ちょっと気になるニュースを引っ掛けたので、紹介しておこう。
中国、富裕層の海外所得を2000年まで遡及調査か 口座凍結や信託課税、移住加速の動きも
2026-08-06 13:02
深刻化する財政赤字を補うため、中国政府が数千億ドル規模に上る税収の確保を目指し、富裕層の海外所得を対象とした大規模な税務調査に乗り出そうとしている。
japan.storm.mgより
どうやら、怪しい口座を凍結する話らしいのだけれど、支那の富裕層に対する締め付けを強化しているという動きのようだ。
罰ゲーム
技術流出よりも
先日の記事がこれ。

2026年7月1日に施行された支那国務院の「対外投資に関する規定(対外投資規定)」は、前述の「富裕層の海外所得の追徴課税」と表裏一体(ヒト・カネ・技術の海外逃避を防ぐ)の強力なパッケージとして機能している。
で、個人の規制も積極的にやっていきますよという話になったのだ。
これの原因と言われているのが、メタの買収劇である。
中国、出入国を厳格に 米メタのマナス買収きっかけに技術流出警戒
2026年8月14日 5:00
中国政府は人工知能(AI)などの先端技術やデータの海外流出を防ぐ取り組みを強めている。9月15日に国民や外国人の出入国管理を厳しくする規制を施行。AIが国の競争力を左右する時代を迎え、ヒトの流れを管理することで経済安全保障を強化する。
日本経済新聞より
メタは2025年12月、マナスを約20億ドルで買収したが、支那の国家発展改革委員会(NDRC)は2026年4月末、安全保障および技術輸出規制の観点からこの取引の無効化を命じた。
このことがあったので、支那からの技術流出を恐れて、慌てて対策したのがここ最近の動きということらしいんだけど……。
AI技術の流出も気にはしたんだろうけれど、どちらかと言うとアメリカにAIが学習したデータを渡すことを恐れたのかもしれないね。
富裕層の口座を凍結
というわけで、とにかく支那から富が流出するのも、技術が流出するのもイヤだということで、対外投資規定が作られたのだが……、このやりかたがなかなかエグい。
華南地方のプライベートバンク幹部が匿名を条件に明らかにしたところによると、ここ数カ月、中国の主要銀行は税務当局への協力を強め、富裕層の預金口座を直接凍結し始めている。
口座の凍結は、当事者が海外資産や信託のキャピタルゲインに対する税金と罰金を完納するまで続くという。
japan.storm.mgより
国内の口座を直接凍結しておいて、脱税などの嫌疑をかけたうえで、税金と罰金を納付しろと迫るようだ。口座凍結の解除は、銀行に直接出頭しないとダメという構図らしいので、確実に摘発できるらしい。
これまで富裕層がオフショア信託を利用し、中国国内での税負担を回避してきた仕組みに対する規制を強化し、オフショア信託から生じる所得に20%の税率を適用する。
japan.storm.mgより
この脱税のロジックが、なかなか切ない。
オフショア信託と呼ばれる、税金がほとんどかからない海外の国に資産を移し、政府から差し押さえられないようにカギをかけて保管する仕組みで、これまでは見逃されてきた仕組みだった。
ところが、これを徹底的に押さえることで、国富の流出を防ぐ方針を打ち出したのだ。それも、対象を2000年に遡るので、26年前からの取引に対して全てが監視対象となった。
海外脱出が加速
ただ、こんなことをすれば、支那の富裕層としても黙っているわけにも行かない。
ブルームバーグは、中国政府が不動産市場の低迷による財政赤字を補填するために海外資産への課税を試みているが、皮肉なことに、その不動産危機こそが、より多くの中国富裕層に資金の海外移転を促していると分析する。
国際金融協会(IIF)の推計によると、中国の家計、企業、金融機関は2025年に合計約8,070億ドル(約127.3兆円)の資金を国外に流出させ、過去最高を記録した。
さらに、北京政府が認定する「税務上の居住者」の定義が曖昧であることも、多くの海外在住中国人に混乱をもたらしている。FTによると、年間の中国滞在が183日未満であっても、正式に中国国籍を放棄しない限り、外国のパスポートや居住資格の有無にかかわらず、中国の税務居住者とみなされる可能性がある。
Financeより
海外に脱出する富裕層も増えているようだが、このタイミングで脱出するのは随分と遅い。これまで、まだ支那に残っていたほうが利があると考えていた人も耐えきれなくなってきていた。
で、冒頭の法律に関して、多くの海外在住支那人にも影響が出ているらしい。この手の税金の適用をするルールの場合、主たる住居がある国で課税されるというのが常識なのだが、今回の法律はそれを無視して適用するらしい。

