近況は「お知らせ」に紹介するようにしました。「注意して下さい」もお読み下さい。

西側諸国を批判するロシア

スポンサーリンク
ロシアニュース
この記事は約4分で読めます。

今まさに戦争をやっている国に、「軍国主義」と言われましても、質の悪い冗談にしか聞こえないのである。

ロシア外相「日本とドイツは軍国主義の道歩んでいる」 国連で演説

2026年9月27日 13:41

ロシアのラブロフ外相は26日、国連総会で演説し、日本とドイツについて「軍国主義と報復主義の道を歩んでいる」と一方的に批判した。両国が目指す安全保障理事会の常任理事国入りに反対する立場を表明した。

日本経済新聞より

ハハッ、ナイス・ジョーク。

そろそろロシアの立ち位置が苦しくなってきているが、この国が常任理事国で居続けるのは、本当に正しいことなのか。

着地点を見失うロシア

スポンサーリンク

外交交渉での非難の応酬

ロシア外相のラブロフ氏だが、相変わらずの理解しにくい発言を連発しているようだ。

今回は、国連において日本やドイツの姿勢を批判し、「常任理事国に入れるな」との主張を展開したようだ。

ウクライナ侵略を巡り、ウクライナを支援する西側諸国に責任があるとの従来の主張を繰り返した。「トランプ米政権が関心を寄せる交渉を欧州があらゆる手段で妨害している」と非難した。

日本経済新聞「ロシア外相「日本とドイツは軍国主義の道~」より

そして、自身が行っている侵略戦争については、欧州諸国の横槍があって交渉に至れないということになっているらしい。

ちょっと意味が分からない。

ドイツとロシアの外相会談だが、不調に終わったようだ。

ドイツ外相、ロシア外相に「停戦に向けた対話」に応じるよう要請…ウクライナ侵略後初の会談

2026/09/28 08:45

ドイツのヨハン・ワーデフール外相とロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は26日、米ニューヨークで開催中の国連総会に合わせて会談した。2022年2月のロシアによるウクライナ侵略以降、独露外相の会談は初めて。

讀賣新聞より

20分ほどで終了した会談だが、通訳のことを考えると10分程度の会話の中身だっただろうから、現状確認と言葉の交換程度の話で本格交渉をやったというわけではなさそう。

会談したという事実が必要なのだろう。「新たに得られたことは何もなかった」ことを確認した、それだけの話である。

対話ができるという事実が必要

ドイツにしてもロシアにしても、何かが進展するとは考えていなかったのだろうが、会談できるという事実が大切ではある。

会談は独側の要請で実現し、約20分で終了した。ワーデフール氏は会談までの経緯について、他国の外相らからロシアと会談するよう依頼されたと説明。「意見が異なる相手と対話を行うことは外相の重要な任務」と語った。

讀賣新聞「ドイツ外相、ロシア外相に~」より

そして、お互いの意見が一致したので、会談をやり、「何の成果も得られていないよ」という結論になったのである。

内容を見ると、お互いに非難合戦になったようだが。

  • ロシア側はドイツ国内の空港で起きたドローン工作未遂事件などについて抗議を受ける
  • ウクライナ支援を続ける西側を記者会見の場で改めて非難
  • ドイツ側が「停戦に向けた対話」を求めたのに対し、ロシア側に交渉に応じる準備は全く確認できなかった

不毛な会談を演出できたようで、何よりである。

軍事費調達へ増税計画

先日の記事でも触れたが、ロシアは軍事費調達の為に増税をする計画があるようだ。

ロシア、軍事費調達へ増税計画 戦争で財政赤字拡大

2026年9月25日午前 11:05

ロシア政府は今後3年間の財政赤字が対国内総生産(GDP)比約2%に達すると見込み、軍事支出を維持するために一連の増税を提案した。財務省の資料で24日‌に明らかになった。

政府は予算案を検討しており、10月1日までに議会に送付する必要がある。新予算では国防・安全保障上のニーズが「戦略的優先事項」だとしている。

ロイターより

ブタ積みになっているロシア政府の債務だが、ロシアの銀行が引き受けている。

高支持率をアピールしたロシア与党下院選圧勝
相変わらずの「高支持率」を示したプーチン氏だが、ここまで支持率が高いことを示せたことを、依然として影響力が残っていると判断すべきか、それとも無理をしたのだと判断すべきか。プーチン政権与党が下院選圧勝、7割超の議席獲得見通し…ウクライナ侵略「…

だが、それもそろそろ限界を迎えつつある。

ロシアの銀行、財政赤字を補填するための資金が枯渇

2026年8月1日

ロシアの銀行は現在、財政赤字を補填するためにロシア財務省が使用する連邦債を購入するためのルーブルの流動性を全く持っていない。

Yahoo!Financeより

ロシア国内でルーブルの流動性が死に絶えつつあり、増税などによって国民からルーブルを回収せざるを得ない状況になっている。

外貨との関係については、デジタル・人民元にその信用を依存せざるを得ない。

こうやって考えると、騙し騙しやっているロシア経済もかなり悲鳴をあげている状況が透けて見えて来る。それでも、外交的には未だ突っ張る余裕があるのかと、ちょっと感心する。

まとめ

ロシアは、まさに泥沼に沈み込んでいって身動きのとれない状況になっているように見える。国際社会は、ロシア凍結資産の運用という形で、利益を引き出しつつあり、ロシアも文句は言うけれどそれを止められはしない状況である。

欧州のロシア凍結資産、ウクライナに拠出再浮上 戦費膨張で追加支援 – 日本経済新聞
【ロンドン=江渕智弘】欧州で凍結中のロシア資産をウクライナ支援に使う案が再浮上した。ロシアの攻撃激化でウクライナの戦費が膨らんだためだ。同国の支援に否定的な極右の台頭もあり、財政負担を伴わないロシア資産の活用が再び注目される。欧州4カ国外相…

外交交渉を続けながらも不毛な会談を重ねているのは、ロシア自身も現状を打開できていないことの表れなのだろう。

だが、ルーブルは国際的な価値をほぼ失い、地下資源の輸出に関しても大きく制限されている現状では、ロシアとして国際的な影響力も大きく低下しているといって良い。

そうすると、ロシアは常任理事国としての責務を果たすような位置にはもはやないと言えるのではないか。

冒頭のラブロフ氏の発言も、国際的に共感を得られる状況にはない。侵略戦争をやらかしている国家というレッテルは、そう簡単に剥がせたりはしないのだ。そうした意味でも、戦後秩序というのは見直さざるを得ない時期なのかもしれない。

コメント