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韓国海軍は大型輸送艦の空母化を夢見る

韓国海軍
この記事は約7分で読めます。

面白いニュースが出てきたな。

軍の大型輸送艦を「軽航空母艦」に改造したらどうだろうか

入力2024.08.06.06.午前6:01 修正2024.08.06.08.06.午前11:17

日本が韓国より先に海軍力の象徴である「空母」を保有するための段階を一歩ずつ踏んでいる。

~~略~~

しかし、2023年12月に国防部が発表した「2024~2028年の「国防中期計画」によると、軽空母事業予算案は「0ウォン」だ。国防中期計画に予算を一銭も反映していないのだ。

NAVERより

韓国海軍が空母を欲しがっている話は以前にも紹介している。が、国防中期計画にその予算は反映されなかったようだ。

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手段が目的化する韓国軍

韓国海軍には空母は不要

以前から指摘しているように、韓国軍に空母は必要がない。そもそも空母を保有するには莫大な予算が必要で、そのことも韓国にとってはかなり負担が大きい。だが、それ以上に問題なのは、韓国海軍に外洋に出ていく能力に乏しく、またその必要もないという現実がある。

さらに言えば、韓国軍の主敵は北朝鮮軍であり、今なお戦争中。余計な部分に予算を割くのは戦略的にも宜しくない。

というわけで、様々な要因が韓国海軍に空母は不要であるという事実を突きつけているわけだが……、それでも欲しいらしい。

実際に、導入計画は動き出していて、以前に記事にまとめている。

空母導入計画は、前大統領のムン君(文在寅氏)が強力に推進していた。ところが、大統領が代わってからこの計画は塩漬けになってしまった。流石はユンユンである。

img

今のところの計画では、独島級輸送艦の3番艦が空母になると言われているんだが、一向にこの計画が前に進まないんだよね。

尤も、別の記事にも書いたが、独島級のコンセプトも意味がよくわからなかったので、このシリーズが迷走するのも宿命みたいなものなんだけど。

韓国海軍の悪い癖

ともあれ、韓国海軍の空母取得の話である。

このブログでは何度も指摘していて、それでも最近は韓国軍はその悪癖から抜け出したのでは?とは思っていたのだが、どうやら怪しい感じだ。

どんな悪癖かというと、日本の自衛隊が保有している装備を真似したくなるという悪癖である。これは、韓国海軍にその傾向が顕著である。

日本の海軍にあたる海上自衛隊は、ヘリコプター搭載護衛艦(DDH)として、ひゅうが艦(DDH-181)、いせ艦(DDH-182)、いずも艦((DDH-183)、かが艦(DDH-184)の4隻を保有している。このうち、最新型ヘリコプター搭載艦であるいずも級1番艦「いずも」と2番艦「かが」の航空母艦化を進めている。

NAVERより

で、日本の海上自衛隊が保有する護衛艦のうち、ヘリコプター搭載護衛艦(DDH)の改修が行われてF-35B戦闘機の発着が可能となる予定である。改修完了は未だ先の話になるのだが、既にF-35Bの発着試験は完了していて、暫定的な運用は現時点でも可能な状況である。

2024년 3월 일본 해상자위대의 호위함 카가호의 제1차 특별개조공사가 완료된 이후 공개된 모습. 사진 제공=일본 해상자위대

韓国海軍はこれが羨ましくなってしまったらしい。

……悪い癖だねぇ。

日本の海上自衛隊と韓国海軍とではその前提が違うんだが、そういうのは特に気にならない模様。

韓国は2020年8月、文在寅政権が軽空母(3万トン級)導入を電撃的に宣言し、スピードを上げ始めた。 当時、国防部は「2021~2025年国防中期計画」を発表し、軽空母確保事業の推進を初めて公開し、2033年まで2兆6000億ウォン余りを投入して3万トン級軽空母を国内研究開発で設計・建造するという計画を明らかにした。

NAVERより

ムン君のゴリ押しで計画がスタートしてしまったんだな。

矛盾する計画

で、スタートはさせたものの、やっぱり運用コストは気になったらしい。

軽空母推進の背景には、莫大な建造と運用コストを削減できるよう、一般的な正規空母よりサイズと排水量は減らしつつ、先端の戦闘能力を備え、効率的な空母の導入を通じて海軍戦力を増強するという目標を掲げた。

NAVERより

なかなか無茶な要求である。

そもそも、空母というのは洋上から戦闘機を発艦できるところに優位性があるのだけれど、それを「どこで使うのか」というビジョンが韓国海軍には見受けられない。

いや、使うとしたら対日戦争なのだろうけれど、建前としてはアメリカを介した準同盟国という位置づけの相手を敵国認定してそんなアホな軍備をしてどうするんだと。が、そういう常識に「とらわれない」(常識が通用しない)のが韓国軍の本質であるようで。

そして、計画を始めると、どんどんそれが膨らむのが世の常である。特に韓国軍はその傾向が強く、現実から乖離していってしまうんだよね。

研究調査の結果は年末に出る。核心は、国内技術で開発中の「KF-21」を艦載機型に改造した「KF-21N」の軽空母搭載の可否と莫大な運用費用など、事業の妥当性を点検するというものだ。このため、現在の状況を見ると、日本の海上自衛隊よりも韓国海軍の空母導入速度は遅れているという分析が出る。

