ここのところ、支那や韓国の話題が多かったので、日本のニュースに触れておきたいと思って、軽く紹介する。
フィリピン国防相、日本の護衛艦「5隻ほど取得」
2026年5月31日 18:24
フィリピンのテオドロ国防相は31日、訪問先のシンガポールで日本経済新聞などのインタビューに答えた。日本との防衛協力を巡り、海上自衛隊の護衛艦を5隻ほど取得し、1〜2年後の就役を目指す考えを示した。
日本経済新聞より
報じられたのは5月31日付なので、周回遅れで申し訳ない。
フィリピンが日本の護衛艦を入手する話だけど、ずいぶん早い決定だなという印象だったので取り上げた。
輸出の道は順調なのか
フィリピンはあぶくま型護衛艦
最近もこんな感じで触れているが、こうした取り組みは数年前から積極的に取り組まれていた。

しかし、護衛艦を輸出するところまで漕ぎ着けたのは、高市政権になってから。
フィリピンが取得を計画しているのは、あぶくま型護衛艦であり、記事によれば5隻程度を取得し、1~2年のうちに就役させるという計画になっているようだ。
テオドロ氏は「日本が防衛装備品の輸出に動いていることを我々は歓迎している」と語った。護衛艦に関しては「運用状況次第だが5隻程度を取得する。
日本経済新聞「フィリピン国防相、日本の護衛艦~」より
フィリピン海軍は、支那の海洋侵出に苦しめられているので、こういった海上での防衛力を強化する取り組みは緊急性が高い話。
そして、比較的基準排水量が小さく小回りの効く艦を「直ぐに手に入れたい」という需要に応えられるチョイスとしては、適切だという判断みたいだね。
インドネシアにも?!
で、噂はあったんだけど、インドネシアにはあさぎり型護衛艦を、という話も持ち上がってきた。
正直、インドネシアはなぁと。
「あさぎり型」護衛艦をインドネシアに輸出へ 防衛相会談で協議開始合意
2026/6/5 19:14
小泉進次郎防衛相は5日、インドネシアのシャフリィ国防相と東京都内で会談し、海上自衛隊「あさぎり型」護衛艦のインドネシア軍への輸出に向けて実務者協議を始めることで合意した。日本は4月に殺傷能力のある武器輸出を解禁以降、フィリピンやニュージーランドなど同志国との装備協力を加速している。
産経新聞より
前科として高速鉄道のことがあるので、正直、インドネシアとはより慎重なお付き合いをしなければならないんだけど、安全保障体制を構築するという意味では、それなりに意味はある。
会談をもっただけでも意味はあるからね。
安全保障体制を強化するために
こういった武器輸出に関しては、反対意見もそれなりにはあるようだ。
国滅ぼす戦争依存国家への傾斜 国費投じた官製バブル 平和主義の国是葬る高市政府の武器輸出全面解禁
2026年5月25日
殺傷兵器輸出を全面解禁する防衛装備移転三原則改定を強行した高市政府が早速、武器売り込みのトップセールスに乗り出し、豪州やフィリピンへの軍艦輸出交渉を本格化させている。このなかで三菱重工等の軍需産業が色めきだって人員増や設備拡充に動き、増産体制を強化している。日本は戦後、痛ましい戦争の反省から、憲法で「戦争放棄」「戦力不保持」を規定し、他国への武器輸出を禁じてきた。だが高市政府は日本の国是を覆して殺傷兵器輸出を解禁。挙げ句の果ては殺傷兵器を日本の輸出主力品目にする方向だ。日本経済全体を「武器輸出依存」へ変貌させ、日本を「戦争がなければ存立できない国」へ転落させる策動が露わになっている。
長周新聞より
この長州新聞の記事などは、随分と歪んだ認知のように思える。
論旨としては「輸出をすることで、軍需産業が儲かる仕組みを作る企みがある」という印象操作全開の記事なんだけれど、記事の中でどういうわけか売り上げと利益をごっちゃにして説明している。
ハッキリ言うが、防衛産業は儲からない。弾薬を大量消費するようなパターンでもなければ、大した利益にはならない。これまでの日本の防衛産業は、寧ろ赤字部門で会った。売り上げが大きくなるのは、1つの兵器の額が大きくなるからで、それが直接利益に繋がるという話ではないのだ。