このニュースで現在の許家印氏の様子について言及していなかったが……。

こんな状態なんだそうな。
まとめ
富裕層の海外所得を2000年まで遡及調査って、普通は海外で税金支払っているとは思うんだけど、そういうことも加味しないんだろうね。税収確保という名の巻き上げを強化する方針は、理解し難い。
対外投資規定、出入国管理の強化、そして海外所得への課税強化と、「ヒト・カネ・技術」の国外流出を強く警戒している。しかしこのような引き締めや、見せしめが果たして効果的なのかどうかは誰にも分からない。逆効果のような気がするけどね。



コメント
アメリカ国籍に変わった中国人も対象になっている
流石にアメリカ政府も怒りそうなものですが、どうなんでしょうね。
シナやロシアのような大陸の大国の場合、これやりだすと先が見えた気がしますが。
そもそも海外で税金払ってる場合、税の二重取りになる。まぁそういう正論は通らない国なのだろうけど。
はっきりしてるのは、シナが拡大してきたのは、鄧小平の改革解放路線から、資本の移動を自由にしてきた事にあるしょ?
ここでキュッと口紐を閉じる事をやると、外資も富裕層と共に逃げる気がするすけどね。
シナ語では、居住を「3 日の滞在」でも「10年の居住」でも「永住」でも
すべて「チー(住)」なんです。
土地に縛られて生きるけど、生存に関わると千里を移動するのも厭わない。
そして彼らが嫌われる理由でもある、
「住んだ先が中国」なのすね。
だから、先住者コミュニティを無視して勝手に振る舞い嫌われる。
しかし、この事は彼らの「移動に対する忌避感の低さ」を表していて、
日本人のように「老後や死ぬ時は故郷に帰りたい」は、あるけど低い!
特に文革で祖先霊崇拝の儒教儀式を破壊しまくったので、農村はともかく都市部や郊外では、親先祖の墓かあるから帰りたい(最近の台湾の中国帰属路線者は高齢者が多く、大陸に自分に繋がる墓のある世代が多い)
という風潮は衰えてます。
海外で富を蓄えてきた世代は、その下からだから、高度な技術と富を持っ者ほど逃げ出すと思いますね。
間違い訂正)
チーは喫で食べる。
デューまたはジューでしたね。
大変失礼いたしましたm(_ _)m
先が見えたのかどうなのか。
ただ、手持ちの資金が枯渇しているのであれば、こういう動きをするのかもしれません。
不気味な動きですね。
国籍とは?w 国境とは?w この罰ゲームは、新たな論争になりそうです。
日本の税務当局は、在日支那人たちによる電子マネーを用いた越境取引を把握できずにいたので、支那政府による在日支那人たちへの課税取締りを監視しているそうです。
日本と支那は、1993年に二重課税防止条約を結んでいるので、支那国籍持ちが支那政府に国税を納税することに問題はありません。が、日本の法律では、在留移民は居住地で住民税、社会保険税、国民年金を納付する義務があるので、納付していなければ、追徴課税措置その他が取られるだろうと聞いています。
「オマエのものは、オレのもの」なんでしょうね。
今のところ二重徴収の話は聞きませんが……、実際に出てこれば、対応せざるを得ないのでしょうね。
こんにちは。
さてはて、『上に政策あれば、下に対策あり(上有政策下有対策)』と行きますでしょうか……
……そろそろ、駄目そうですよね、色々と……
こんばんは。
ダメそうですね。下がアップアップですから。