凄いこと言い出したぞ。
中国BYD、数分で充電可能な高級EV発売へ 欧州で来月に
2026年3月13日午後 6:42
中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)は13日、数分で充電可能な高級EVを欧州で来月に発売すると発表した。現行のどのEVよりもはるかに高速な充電性能となり、中国国内での販売が不振となる中、海外での急速な事業拡大を図る。
ロイターより
僕の理解では、インフラと同時に輸出しなければ成り立たないのが、BYDの新開発の高級EVである。
インフラまで売れる土壌を獲得出来るのか
EVは売っても充電は待って
詳しくはこちら。
論理立てて考えているので、あながち間違っているとは思わないのだが、どうなんだろうね。実際に記事にもこうある。
BYDはまた、デンツァZ9GTを数分で充電するのに必要な1500キロワットに対応できる充電器が欧州市場に存在しないため、今夏から欧州全域にフラッシュ充電器の設置を開始する。
ロイター「中国BYD、数分で充電可能な~」より
どうやら、来月売っても充電器の設置は夏かららしい。
イヤもちろん、説明して販売するのだろうけれど、充電機能が不十分な状態で先行販売して、フラッシュ充電器の設置は後からって、それで買ってもらえるのだろうか。
最大800キロの航続距離もほとんどの既存EVモデルを上回る「デンツァ」Z9GTモデルは、先週明らかにされた最新バッテリー技術「フラッシュチャージング」により、10%から70%まで5分で充電可能。さらに摂氏マイナス30度の環境下でも、20%から97%まで12分で充電できるとBYDは説明する。
ロイター「中国BYD、数分で充電可能な~」より
最大800kmの航続距離となるらしいので、それなりの魅力にはなりそうだ。
ガソリン車だと、航続距離800kmというのはそう珍しくはないのだが、EVがこの距離を実現できるのは今、数種だけ。そういう意味ではEVが好きな金持ちの選択肢にはなり得ると思うが、一般人は手が出しにくい。
充電設備が揃っていない状態では、更に手を出しにく状況だ。
品質基準の策定にも
もう一つBYD関連で気になったニュースがこちら。
BYD、自動車の品質基準策定する国際組織に加盟
2026年3月12日 17:57
中国の自動車大手の比亜迪(BYD)は11日、自動車の品質基準を策定する国際組織「国際自動車タスクフォース(IATF)」に加盟したと発表した。国際基準をめぐる議論に参加し、海外市場の開拓を優位に進めたい考えだ。
日本経済新聞より
国際自動車タスクフォース(IATF)は、欧米を中心とした自動車メーカー(OEM)と産業団体で構成されている。2021年に加盟した吉利汽車(Geely)に続いて支那企業の2社目が加盟ということに。
欧州でもまだEVの規格がしっかり決まっていない状況なので、ここに食い込むことは大きな利益を生むことが出来るという判断なのだろう。
おそらくは、充電設備の販売にとってもそういった下準備は必要なのだろう。
アストンマーチンを買収?!
もう1つ、驚きのニュースが。
アストンマーティンF1 BYDが買収検討?ストロール限界説で売却浮上
2026年3月13日
中国の自動車メーカーであるBYD(比亜迪汽車)が、F1参入に向けて既存チームの買収を検討していると報じられ、アストンマーティンが有力な候補として浮上している。
報道によると、アストンマーティンのオーナーであるローレンス・ストロールが現在の苦境に強い不満を抱いており、「限界点に近づいている」との見方がパドック内で広がっているという。
f1-gate.comより
これは業界の噂レベルのニュースではあるが、BYDがモータースポーツの世界に更に手を伸ばそうとしているらしい。
どうやら、この手の話題の提供は、BYD側も好んで流している節がある。経営状況が悪くないアピールかもしれないが、インフラまで手を出している現状を考えると、どうなんだろうねと。
過剰供給
このようなインフラに手を出す愚行に向かった理由は、1つ心当たりがある。
EV電池が供給過剰 世界需要の3倍の生産能力、日米国産化に逆風
2025年8月20日 16:00
電気自動車(EV)向け電池の世界生産能力が需要の3.4倍に上ることがわかった。EV市場の減速で供給過剰に陥ったためだ。国内に一定のEV需要がある中国は増産を続ける一方で、日韓の大手電池メーカーは投資計画を縮小し始めた。想定外の需給ギャップが、日本や米国が進めてきた電池の国産化への逆風になっている。
日本経済新聞より
世界的な傾向として、電池の生産能力が過剰になっていて、作っても黒字に出来ないという状況になっている。
当然、電池の内製化を進めたBYDもこの状況に苦慮しているわけで、大量に作った電池を何かに消費してもらわなければならない。BYDもCATLも積極的に大型工場を作って供給しているから、過剰供給の傾向にあって、価格的に勝負が出来ない日本や韓国は事業縮小をせざるを得ないわけだ。
たくさん作ったら電池が安くなるかと言うと、実はそうでもない。
素材コストが上がっているので、大量生産・大量消費に向かっても、現状ではコストダウンに結びつきにくい構造になっている。じゃあ、余っている電池を充電設備にも使おうという発想は、ある意味合理性はあるかもしれない。
まとめ
欧州でも9分充電可能なEVを売り、インフラまで整備するという。その他、色々な事業に手を出そうとしている噂もあるBYDだが、その計画は性急でどのような計画があるのか疑問に思うような点が幾つもある。
一番不思議なのは、充電設備を作ってそれを負担して提供するのはどう考えても赤字。しかし、拠点は少なくとも数百、数千という規模でないとその良さが体感すらできないわけで。検証すら十分でない充電設備をタダ同然で提供って、商売としてはかなり破綻した考え方である。それでもEV社会になればペイできる可能性はあるが……、別にBYDで独占出来るわけでもなく。
第2の恒大集団だと言われて久しいBYDだが、ここへ来て更に商売を拡大しようとしている。どうにもヤバイ匂いしかしない。





コメント
こんにちは。
これでEUの電気インフラに致命的ダメージが入ったら笑え……笑えないな。
アストン買収は、アストン買えばホンダが手に入るとか思ってそうですね。
こんにちは。
EUもそこまでアホではないと信じたいんですが、既にNIOのバッテリー交換ステーションはEUに上陸しているらしいので、今更なのかも。
しかし、安全性に関してはどう考えているのでしょうかね。
あと、アストン買収は、あくまで現状では噂レベルの話で、アストン側の都合で色々な話が出ていて、そのうちの1つの選択肢にBYDの名前が挙がったよというそういう文脈で理解しております。