選挙の結果を受けて、自民党の単独過半数(233)は確定。既に安定多数(243)のラインを超えて、絶対安定多数(261)が見えて、2/3(310)へ大きく手を伸ばしている。
自民大勝、単独過半数へ…維新との与党で300議席超も
2026/02/08 20:00
第51回衆院選は8日夜、投票が締め切られた。読売新聞社がNHK、日本テレビ系列各局と共同で実施した出口調査によると、自民党は大勝し、公示前の198議席を上回り、単独で定数465の過半数(233)を確保することが確実な情勢となっている。日本維新の会を加えた与党では、300議席超もうかがう勢いだ。
讀賣新聞より
選挙期間中は様々な報道が出たが、結果的に国民の付託が得られたという理解で良いだろう。つまり、一気に制度を動かせるモードに突入したのである。
覚悟を決めて進めよ
選挙後の動き
選挙の感想戦と洒落込んでも良いのだが、多くのサイトで行われるだろうからそこはやめておこう。では、何について触れるかと言えば、レアアース泥の後編である。
前編では、南鳥島沖開発の意味について言及させてもらった。
中編では、その準備に向けて高市政権がどのような布陣を行い、各国の思惑に関しても触れさせてもらった。
では、後編では何に触れるのか?といえば、ここから「何が出来るのか」という話。
中編で触れたように、高市政権は海洋資源開発を狙った陣容であると理解でき、幸いにも挙げた議員はすべて当選したことが現時点でわかっている。そうすると、内閣改造するにせよ同じようなポストに閣僚を残す可能性が高いと考えている。
もちろん不安な面が残りはする。日本維新の会の得票率が不調で、現状では参議院の方の議席が過半数に満たない状況なので、意見を通しやすくなった面はあるけれども、安全運転を要求される状態が続くことには変わらない。
ただし、幸いにも南鳥島沖開発の話は、日本維新の会も国民民主党も乗れる話。
南鳥島沖開発が成立するための条件
さて、前回も軽く触れたのだが、南鳥島沖開発を進めていくためには以下の条件が必要となる。
- 複数年度予算を組める財政運営:憲法改正+財政法改正が必要
- 日本国憲法第86条の改正が必要となる。「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して~」という記載なので、単年度会計でなければならないという理解になるのだ。
- 財政法第12条の改正が必要となる。「各会計年度における経費は、その年度の歳入を以て~」という記載なので、憲法同様に改正が必要である。
- 財政法第42条の改正が必要となる。「繰越明許費の金額を除く外、毎会計年度の歳出予算の経費の金額は、これを翌年度において使用することができない。」という、原則繰越禁止の条文があるので、これも改正が必要。→例外的な運用が不可能ではないのだが、基本的には複数年度予算編成が可能な法改正は必須だ。
- 港湾・輸送インフラ整備への政治的合意:
- レアアース泥の開発には、輸送・精錬の設備が必要
- 同時に、防衛できるような安全保障体制も構築する必要あり
- 日米協力の継続(政権交代に左右されにくい形)
- 現在は、トランプ氏のワンマンな政治判断で進んでいる側面があるため、共同開発に関する固定ルールが必要
- 環境規制と資源開発を調整できる行政体制
- 現状では環境省と国交省など各省庁を跨いだ体制なのだが、そのままでは風通しが悪い他、大きな予算がつく開発となるため、専用の行政体制を構築する必要あり
- 超党派での最低限の安全保障認識
- 自民党と維新、国民民主での合意ができれば、開発の政治的ハードルは大幅に低下する
ざっと説明したが、概ねこんな感じの条件は最低限必要になるんだろう。そして、今の内閣にはそのメンバーが当選して揃っているわけだ。
内閣改造はアリか
というわけで、劇的な勝利を収めた自民党だが、冷静になって考えてみると、やるべきことと優先順位を付けることは必須。選挙前と選挙後では前提条件が変わったのだから、陣営の姿を変える必要はあるのかもしれない。
ただし、その覚悟を捨ててしまっては南鳥島周辺開発は一歩も二歩も後退してしまう。そうだとすると、改造は最小限にして欲しいというのが、個人的な要望である。
何故なら、レアアース泥の開発を巡る話は、政治的にも面白いカードだからだ。
レアアース最高値相次ぐ 医療機器やEV向け、中国が対日輸出規制
2026年2月6日 19:25
先端製品に不可欠なレアアース(希土類)の価格が高騰している。電気自動車(EV)などに使うジスプロシウムは最高値が続き、高性能医療機器など向けの材料のイットリウムの価格は約1カ月で1.6倍になった。中国による対日輸出規制の強化のほか、防衛用途の需要も拡大している。
日本経済新聞より
前の記事のも書いたが、レアアースは支那の戦略物資の1つ。レアアース1つで、各国の政治を揺さぶることが可能なのである。
中国、規制後に対日輸出許可 レアアース調達で依存脱却警戒
2/6(金) 21:00配信
中国当局が1月に軍民両用品目の対日輸出規制を強化した後、レアアース(希土類)の対日輸出を複数許可したことが6日分かった。複数の通商筋が明らかにした。一方、日中間貿易は鉱工業分野を含め輸出入とも通関遅延が相次いでいることも判明した。
Yahoo!ニュースより
硬軟織り交ぜて揺さぶりをかけてくる様は、もはや「公平な貿易ナニソレ美味しいの?」という状況である。あ、そういえばアメリカも似たような……。
ともあれ、このカードが効くようでは外交的には困る。
まとめ
南鳥島沖や南鳥島の開発は、外交に大きな影響を与える可能性は高い。そして、それを進めるためには様々な制約を政治的に解決しなければならない。
だが、今回の選挙でその前提条件をクリアしたのである。
その意義は大きいと思うよ。後は、本気で進める覚悟をするだけだろう。



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