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備蓄温存のツケは誰が払う?韓国エネルギー政策の実態

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大韓民国ニュース
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頑なに備蓄を放出しようとしない韓国だが、どうしてなのだろうか。

韓国「備蓄油」放出せず、需給維持へ…政府が供給安定を強調

2026年4月14日 7:20

韓国政府は、原油の国家備蓄を放出せずに4~5月の需給を乗り切れるとの見通しを改めて示した。

AFPより

韓国政府の決定で、国家備蓄を放出することを否定したニュースだが、備蓄を放出しなくても大丈夫ならエエのでは?と思った。

しかし中身を追うと、どうにも様子が違う。

戦略かエゴか

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民間在庫を吐き出させる韓国政府

「そうじゃない」と最初に感じた部分が、ここ。

金正官産業通商資源相は4月12日、テレビ番組で「現在確保している物量に企業の在庫を加えれば、備蓄油の放出なしでも対応できる」と説明した。中東情勢の緊迫化でホルムズ海峡が封鎖され、一時は供給不安が高まったが、代替調達や需要管理により短期的な危機は回避できると強調した。

AFP「韓国「備蓄油」放出せず~」より

要するに韓国政府は、

  • 国家備蓄は使わない
  • 民間在庫で凌げ

という判断をしていることになる。

もちろん、韓国の民間企業もある程度は民間在庫を抱えていて、それを使えばちょっとの期間は保つだろう。

韓国企業の保有する民間在庫の総量は、概ね国家備蓄に匹敵する程度は保有されているとされ、約9,500万〜1億バレル(消費量換算で約100日分に相当)は存在する。

この民間在庫は、原油価格の変動を吸収する目的のモノで、これを放出しろというのはなかなか酷な話を。

温存したい政府備蓄

ではなぜ政府は出さないのか。

実は、韓国政府は2026年3月にIEAの協調行動として過去最大規模の約2,246万バレルを放出したため、政府手持ちの余裕が一時的に低下している。

韓国、石油備蓄2246万バレルを放出へ ― OPIS

2026年3月12日午後1時15分

韓国産業通商資源部は水曜日、中東で続く紛争によって引き起こされた世界的なエネルギー不足を緩和するため、韓国が石油備蓄2246万バレルを放出すると発表した。

~~略~~

2026年2月12日付のIEA報告書によると、韓国は緊急石油備蓄量においてIEA加盟国の中で5位にランクインしている。2025年末時点で、国営の韓国石油公社(KNOC)は、国際共同備蓄を除き、約1億バレルの政府管理石油備蓄を保有していた。

morningstarより

もともと約1億バレル規模だった政府備蓄を考えると、これは無視できない減少だ。

で、民間在庫で凌いで貰っている間に、各国に声をかけて備蓄の回復を図ることを画策している模様。

原油2億7300万バレル確保 中東など歴訪で韓国 3カ月分に相当

2026年4月15日 20時00分

李在明大統領の特使として中央アジアや中東を訪れていた韓国大統領府の姜勲植秘書室長は15日の記者会見で、年末までに原油2億7300万バレルの供給を受けることが確定したと発表した。昨年基準で、経済が正常に運営される状況下で3カ月以上、使用できる量だとしている。

朝日新聞より

しっかり外交努力しているみたいだし、ね。

……ん?

7日に出国した姜氏はカザフスタン、オマーン、サウジアラビア、カタールを訪問して14日に帰国した。ナフサについても年末までに最大で210万トンを追加で確保できたとし、こちらは昨年基準で約1カ月分の輸入量に相当するという。

朝日新聞「原油2億7300万バレル確保~」より

カタールとカザフスタンは、カウントして良いのか?

