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韓国でステルス無人編隊機の試験機1号が公開される

韓国空軍
この記事は約4分で読めます。

航空万能論様のところでも触れていたし、軽く触れておこうかな。

韓国の技術で開発した無人ステルス機公開

2025.02.25 10:56

国防科学研究所と大韓航空は25日、釜山(プサン)大韓航空テックセンターで低被探(Low Obsevable)無人編隊機技術試験機1号機の出庫式を開くと明らかにした。

中央日報より

以前も触れたが、韓国発の無人編隊機1号機が形になったらしい。

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出来たも同然ニダ

ステルス無人編隊機の開発

む、触れたと思っていたけど記事が見つからないので、報道を引用しておこう。

大韓航空、未来先端兵器「ステルス無人編隊機」の開発に挑戦

2022.08.16 12:01

大韓航空は16日、国防科学研究所主管で12日に行われた「ステルス無人編隊機開発」の課題で優先交渉対象者に選ばれたと明らかにした。

中央日報より

世界的にトレンドになっているエアチーミング出来る無人機の開発なんだけど、トレンドに流されやすい韓国でも開発が行われる事になった。

img

こんな感じの完成予想図が直ぐに出てくるのが韓国の常なんだけども、出来上がったのはどんな機体なのかなー?

……ああ、うん。

何処かで見た機体

なんというか、韓国の常ではあるんだけども、どうしても開発を始めると独自性が失われちゃうんだよね。

何が言いたいかはこちらの写真を見ていただければ一目瞭然だと思う。

これがXQ-58「ヴァルキリー」である。

Xナンバーがついているから分かる通り、アメリカ空軍がテスト中の実証機であり、F-22戦闘機やF-35戦闘機と編隊飛行させるための随伴機として研究されている。この形状はXQ-67Aも引き継がれている。共通シャーシを使っているらしいので、ソックリな外観となっている。

研究も随分と進んでいるみたいだね。

米空軍、無人機「XQ-67A」の初飛行映像を公開。革新的な属体アプローチを証明
アメリカ空軍研究所(以下:AFRL)は2024年2月28日にオフボード・センシング・ステーション(OBSS)プログラムで製造・飛行された、XQ-67Aデモンストレーターとして知られる第2世代の自律型共同プラットフォームの最初の飛行に成功した...

また、もう1つ似た形状の無人機があって、既に退役しているがEADSバラクーダという無人機が、ドイツとスペインの合弁企業イーデス社で開発されていた。

大韓航空が開発を開始した時には、全然違う形状だったはずだったんだけど、一体いつからこの形状になったのやら。

韓国のオリジナルと胸をはっていたカオリ-Xも、形違うよね?

尤も、このカオリ-Xも、アメリカ軍が開発していたX-47ペガサスに形状がソックリだったんだけどね。

とにかく試験機は完成

というわけで(どういうわけで?)、とにかく1号機は完成したんだよ!

低被探無人編隊機はレーダー探知を難しくするステルス技術が適用された無人編隊機で、有人戦闘機と複合編隊を構成して偵察・電子戦・攻撃など任務を自律的に遂行する。

国防科学研究所と大韓航空が防衛事業庁の未来挑戦国防技術事業の一環として2021年から研究開発を始め、2027年までに開発を完了する計画だ。

中央日報「韓国の技術で開発した無人ステルス機公開」より

まだ、試験機1号機だけれども、もう完成したも同然なので、2027年までには開発は完了する計画になっている。

計画通りであれば、KF-21戦闘機の随伴機として飛ぶことになるハズ。

大韓航空はステルス無人編隊機と有人機が同時に任務を遂行する「有人・無人複合体系」として開発する計画だ。有人機1機が無人機3~4機と編隊を構成し、有人機の支援と護衛の役割を遂行すると同時に、監視偵察、電磁波かく乱、精密打撃など独自の自律任務も遂行することになる。

