これ、結構深刻な問題なんだけど「威嚇か」って。
ロシア海軍の太平洋艦隊、日本海やオホーツク海で軍事演習開始…ウクライナ支援続ける日本を威嚇か
2026/08/04 19:40
ロシア国防省は4日、露海軍太平洋艦隊が日本海やオホーツク海で軍事演習を開始したと発表した。兵士1万3000人以上、艦艇約60隻、航空機約30機が参加し、無人機も投入する。ウクライナ支援を続ける日本を威嚇する狙いがあるとみられる。
讀賣新聞より
讀賣新聞はまだこの手の情報を整理できていると思っていたのだが、このザマですか。
報道姿勢について疑問に思う
単純な威嚇なのか
時事通信にも、この件に触れている。
ロシア艦隊が大規模演習 日本海含む広範囲で
2026年08月05日19時44分配信
ロシア国防省は4日、太平洋艦隊(司令部ウラジオストク)が日本海やオホーツク海、太平洋北西部など広範な海域で国境防衛に関する大規模演習を開始したと発表した。演習は数週間続く見通しだ。
時事通信より
ただその内容は浅く薄い。事実関係を伝えるに留めて、ロシアの目的が一体何であるのか?とか、その背景に何があるのかとか、そういう分析はしていない。
マスコミって何のためにあるのか?を、考えてしまうよね。
防衛省のサイトを見れば、何が起きているかはある程度想像できると思うんだけど、誰も分析しないのだろうか。
- 2026年07月25日公表 中国及びロシア海軍艦艇の動向について(中露共同航行/犬吠埼沖北東進/納沙布岬沖北東進)
- 2026年07月27日公表 ロシア海軍艦艇の動向について(ステレグシチー級フリゲート/宗谷海峡東進)
- 2026年07月27日公表 中国海軍艦艇の動向について(ジャンカイⅡ、フチ/沖宮間北西進/ジャンカイⅡ/沖宮間南進)
- 2026年07月27日公表 ロシア軍機の動向について(IL-20)
- 2026年07月29日公表中 国及びロシア海軍艦艇の動向について(中露共同航行/宗谷海峡西進)
- 2026年07月29日公表 ロシア海軍艦艇の動向について(ステレグ/宗谷海峡西進)
- 2026年07月30日公表 中国海軍艦艇の動向について(レンハイ、ジャンカイⅡ/沖縄本島-宮古島間北西進)
統合幕僚監部のサイトからの引用だが、コレを見るだけで「何が起きているのか」を1本、2本は記事が書けるのではないか。
ロシアと支那の共同作戦
軽く探してみたのだが、この視点で説明しているのは、乗りものニュースくらいだった。
中国の巨大戦闘艦が日本を一周! 海自&米軍の主力艦を上回るほどの対空・対艦能力とは
2026.08.02
中国とロシアの合同艦隊が日本列島を一周しました。2026年7月16日に宮古海峡(沖縄本島-宮古島間)を抜け太平洋に出た艦隊は、沖ノ鳥島や南硫黄島の南を経て、千葉県沖に迫り、そのまま東北沿岸を北上して宗谷海峡(北海道-樺太間)から日本海に戻りました。
中露艦艇の共同での太平洋進出は「海上合同パトロール」と呼ばれる軍事行動で、2021年以来続いています。例年、共同訓練と連接するかたちで実施されており、今年も黄海での中露合同演習「海上連合-2026」を終えたのちにスタートしました。
乗りものニュースより
ただ、「合同艦隊が日本列島を一周」と触れただけで、「例年、共同訓練と連接するかたち」としか説明していない。
その目的や意図は本当に「共同訓練」そのものですか?
中ロ海軍が合同演習、太平洋上のパトロールも予告 日本を牽制か
2026年7月7日 18時00分
中国とロシアの海軍が6日から山東省青島の近海で合同軍事演習「海上連合2026」を始めた。中国国防省は期間終了後に一部の艦艇が太平洋上まで出て合同パトロールをするとしており、日本など周辺国との緊張をさらに高めそうだ。
朝日新聞より
7月初めには、朝日新聞も「合同パトロールをする」と言及しているのだから、実際に行われた内容について言及し、どんな狙いがあるのかを解説すれば良いと思うのだ。

特にこの時期に合同演習をやっている理由は、「予定通り」という側面もあるのだけれど、タイミング的には熊本地震の前後で強化したという意味もありそうだ。
ついでに効果測定をやっているということだね。
つまり、日本が災害対応に戦力を振り向けざるを得ない状況で、自衛隊の警戒監視能力や即応体制がどの程度維持されるのかを観測・評価している可能性がある、という視点である。
当初は何を狙っていたのか
では、当初の狙いは「牽制」だったのか?というと、僕はソレについても懐疑的である。
この節の話はあくまで想像の範疇を出ない話として聞いて欲しいのだが、この時期に何が予定されていたかは、既に知られた話。つまり、こちらだ。

そう、国家情報局の設置時期が既に7月末に発表されていたこともあって、ロシアや支那は日本の情報収集能力がどの程度向上するのか、効果測定を行いたいという目論見があった可能性である。
そうだとするとおそらくは、コレと関連して国内でも別の動きがあったのだと思うが、そういった情報は得られていないので何とも言えない。
しかし、諜報戦を仕掛けてくることは国家として当然の在り方なので、やってきていないとも思えないのである。
実際に、防衛白書にはロシアや支那の動向として、単なる示威行動にとどまらず、「我が国の警戒監視態勢などの対応能力を検証・評価する意図」があることを明文で指摘している。そうであれば、報道機関も「威嚇」という一言で片付けるのではなく、その可能性について併せて紹介してもよかったのではないだろうか。
まとめ
ロシア経済も支那経済も非常に思わしくない中で、これだけの軍事演習をやっているという報道は、日本の安全保障を取り巻く環境を理解する上ではかなり重要な点である。
にもかかわらず、そうした分析すらしていない報道にはやや違和感を覚える。「ソレは何故なんだろうか」と勘繰ると陰謀論的に見られるかもしれないが、諜報的な行動であれば矛盾のない話となる。上で列挙した内容は、あくまで可能性に留まるものだが、そういったことを考える余地はあるという話。
国民に対してそうした視点を提供するのも、報道機関の責務だとは思うんだけれどね。



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