カザフスタンは内陸部なので、どうやって韓国に原油を輸送するのか不明だし、カタールもねぇ。

まさにペルシャ湾からオマーン湾に抜ける海路がないから困っているというのに。

サウジアラビアの紅海ルート輸送も、各国が狙っているルートだけに、果たして数字上はともかく本当に韓国が確保できる原油なのかは不明。

そうすると、「温存したい」という理由は、政権の自己保身のように映ってしまう。

既に包装資材に懸念

そして、そのしわ寄せは既に現れている。

韓国・食品業界に包装材不足懸念…中東情勢不安で5月が山場

2026年4月17日 7:40

米国とイランの協議決裂を受け、中東情勢の不安定化が再び強まり、韓国の食品業界では包装材の供給不安が広がっている。

業界によると、包装材の原料であるナフサなど石油化学製品の供給懸念が高まり、特に即席麺などを中心に影響が及んでいる。現時点で生産停止に直結する状況ではないものの、在庫減少が進み、警戒感が強まっている。

AFPより

日本でも大騒ぎした学者がいたけれど、そもそもナフサの備蓄というのはそんなに簡単ではない。

備蓄している原油から作り出すことはできるのだが、ナフサのみ分離するということはできないので、バランスが難しい。

さらに問題となっているのはコストの急上昇だ。ナフサ価格の高騰により包装材の単価が上がり、多くの企業が採算を度外視して生産を続けている状況にある。

AFP「韓国・食品業界に包装材不足懸念~」より

そういえば、何処かのキモチワルイ政党も、「ナフサが危ない」と騒いでいたっけ。

何処とは言わないけれども、危機を煽って儲けるビジネスでもあるのだろうか?不思議だね。

旭化成社長、ナフサ調達は継続可能-数量確保から安く買う視点に

2026年4月15日 at 11:32 JST

旭化成の工藤幸四郎社長は15日、イラン情勢で供給懸念が高まっているナフサについて6月中旬から下旬までの使用分の確保にめどが立ち、今後も調達を継続できるとの認識を示した。ただ、価格の高騰を踏まえて今後は価格面も検討した上で購入すると述べた。

Bloombergより

日本でも部分的な混乱があるとはしているものの、全体量は足りている感じになっている。

では、韓国はどうなんだろうか?

民間在庫を吐き出させている感じで、ナフサの枯渇にもかなり危機感を募らせているようだ。ゴミ袋を確保に走った騒ぎもあったが、多くの韓国企業も、需要を調整しながら延命に入っている。

包装資材の話は、単なる混乱だけじゃなくって、実際に足りていない話が見えているのだろう。

IMFの警告が意味するもの

韓国政府がこうした保守的な立場を採っている背景には、国家備蓄の放出というのは、債務の積み増しを意味するという事情もあるのだろう。将来的には備蓄を増やす為に原油をどこかで買わねばならないので、それは政府債務が増えることに繋がる。

市場からは随分と警戒され始めている韓国経済だが、ここへきて更なる地獄の蓋を開けようとしているのかもしれない。

韓国の債務残高対GDP比「相当な上昇予想」 IMFが警告=31年に63%

2026.04.16 14:51

国際通貨基金(IMF)が15日までに公表した報告書で、政府債務残高の対国内総生産(GDP)比が大幅に上昇することが予想される国として韓国とベルギーを挙げて警告した。韓国企画予算処などが16日、伝えた。

聯合ニュースより

IMFはバラマキをしようとしている韓国政府に、「危ないんじゃないの」と警告している。

今の韓国経済は、

  • 国家備蓄を出す →  債務悪化→  経済危機
  • 出さない →  実体経済に歪み

という、どちらも厳しい選択を迫られている。

なかなか苦しいところだね。

まとめ

恐ろしいことに、韓国政府は民間企業に備蓄を優先的に取り崩しさせており、数字的に政府備蓄は放出されていない状態になっている。

数字上のマジックではあるが、そうすることで「韓国は未だ大丈夫」を演出している節はある。あるんだけど……、大丈夫かね。

実態としては、

  • 民間への負担転嫁
  • 供給構造の歪み
  • 将来リスクの先送り

が同時進行している状態だ。いつまで延命ができるのだろうか。

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