このことでKF-21の販売に足枷が確実に増えたことは、間違いないだろう。
まとめ
一つ前の記事では、納入できてよかったね的な記事だったので、続いて足りない部分を書いた感じの記事となっている。
取りあえずは、喫緊の課題としてはミサイルを用意することなんだろうね。
雑なまとめで申し訳ないのだけれど。


コメント
韓国空軍の悪名高い”共食い整備”も脅威です。こんな記事があります。
F-35共食い整備危機: 新型ステルス機が老朽化したF-15Kを凌ぐ勢い(京城経済日報 5/18)
https://shorturl.at/xJx6O
KF-21が100機配備されても、待ち受けるのは戦場で戦う前に共食いする運命か。