偶には、良いニュースも取り上げておこう。
「島山安昌浩」、韓国潜水艦として初の太平洋横断…カナダの軍事基地に入港
登録:2026-05-25 08:20 修正:2026-05-25 08:56
韓国とカナダ海軍の合同協力訓練に参加する韓国海軍の国産潜水艦「島山安昌浩」(SS-3・3000トン級)と護衛艦「大田」(FFG・3100トン級)が24日(韓国時間)、カナダ西部ビクトリアのエスキモルト基地に入港した。
ハンギョレより
カナダへのセールスアピールのために、島山安昌浩級1番艦でカナダまで航行してみせた。片道約1万4,000kmで、潜水艦の性能としては良いのではないか。よく分からないけれども。
セールスアピール
横断記録を更新
潜水艦としては初らしい。
島山安昌浩は、韓国海軍の潜水艦として初めて太平洋を横断する記録を打ち立てた。同艦は3月25日に鎮海軍港を出港し、グアムとハワイを経由してカナダのビクトリアまで片道約1万4000キロメートルを安全に航海し、韓国海軍潜水艦の歴代最長航海記録を更新した。
ハンギョレ「「島山安昌浩」、韓国潜水艦として~」より
実際凄いとは思うんだけど、これはどう評価すべきかな。
| 新型3000t級(バッチ1) | |
|---|---|
| 水中排水量 | 3,704t |
| 全長 | 83.3m |
| 幅 | 9.6m |
| 船速 | 20ノット (水中??) |
| 定員 | 50名 |
| 機関 | ディーゼル・エレクトリック方式 +非大気依存推進方式 1軸推進 |
特徴としては、韓国の潜水艦のトレンドで大型化しているんだけど、その大型化トレンドを生んだ1番艦という位置づけで、鉛蓄電池とAIP機関を搭載し、6セルのVLSを備えている。
ディーゼルエンジンだけではなくドイツ製の燃料電池タイプのAIP機関を積んでいるので、比較的潜水距離を伸ばせる(14日程度だと言われている)タイプとなっている。
途中で給油したかどうかも不明ではあるが、グアムやハワイを経由しているので給油が可能ではあったと思う。
で、トラブル無く長距離航行できて、ほとんど潜水していたよという話。
受注アピールには成功?
凄いとは思うけど、潜水艦の任務ってほとんど知らされないので、他の潜水艦と比べて性能が高いのか低いのかもわからない。
同艦のイ・ビョンイル艦長(大佐)は、「大韓民国の潜水艦として初の太平洋横断成功は、過酷な大洋環境においても長期任務を遂行できる、わが国の国産潜水艦の優れた性能と世界的な技術力を如実に証明した快挙だ」としたうえで、 「カナダの乗組員たちと息を合わせ、両国海軍の揺るぎない信頼を確認しただけに、残りの期間も現存最強のディーゼル潜水艦の比類なき優秀性を深く印象づけられるよう、与えられた任務を完璧に遂行する」と述べた。
ハンギョレ「「島山安昌浩」、韓国潜水艦として~」より
ただ、カナダに対する「優秀アピール」は成功したんだと思う。
今、カナダ海軍の次期潜水艦の受注に乗り出しているのは、ドイツと韓国。
ドイツ国防相がカナダの潜水艦受注意欲 「12隻の輸出提案」 最先端の技術
2026/5/28 08:32
ドイツのピストリウス国防相は27日、カナダが調達を計画する新たな潜水艦を巡り「12隻の潜水艦輸出に関する提案をした」と述べた。訪問先のカナダの首都オタワで語った。
ドイツが受注を目指すのはティッセンクルップ・マリン・システムズ(TKMS)の212CD型潜水艦。TKMSがドイツとノルウェーの海軍向けに開発を進めている。
産経新聞より
何れもドイツの技術だけに、失笑を禁じ得ないけれども、ドイツとしては韓国と競合するのは業腹かもしれない。
まとめ
韓国製の潜水艦の性能の高さを示したのが、今回の一件なのだろうけれど、カナダにはどの程度刺さったのだろうか。カナダとしては長距離航行できる潜水艦のほうがおそらく嬉しい。広大な海に接しているからね。
ただ、基本的には韓国の潜水艦にできることの多くはドイツの潜水艦にも高いレベルで実現可能。だって、韓国の潜水艦技術はドイツの技術の焼き直しだからね。
韓国のアピールポイントは、多分、納期的な部分とコストなんだろうね。カナダ海軍は直ぐにでも潜水艦がほしいから。
今後の動きも注目していきたい。



コメント
どうもー!