当然、海外に輸出できるようになってもコストが下がっていくようなことはなくって、量産効果が出るような生産体制を構築してあれば別だが、輸出が可能になったら即利益が出るような話にはならないのである。
では、どんな狙いがあって進められているのかと言えば、安全保障上、同じ装備品を使ってメンテナンスを通じて情報交換をしたり、合同訓練をすることが円滑に出来るようになるということだ。
もしかしたらフィリピンなどに整備工場を作り、そこで日本の護衛艦の補給や修理が出来るようになるかもしれない。準同盟関係になった国との連携が取れるようになることは、実は大きな意味があるのだ。
まとめ
これまで、アジア圏内の武器は支那製のものが幅を効かせていた。高価すぎて入手しにくいアメリカ製や欧州製ではなく、信頼性が低くとも数を揃えられる支那製のものという軍隊が多かったのである。それ以前はロシア製が多かったが、勢力図は完全に書き換わっているそうだ。
しかし、導入したは良いが、支那製はロシア製同様に信頼性が低い。
前線において信頼できない武器ほど質の悪いものはないわけで、命を預ける兵器が粗悪品であったなら、兵士の士気に関わる。
そういう意味で、コストを抑え、信頼性を高めた兵器を提供することは、日本にとっても大きなチャンスとなる。昨今の防衛戦略というのは、そういう方向に向いているのである。



コメント
こんにちは。
インドネシア、これを機に軍部から内部変換して「まとも」な人材を育てられればいいのですが……
モラルを育てるには半世紀はかかるでしょう。
モラルを壊すのは10年もいらない。5年ですら長い。
日本も、子や孫の世代で同じ土俵まで下がらないことを祈ります。
こんばんは。
インドネシアは、これまでもうちょっとマシな関係を築いて来たはずなんですが。
外交はなかなか難しいですな。
Carview!に記事があったので見てみたら、インドネシアの戦闘艦、のきなみ小さいので、「あさぎり」型でも一番デカくなるのだとか。
流石に一連の国産兵器とその制御システムは更新して渡すのでしょうけれど、充分な容積のある(多分格安の)プラットフォームは、艦歴が多少あってもお買い得なんでしょうね、インドネシア的に。
なぜ、あさぎり型?!と思ったら、そういうことなんですね。
この話は、どう決着するのか、今のところハッキリ分からないので、推移を見守りたいと思いますよ。
インドネシアは日本の潜水艦技術に強い関心があるそうですが、それはマジでムリ筋な
話ので、”協議の上”護衛艦の輸出交渉にスイッチしたのだと推察します。
インドネシアの現実問題として、支那がナトゥナ諸島海域まで大型海警船を送り込んで、
インドネシアを威圧しているらしいので、インドネシアは支那海警に対処するためにも
大型の戦闘艦を必要としているのでしょう。インドネシア海軍はちんまりしてますから。
一連の中古護衛艦の輸出に関しては、言っては悪いが「乞食根性」丸出しのような気がする。フィリピンなどは、F-2戦闘機や16式機動戦闘車にも秋波をおくっていると報道されているが、すべて中古品をタダ同然の価格で引き取りたい、そしてメンテナンスについても日本にお世話になりたい、という目論見が透けて見えてくる。
インドネシアも同様。いつもの二枚舌、三枚舌で言を左右にして、タダでもらってメンテ費用も日本に(おまけに袖の下も…)と思っているのではないか。
確かに日本製兵器の拡販にはある程度の供与は必要かもしれないが、その底に「乞食根性」が見え隠れすると素直に血税を使った護衛艦をタダ同然で供与することに違和感をを感じる。
確かに「貰えるなら貰いたい」という部分はあるのだと思いますよ。
日本としても次のセールスに繋がらない可能性は考えねばなりません。
ただ、軍事的な交流を持つという意味でも、かなり大きな意味はあると思いますよ。
インドネシアもそういう側面があるだけに、「何を得るのか」ということはしっかり見極めておかねばなりませんね。