NAVERより

空母が必要かどうかという検討ではなくて、既に日本と戦う為には釣り合う戦力が必要だという話になっちゃっている。

いやいや違うでしょ。

そもそも「空母必要なの?」という疑問に立ち返るべきだと思うんだが。

いや大型輸送艦の改修は駄目だろう

と、韓国軍としては欲しい欲しいの一点張りなのだが、流石に記者としては「それはちょっとだめなんじゃない?」と分析している。

軽空母の導入が遅れ、一部では海軍が保有している大型輸送艦「独島艦」と「マラド艦」を日本のように改造して、米海兵隊が運用する垂直離着陸機「F-35B」または国内技術で開発中の「KF-21」艦載機型を運用しようという主張が出ている。では、海軍の大型輸送艦を改造して軽空母として運用することは可能なのだろうか。

大型輸送艦を戦闘機運用航空母艦に改造するためには、まず航空管制施設を備える必要がある。ここに戦闘機の保管と整備、補給が可能な格納庫と航空武装用の弾薬庫や給油庫なども設置しなければならない。格納庫と飛行甲板を上下する戦闘機専用エレベーターも必要だ。

船のエンジンから出る熱い排気ガスが離着陸する航空機に影響を与えないように特別に設計した排気システムも構築しなければならない。特に戦闘機が昇降できる広くて丈夫な素材で作られた飛行甲板が最も重要です。

これらを総合して結論から言えば、改造するかどうかは「No」だ。

NAVERより

イチから作ったほうがマシなんだよねぇ。

実際、ココだけの話(公然の秘密である)だが、いずも型護衛艦はそもそも軽空母運用ができる前提で設計されていた。

じゃないと、エレベーターにF-35B戦闘機が載せられる大きさにはならない。

というわけで、そういう計画のなかった大型輸送艦を空母化するというのは現実的ではない。その辺りは気がつこうよ……。

大型輸送艦の艦橋の前後に積載重量19トンのエレベーターがあるが、F-35Bの搭載ができないため、船体の一部を取り外して30トンの戦闘機が移動可能な大型エレベーターに交換することも必要だ。

NAVERより

記者はそこを指摘しているが、まあそういう事を考えられないのが韓国の常なんだ。そうじゃなければ、未だ完成の目処の立っていないKF-21戦闘機のKF-21艦載機型を乗せる前提で空母入手計画なんてやらない。

したがって、格納庫を確保するには、船の後部の揚陸艇の出入り口とウェルデッキをなくし、2階デッキ全体を格納庫に改造する必要がある。ただし、全体を航空機用格納庫にしたとしても、内部容積は約2000平方メートル前後で、軽空母に分類されるオーストラリアのキャンベラ級の約5100平方メートルより容積が40%にも満たないため、非効率的である。

NAVERより

格納庫も狭いので、大型輸送艦の改修は諦めたほうが良いよ。

まあ、ユンユンが大統領であるうちはこの計画は前に進まないので、弾劾が否決されればこの話もなかったことになると思う。何度も書くようだが、韓国に空母は不要である。だから、ユンユンの判断は正しい。

でも、次期大統領としての呼び声の高い在明氏が大統領になれば、おそらく空母を作っちゃうんだろうね。

……期待しているぜ!

コメント

  1. 山童 より:

    作れ作れ!
    んなもん我が国の「空母」搭載したF35Bのミサイルで撃沈してやるぜ!!

    • 木霊 木霊 より:

      いやいや、そっと見守るのが楽しいのです。
      そして、撃沈しなくても勝手にトラブルでドッグから出られなくなるのが、韓国クオリティであります。

  2. 匿名 より:

    要するに日本海に浮かべて日本を威嚇出来れば運用なんてどうでも良いんでそ?
    なら全長×幅 1000×200m の作れば艦載機やカタパルトも要らなくなるし、
    いっそ人類未踏の超巨大空母 3000×500m にして格納庫も甲板上でエレベーターの開発不要、ついでに大型輸送機や民間旅客機の離着陸まで可能

    にすれば、 日本沿岸に接近させた時の威嚇感も満タンで快適(笑)

  3. 山童 より:

    木霊様すまぬ。太陽光パネルの記事で、投稿可能な限界まで長文連発したです。
    でも、「エコな医療」を現実に現場で臨床してきて、エコの限界を見てしまった。
    それでも怯まぬ勇者は皆がスピリチュアルへと転向していった。
    だから、どうしても書きたかった。
    すまぬ。

    • 山童 より:

      腰痛治療の最中に、触覚でガンを発見した事があります。直ちに医師を紹介しました。その数ヶ月後、ご家族がお礼に来ました。助かったか??
      それは「早目に先生が発見してくれたので、緩和ケア≒ホスピスに入る事ができ、
      苦しみ少なく逝く事ができました」のお礼でした。それから私は医療人であるを捨てて、マッサージ屋さんに徹してます。
      一つだけ言えるのは、己の中に信じる鉱脈を粘り強く掘ってみる事で、鉱脈がダメな時は受け入れる。どん底に落ちたらどうする? 後は登るだけ?それムダ!
      その時は足掻かずに掘れば良いんです。底なんですから。そうすると何か見つかります。
      国敗れて山河ありです。戦争から復員してきた父もそうでした。

      • 木霊 木霊 より:

        僭越ながら。
        そのご家族は、本当に感謝していたのだと思いますよ。

        頂いた言葉、想うところありなので、噛み締めたいと思います。

    • 木霊 木霊 より:

      お気になさらず。
      為になる話でありました。
      救いを求め、宗教やスピリチュアルな方向に走ってしまうのは、実感としてもよくわかりますから。

  4. 七面鳥 より:

    こんにちは。

    長魚雷のエサがまた一つ……

    そういや、ヘンテコ三段空母みたいな「無人機運用母艦」のアイデアが、以前の展覧会に出ていたような……

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      そもそもドッグから出てこられるかもわかりませんが。
      無人機運用母艦の写真も見ましたが、是非とも作って欲しい!
      待ってますよー。