下がっていますな。実に、興味深い。
韓国KOSPI・KOSDAQ、2日連続でサーキットブレーカー発動…史上初の「パニック相場」
2026-07-29 14:25
29日、韓国のKOSPIとKOSDAQ市場で2日連続となる1段階のサーキットブレーカーが同時に発動されるという史上初の事態が発生した。KOSPI指数は取引時間中に12%超の暴落となり5,300台まで崩壊。史上初の2段階サーキットブレーカー発動への懸念も浮上した。機関と外国人のダブル売りに加え、Samsung ElectronicsやSK hynixなど半導体大型株が急落を主導。両市場とも下落銘柄が90%を超えるパニック相場となった。サーキットブレーカー発動後も投げ売りが収まらず、市場の恐怖は極限に達している。
Financeより
KOSPIが下がっているよ!の記事は以前から何度も書いているので、またかと思われる方もいるとは思うんだけど。
観察していると実に興味深い。
株式市場騒乱
連日のサーキットブレイカー発動
通常、サーキットブレイカーというのは、年に何回も発動するようなシステムではない。
サイドカー:株価指数が前日終値比5%以上下落した状態が1分間続いた場合に発動される市場の安全装置
サーキットブレイカー 1段階:株価指数が前日終値比8%以上下落した状態が1分間続いた場合に発動される市場の安全装置
2段階:前日終値比15%以上下落した状態が1分間続いた場合に発動される
3段階:前日終値比20%以上下落した状態が1分間続いた場合に発動される
そして、2026年7月29日時点のサイドカー、サーキットブレイカー発動回数は、以下の通り。
KOSPIの買いサイドカー:20回 KOSPIの売りサイドカー:23回 合計:43回
KOSPIの売りサーキットブレイカー:9回(第1段階のみ)
今のところサーキットブレイカーは通算15回で、うち9回が今年発動している。

25日には41回だったと説明したが、本日は43回のサイドカー発動回数と2回積み上げている。2008年の金融危機の時期には年間集計で26回であったが、それを大きく上回っている。
SKハイニクスが不調だった
本日の暴落の切っ掛けだが、SKハイニクスの第2四半期決算であったと分析されている。
この日の暴落の直接的な引き金は、SK hynixの第2四半期決算だった。SK hynixはこの日、取引開始前の開示を通じて、第2四半期の営業利益が60兆5,400億ウォン(約416億ドル)と四半期ベースで過去最高を記録したと発表した。前年同期比577.2%急増した数値だが、市場調査会社FnGuideが集計したコンセンサス(63兆9,900億ウォン)には届かなかった。売上高も79兆3,200億ウォン(約9兆円)と前年比256.8%増加したものの、予想(83兆9,400億ウォン)を下回った。ここに米国とイランの協議をめぐる地政学的不確実性まで再浮上し、投資心理が急速に冷え込んだ。
Finance「韓国KOSPI・KOSDAQ~」より
思ったよりも行かなかったので、それが不安材料になったという分析である。
まあ、何というか、ご愁傷様?
昨日の暴落幅は10.84%と、非常に大きかったのだが、本日は少し持ち直したので、ここまで大きくはない。
韓国取引所のサーキットブレーカーは、株価が急落した際に投資家に冷静に市場状況を判断する時間を提供するための市場安定化装置だ。しかし、2日連続発動という未曾有の状況の中でも市場は安定を取り戻せておらず、当面は極度の変動が続くとの懸念が証券業界を中心に広がっている。
Finance「韓国KOSPI・KOSDAQ~」より
しかし、まだ下がるだろうと予想されている。
追加利上げ予想
そして、先日こんな大胆な予想が出ていたが……。
韓国4-6月GDPが予想超え、AI半導体ブームで-追加利上げ観測強まる
7/23(木) 9:53配信
韓国経済は4-6月(第2四半期)に市場予想を上回る成長を記録した。AI関連需要を背景とする半導体ブームがけん引し、追加利上げを後押しする材料となっている。
Bloombergより
確かに、輸出にスポットを当てると経済は好調に見えるんだよね。元気なのは、半導体業界だけだが。
韓国銀行によると、4-6月の輸出は半導体出荷の増加を背景に1.4%増加した。一方、輸入は自動車、機械、設備の増加を受けて0.8%増えた。
当局は、AI主導の半導体需要が企業収益、設備投資、賃金、税収の拡大を通じて経済全体へ波及し、外部環境の逆風を和らげていると説明している。
こうした動きは家計支出も支えた。個人消費は前期比0.4%増となり、前四半期の0.6%増に続いて伸びた。政府支出は2.2%増加した。設備投資は前四半期の6.6%増に続き0.2%増となった一方、建設投資は前四半期の1.4%増から0.2%減となった。
Bloomberg「韓国4-6月GDPが予想超~」より
この記載の背景に、KOSPIがあるのではないかと考えると、かなり恐ろしい地獄絵図が見えてしまう。
120万人の個人投資家が追証、36万口座が強制決済 韓国レバレッジバブル崩壊で株式市場「大虐殺」
2026-07-18 01:55
韓国株式市場は、高レバレッジが引き金となった暴落に見舞われている。7月16日、KOSPI指数は6.37%急落し、6月の過去最高値からの下落率は27%を超えた。ゴールドマン・サックスのデータによると、7月13日時点で120万超の個人投資家のレバレッジ口座が追証ラインに達し、約32万~36万口座が強制決済された。これは成人30人に1人がロスカットの危機に直面した計算となる。
Financeより
個人投資家の証拠金口座残高は、7月10日の時点で6月末比で約30兆ウォン(約3兆2800億円)減少し、2020年6月以来の低水準に落ち込んだらしい。しかし、現在は更に深刻な状況になっている。
信用買い残高は?