この案件、日本は入札にすら参加せず自ら辞退してるんですよね。なぜなんでしょうね
どーも。
日本も入札に参加する話はあったようですが、止めてしまったようです。
オーストラリアに売れなかったトラウマもあるのでしょうが、それよりも色々準備が整っていないことを問題視したのかもしれません。
ううむ。木霊様の、
潜水艦の能力は軍事機密だから、案外ドックで腐ったと観ていたk潜水艦は
良好なのかも知れない
という見識が当たったか……
それでも、
「ハリボテなんじゃないの?」
「貨物船の船底につけて運んだのを、
航海と称している?」
ほんとにロングレンジの航海能力があるのか疑う!
迷うなら、
日本のディーゼル潜水艦を買え!
が正解ですが、匿名氏が仰るやうに入札してない。なんでや?
購入後のフォローを考えると日本が一番なゆすけどね。大戦後、米国の太平洋艦隊のメンテナンスを一手に引き受けてきたノウハウと、きめ細やかなサービスを考えるに。
なんとも言えません。
このニュース1つだけを見れば、「ああ、結構凄いじゃん」ってことにはなると思います。
でも、実際使えるのか?とかは別の議論なんですよね。
長距離航行できたというのは、引用記事にハワイからカナダ海軍潜水艦司令部所属の乗組員2人が同乗して、一緒に航行してきたとのことなので、特に疑う必要は無いとは思います。
作戦推敲能力とは、別ではあるんですが。
日本の潜水艦を売って欲しい気持ちはあるんですが、カナダはまだ危険かなぁ。色々、日本のスパイ防止関連の法整備をした後のほうがリスクを下げられると思います。
ハンファがカナダにオファーしているKSS-IIIは、そのVLSからのミサイル発射をセールスポイントにしていますが、実際にはまだ発射実績がありませんよね。
実のところ、現時点でKSS-IIIに搭載可能な”SLBM”もしくは”SLCM”は無いんじゃありませんか?艦幅が9.6メートルに対して、韓国海軍が以前に水中プラットフォームから発射した「玄武4-4」SLBMは全長10メートル以上ありますし、その他に潜水艦VLSから発射可能なミサイルは見当たりませんし。
一応、発射しましたという報道はあったんですけど、本当に発射してミサイルが標的を撃破したかは不明ですね。
未だに、僕は予備浮力の足りないKSS-IIIでは弾道ミサイル発射は苦しいと思っていますよ。
こんにちは。
>潜水艦としては初らしい。
伊-400カモン!
それはともかく。
カナダはカナダで「北米の弱い鎖」ですから、本邦防衛産業は余り関わらないのが吉でしょう。
むしろ、豪州のプランBがこっち向き加減なので(まだ本気では無い、シンクタンクの助言の段階)、そっちに注力した方がいいでしょう。
超高張力綱の製造も、溶接も、まだ門外不出の方がいいですし。
こんばんは。
そうですよね、伊-400は出来たよなぁと、僕も考えてしまいました。
まあそれはそれとして、カナダは切実に老朽艦をなんとかしたいので、韓国製を選ぶ可能性は結構高いと思います。
豪州のプランBですか……。欲しがっているのは最新型なんですよね。本邦は本当に最新型潜水艦を出して良いのかどうか。
カナダは潜水艦購入先の選定基準のうち「性能」の順位はそれ程でもなく、潜水艦購入の見返り(オフセット)によるカナダ雇用等、カナダ経済にどれだけ資するかを重視している模様。、例えばカナダに自動車工場つくれとまでも言っててるが これ程の巨額軍事取引(総額10兆円越え)では珍しくもないことだそうです。さすがに未だ駆け出しの日本の武器輸出の経験からは手出しできる範疇を超えてて、見送っても仕方ないかと。
オフセット契約で有利なのは韓国でしょうね。
自動車の製造ラインをもってこい!ということらしいですが。