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国民・山田氏、南鳥島沖レアアース試掘に絡んだ国会論戦

政治
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イイヨ、イイヨー。

国民・山田氏、南鳥島沖レアアース試掘で中国の妨害懸念 小泉氏「安心して調査実施」重視

2025/12/4 12:50

小泉進次郎防衛相は4日の参院外交防衛委員会で、先端技術品に欠かせないレアアース(希土類)など日本の海底資源の開発を巡り、海洋安全保障の専門家として知られる国民民主党の山田吉彦氏と議論した。

産経新聞より

これがなかなか興味深い流れだった。

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海を守る必要性を共有

レアアース試掘と警戒監視

過去にこのブログでもこのネタは扱っている。

この記事の趣旨は、レアアースの試掘は防衛拠点の構築までセットだよという内容であった。

小泉氏は「大事なことだと思っている。わが国の海洋調査の関係者が、安心して資源調査が実施できるようにするのは重要なことだ」と指摘。「自衛隊は、わが国周辺海域において、平素からその能力をいかして関係機関と緊密に連携している。例えば、警戒監視、情報収集を通じて得られた情報を、海上保安庁を含む関係機関に適時適切に提供している」と述べた。

中国の空母に関しても「自衛隊はしっかりと警戒監視を実施していた」と説明。「関係省庁と連携のうえで、引き続き警戒監視等に万全を期していく」と強調した。

これに対し、山田氏は、「防衛省と海保の綿密な連携が必要だ。つつがなく、日本の未来のために活動してほしい」と求めた。

産経新聞「国民・山田氏、南鳥島沖レアアース試掘で中国の妨害懸念~」より

防衛大臣の小泉氏が、「支那からの何らかの妨害」に対して、「海上保安庁を含む関係機関と緊密に連携」をして自衛隊が警戒監視をすると答弁したのである。

はい、拍手。

当然やらなければならないことなので、当然にやると答弁したそれだけなんだけど、これまではこういう答弁ができなかったんだよね。

関係機関

ところで、国民民主の山田氏は「防衛省と海保」という表現をしているが、小泉氏は「関係省庁と連携のうえ」と返答している。

当然、より正確を期す答弁の仕方だということも言えるとは思う。南鳥島には、防衛省と国土交通省、そして気象庁の職員が常駐しているから、そういった省庁との連携が必要だという答弁にはなる。

海上保安庁は国交省の管轄であるので、当然、国交省との連携は必須なのだが、前回触れたように、この件ではそもそも中継基地の整備が必須だと思っている。現状、沖ノ鳥島に在駐する職員数は僅かなのだが、試掘を行いその結果を整理して「レアメタル生産」に漕ぎ着けるためには、大型の船舶が停泊できるような港湾設備の整備の他にも、宿泊し研究し、或いはレアメタルのテスト生産に必要な工場の整備という話が出てくる。

小泉氏はそこまでは踏み込んではいないのだが、将来的にはどうしても必要になるので、何処かのタイミングで決断する必要はあるだろう。まあ、先ずは試掘が始まらないと何も進まないんだけど。

海底ケーブルの防護

もう1つ重要な話が。

海底ケーブルの防護について、内閣官房の担当者が「官民連携のもと政府全体で取り組む」と述べたのに対し、山田氏は「非常に不安に感じている。各省庁の協力という言葉だけであり、誰が責任をもって対処するのか」と危機感を示した。対応を一元化する必要があるとして、「海底ケーブルは日本の防衛上、また、インテリジェンスの観点で極めて重要だ。サーバー対策も含めて防衛相が中心となって、国家の防衛の観点から海底ケーブルを防衛する仕組み作りを考えてほしい」と訴えた。

小泉氏は「防衛省中心に、という提案は、われわれに対する評価だということで、ありがたく受け止める」と述べた。「海外では、一つの構想としては、街中にある防犯カメラのような形で、水中ドローンやカメラを常時設置をして、安全確保を担保するアイデアもあると聞いている」と紹介し、「国内での関係省庁や民間との連携、海外との様々な知見も含めて、海底ケーブルが適切に守られる体制を構築することは大事なことだ」と強調した。

産経新聞「国民・山田氏、南鳥島沖レアアース試掘で中国の妨害懸念~」より

海底ケーブルに関する記事も定期的に書いているが、ようやく国会で「対策どうするの」という話が出たのは、良かったと思う。

残念ながら、具体的な方針が決まったという話ではないし、各国も苦慮している話ので、国会で具体策が出るのはまだ先なのだろう。

ただ、いずれにせよ海底ケーブルに悪さをする船がいるかどうかの監視は必要で、流石に水中ドローンが有効かどうかは怪しいが、無人の哨戒機を使った海上偵察は始まっているので、そちらの方面と併せて強化して欲しい。

犯罪者に賠償させる法整備もしっかり必要だしね。

実のある議論

これからの展開に期待するしかない状況ではあるが、最近、こういった議論が国会で出来るようになったということは、喜ばしい。

というか、出来なかった今までが異常なのである。

国民民主党議員の山田吉彦氏は、知る人ぞ知る海洋安全保障の専門家。説得力のある議論が出来る人材が国会議員になったことと、野党でこの議論が出来る人材がいる状態になったので、これからに期待したい。

コメント

  1. 軍事オタクより より:

    野党にもしっかりした考えする方がおられたのですね資源に関しては中共がチャチャ入れそう、後海底ケーブルもかの国は前科が一杯ありますからね
    これからの国会が楽しみです
    後スパイ防止法も早く施行してほしいですね