2026年5月、韓国の信用取引残高は60兆ウォンを突破し、過去最高を記録。2倍レバレッジETF商品は上場直後に買い殺到となった。個人投資家の信用取引比率は35%に達し、平均レバレッジは約3倍だった。
6月中旬、サムスン電子とSKハイニックスの2銘柄の信用買い残高は合計約9.1兆ウォン(約9900億円)で、KOSPI全体の信用買い残高の3分の1超を占めていた。
データによると、今回のロスカット連鎖において、損失を被った投資家のうち20~30代の若年層個人投資家の割合は62%に達し、その大半は貯蓄をすべてつぎ込むか、借り入れまでして市場に参加した会社員や初心者投資家だった。
Finance「120万人の個人投資家が追証~」より
若手中心に、ロスカットの連鎖に巻き込まれて、目も当てられない状況になっているという。
現状で、信用買い残高は幾らあるのか良く分からないが、確実に膨らんでいるだろう。そのうち数字が報じられるかもしれないが、90兆ウォンを超えていたとしても驚かない。
次の展開は不動産PF
それと、もう1つの懸念事項が残されている。
建設業の低迷が続く中、金融界も緊張…PFの不良債権と金利上昇の負担
2026-07-13 15:36:00
不動産プロジェクトファイナンス(PF)の不良債権の影響が長期化しており、建設業の企業心理はなかなか回復しない。今月、韓国銀行が基準金利を引き上げる可能性が高まっている中、建設業と不動産業の資金調達の負担がさらに増す懸念がある。
13日、韓国銀行の経済統計システムによると、先月の非製造業企業心理指数(CBSI)は95.4で、前月比2.1ポイント低下した。製造業CBSIは101.2を記録し、基準値(100)を上回ったのとは対照的である。
亜州日報より
不動産PF(プロジェクトファイナンス)問題は、未だ燻っている。韓国では、特定の不動産開発事業が生み出す将来の利益やキャッシュフローを返済原資として、資金を借り入れる仕組みを多用して、建築バブルを謳歌していた時代があった。
2023年頃にそれが行き詰まり、今は小康状態なのだが、今年第1四半期の建設業の延滞率は不動産PFの不良債権に伴う偶発債務の現実化の影響で5.48%まで上昇。
実際には不良債権化待ったなしの状況になっている。その額、凡そ13.5兆ウォン規模というから、ロールオーバーを成功させて延命させてはいるが、非常に危うい状況になってきている。
まとめ
これらのことを総合すると、とても利上げできるような状況ではないのだが、しかし一方で物価高騰と通貨安が進んでいる為に、利上げを決断する可能性が高いようだ。
そうすると、債務者を救済できなくなってしまうので、徳政令を出すしかない展開になる。実際に、大統領はここのところ何度も口にしているしね。
だが、この先に待ち受けるのは沈黙している不動産PF問題である。利上げをすれば当然、この問題の再燃は避けられない。徳政令と不動産PFのダブルパンチで銀行が悲鳴をあげる展開は容易に想像でき、その先には金融パニック一直線だ。
今のところ半導体一本打法だとはいっても、まだ他の産業は辛うじて生き残ってはいる。内需も厳しい状況ではあるが、何とか生き残って欲しいね。


コメント
昨日はかなり酷かったですね。日経も一時6万スレスレくらいまで落ちてました。
しかしながら、証券会社くらいKOSPI狂乱で儲けたところはなかったでしょうね。
これから追証の回収が大変そうですが。