中央日報「大韓航空、未来先端兵器「ステルス無人編隊機」の開発に挑戦」より

編隊飛行させて、有人機の支援と護衛をする予定らしいが、「独自の自律任務」も出来るらしい。

あまり目新しい情報は出ていないが、同時開発しているKF-21戦闘機の開発も順調だそうなので、2027年にはきっと揃って空を飛ぶ姿を見せてくれるはず。

さらに、KF-21 は当初、空対空のみのブロック 1 型で配備されるため、LOWUS のような空対地兵器を搭載できる無人機は、有人戦闘機の補助機としてより有用となる。これにより、たとえば、KF-21 によって識別された地上目標を無人機で攻撃することができる。KF-21 が空対地能力を獲得するのは、その後のブロック 2 型のみとなる。

twz.comより

低被検無人編隊は、有人戦闘機と複合編隊を構成し、パイロットの監督の下で偵察・電子戦・攻撃などの任務を自律的に遂行する無人機です。国防科学研究所と大韓航空が防衛事業庁の未来も全国防技術事業で、2021年から研究開発を始め、2027年までに完了する計画です。今年の年末技術デモ機の初度飛行を経て、2027年に有人機パイロットが空中で無人機を直接制御する有・無人複合飛行試験に進入することを目指しています。

ADDより

うんうん、楽しみだね。

とはいえ、KF-21戦闘機が出来上がらないと編隊を組んで飛行するテストも難しい。その辺りは今後どうするんだろうか?KF-21戦闘機の試験機が飛んでいるから、それと合わせてテストするのか?

とまあ、やや不思議な面はあれど、こういった積極的な技術開発熱は羨ましく感じる。

コメント

  1. 匿名 より:

    無人機って人が生命維持するための各種装置やスペースが不要なので、ソフトウェアさえ開発してしまえばそこまで難しくないのですよね
    あと、対人では考えられないようなGのかかる飛行も可能

    • 木霊 木霊 より:

      しかしそのソフトウェアがなかなか。
      F-35の開発もソフトウェアの開発がかなり難航していますから……。

  2. 砂漠の男 より:

    ハード面(機体)はお手のものでしょうが、ソフト面(データリンクとコントロール)はどうなっているのでしょうね?

    • 木霊 木霊 より:

      ハード面について、取り敢えず飛行させる程度であればレガシー技術でなんとかなりますからねぇ。
      ソフト面はかなり難しそうですが。

  3. きたやまひと より:

    今日は。
     完成予想図で有人機をビーストモードにしてステルスUMVを従えているのは、有人機を囮にする戦術思想なのでしょうか。
     防衛省も令和7年予算で、無人機用ネットワーク戦闘システムの研究に38億円を要求していましたが、まだ、ポンチ絵の段階のようですね。日本の場合は、基礎研究でじっくり手間暇をかけて完成度を高める傾向にありますから、乞うご期待というところで。

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      恐らくは、無人機をセンサーノードにして有人機で後方からぶっ放す構想なんだと思います。
      日本は開発速度が遅すぎます。予算も少ないですし……。無人機研究は自衛隊でもかなり長期間やっていますが、どれもモノになったとは言い難いのですよね。ただ、無駄になるわけではなく、外国からの兵器導入にあたって魔改造する余地がのこされているのであれば、それなりに。
      正直、段ボールドローンのような考え方をすべきなんだと思っていますが、日本だと使い捨てにすると言う発想に至りにくいので、なかなかそこまで割り切れないのでしょう。

  4. BOOK より:

    無人ウィングマン、各国 力を入れてるみたいだけど、

    スターリンクも妨害されたり、FPVドローンがどんどん光ファイバ有線化されたり

    これだけ力業のバレッジ・ジャミングが蔓延すると、データリンクがそもそも無理って判断にならないのだろうか?

    https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/why-the-russian-military-was-successful-in-kharkiv-starlink-communication-cut-off-due-to-electronic-jamming/

    https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/fpv-drones-have-emerged-as-a-major-means-of-attack-but-the-setup-is-key-to-making-them-work/

    https://forbesjapan.com/articles/detail/76727

    • 木霊 木霊 より:

      光ファイバードローンには驚きましたよ。
      旧世代の技術でも、今の技術ベースであればそれなりにモノになるやつもあると。
      やはり、技術革新は戦場で命がけ開発し現地で実証するに勝るものはないのでしょうね。「必要は発明の母」とは良く言ったものです。

      データリンクに頼りっきりというのは、生存戦略に関わってくる話となるでしょうから、その辺りの開発も盛んにやられるかもしれませんね。
      第1次世界大戦関連の映画で、通信を確保するためにケーブルを戦場に這わせるシーンを幾つか見たことがありますが、結局そうなってしまうのかも知れません。